記事提供:AbemaTIMES

人気アニメ『美少女戦士セーラームーン』が描かれているチラシに、「検査しないとおしおきよ!!」の文字。

なんとこのチラシは厚生労働省が発行したもので、『梅毒』対策の啓発活動の一環なのである。ポスター約5000枚、チラシ約1万5000枚、さらに外装にイラストが入ったコンドーム約6万個を、希望する自治体を通じて配布する予定だ。

近年急増している梅毒は性的接触などで起こる性感染症で、症状が重くなると内臓障害につながる恐れがあるほか、妊娠中の女性が感染すると、子どもに重い障害が残る場合もあるという。

国立感染症研究所によると、今年に入ってから11月6日までの感染者届出数は3316人と、初めて3000人を超え、過去最多を更新。特に20代前半の若い女性の患者数が急増しているという。

厚生労働省の担当者はセーラームーン起用の狙いについて「今回は特に女性の割合が増加しているという中で、自らの重要な健康問題として正しい知識や予防の手段を手に入れてもらいたいと考え、皆さまに手に取ってもらえるような啓発ツールを作成しました」と説明、早期発見の重要性をアピール。

原作者の武内直子氏も「(性感染症の検査に対する)今までのイメージを払拭し、セーラームーンの声がファンや皆さまに理解され、検査に結びつくことで、多くの方がより健康に過ごせることを願っております」と訴えた。

今回の啓発活動について、性感染症等の問題に詳しい産婦人科医であり、日本家族計画協会理事長を務める北村邦夫氏は「女性が多くなってはきたが、梅毒はもともと男性間で起こった感染症。セーラームーンを起用して話題にすることは良いと思うが、検査は女性だけではなく、男性にも受けてもらいたい」とコメントした。

■加藤鷹さん「学校でもっと教育を」

一般の人が梅毒についてどれだけの知識を持っているのか街頭で取材したところ、「性感染症ということは知っているが、詳しくは知らない」という人が多く、「全くもって知らない」という回答も多かった。

中には「性感染症については気をつけている。検査に行く程ではないが、コンドームはきちんと付けて性行為を行うようにしている」という女性もいたが、北村氏は「コンドームだけでは梅毒は防ぐことはできない。感染経路は性器の接触だけではないので、検査を心掛けてほしい」とし、「症状が潜伏することがあるので、症状が出たらではなく、『新しいパートナーが出来たら検査しよう』と推奨している」とコメント。

HIVや性感染症予防を呼びかける『レッドリボン活動』に参加している元AV男優でタレントの加藤鷹さんは「歯が痛くなってからしか歯医者に行かないように、性感染症も症状が出てからしか検査に来てくれない。歯医者とは違って、発見が遅れると恐ろしいことになるということを知ってもらうしかない」と知識の普及を訴える。

加藤さんは「私は医大に訪れることが多いが、日本の医学は専門的になってしまっていて、医大生ですら性感染症を詳しく知らない人が多いという現状がある。今の時代はネットですぐに情報が得られるので、もっと勉強するべきだ」と、性感染症への関心の低さを憂う。

北村氏も「AV女優などのプロは検査をちゃんとしている。検査に対して無関心な人達から、梅毒患者の広がりを感じている」と、梅毒患者増加の要因が関心の低さにあることを指摘した。

厚生労働省のデータによると、2012年までは1000人を下回っていた梅毒患者数は、2015年には2000人を超え、先に述べたとおり、2016年はすでに3000人を超えている。

しかし加藤さんは「データは表に出ている数字に過ぎず、怖いのは表に出ていない数字。HIVも、1%しか検査をしていないのにもかかわらず、○○人という数字を世に出している」と指摘。

北村氏も「梅毒は昔に流行したものだと、医師が梅毒という可能性を低く見て診察していた実態もあった。近年再流行していることが分かってきて、医師がその視点を持てたことが、データとして増えたこともあるのではないか」としている。

今回の厚生労働省はセーラームーンを起用したチラシについて加藤さんは「私もそのような啓発活動は行っているが、やはり限界がある。人々の根本的な意識改革が必要で、一番の方法は学校でもっと教育すること」と指摘。

北村さんも、海外では学校での性感染症についての教育が進んでいることを挙げ、性教育の改善を訴えた。

出典 YouTube

無料 ニュースも音楽もアニメも24時間放送中! AbemaTV

この記事を書いたユーザー

AbemaTIMES このユーザーの他の記事を見る

AbemaTIMESは「見たい!」がみつかる情報ニュースサイトです。無料でみれるインターネットTV局『AbemaTV』の番組を中心に、ニュース映像や面白動画の紹介、著名人コラムやインタビューなど、選りすぐりの情報をお届けします。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス