球根50万個が廃棄の危機に

大阪・和泉市で園芸品を販売する大手園芸センター「国華園」で、大きなトラブルが起こりました。オランダから大量に輸入したチューリップの球根、コンテナ約500ケース分が荷崩れを起こして横転。球根の品種がごちゃ混ぜになってしまったのです。
その数なんと約50万球!

品種別に分け直せばいいと思うかもしれませんが、球根はその見た目からでは判別は難しく、50万球、数百種類もある球根を仕分け直すなんて現実的には不可能。お客様の要望通り色や品種のチューリップを提供することができない…泣く泣く廃棄が検討されました。

ひとりの社員があるアイデアを

そんな時、ひとりの写真が「ネットで格安で販売してはどうか」とアイデアを出します。そして11月4日に「訳ありごちゃまぜチューリップミックス」として、格安でホームページ上で売り出しました。

通常は100球あたり3000~5000円する球根が、送料込みの1380円という超特別価格。

せっかくはるばるオランダから輸入した大切な球根を、人間のミスで咲かせることなく終わらせてしまうのが本当に悔しく悲しかったのです。
捨ててしまうくらいなら、例え捨て身のやけくそ大特価でも、どこかの家で綺麗に咲いてくれれば、この状況ではそれに勝ることはないと思いました。

出典 http://kokkaen.blogo.jp

Twitteで告知すると想像しなかった程の反響が!

ほぼ原価での販売ですが「廃棄するよりもどこかで綺麗に咲いてくれれば」という思いからの、このアイデア。そして、同じ思いを持ったTwitter担当の女性社員が、翌5日にある投稿をした事から、自体は一気に動き出したのです。

この投稿が、あっという間にTwitterで拡散されて行きます。

「ボーナスが球根現物支給」は冗談でも笑えない状況だったはず。そしてまだまだ、RTは止まりません。

球根ガチャがネットニュースに

そしてこの投稿を見た人からの「球根のロシアンルーレット?」というリプを見たTwitterの中の人が、ロシアンルーレットだと1球「はずれ」になってしまうからと考えついたのが『球根ガチャ』というネーミング。

何色のチューリップが咲くのか、咲いてみるまでわからないというマイナスな要素が、このネーミングによってむしろワクワクと楽しみな要素に大変身!

反響の大きさと、この「球根ガチャ」というネーミングから、まとめサイトに取りあげられたり、ネットのニュースになったり。そしてRTが1万を超えた頃から、注文が急激に増え始めたのです。

そして休みだというのに、その反応にしっかり対応してくれるネット部も素晴らしい!

たった2日で全体の1/4が売れた!

普段、チューリップを買っていない人たちも購入している様子を見たTwitterの中の人は、丁寧に栽培法方をつぶやいてくれたりもします。優しい!

販売状況を見た上の人が店頭販売を決定!

現場の社員の方達のアイデアが思わぬ効果を生み出した「球根ガチャ」。それが上層部の人の目にとまりました。Twitterの中の人曰く「ひっそりと終わる企画」だったつもりが、まさかの店頭販売に。

店頭販売にあたり、ネットでのキャンセルを受け付けるなど、対応もなんとも丁寧です。

ついにTVでも紹介される

そしてついには、11月10には関西で放送されている情報番組「ちちんぷいぷい」という番組で紹介されます。

TVで紹介された後は、一時サーバーダウンするほどアクセスが集中!

「少しでも在庫が減れば」どころか、まさかの「完売」?

到着した人たちから次々とリプが

その頃、球根ガチャがお客さんの元に届き始めます。

続々メディアで紹介され、まさかの爆売れ!

「ガチャ球根課金」ってフレーズがなんとも素敵。思って見なかった反響に、現場は大変そうですが、これは本当に嬉しい悲鳴!

そしてついに…

2週間で50万球が完売!

「この現場の空気想像するだけで……」や「ほとんど利益もないだろうに……」とご心配を頂き、「拡散だけでも」とご自分のTLに企業の宣伝ツイートを表示していただき、また特価とはいっても実際に身銭を切って「少しでも助けになれば……」と仰ってくださった方が、もう追い切れないほどたくさんおられて、そんな方々の後押しがあっての今回の企画成功であったと噛み締めております。

出典 http://kokkaen.blogo.jp

おかげさまで発送現場はフル稼働することとなり、twitterではガチャ球根の到着報告をほんとうにたくさん頂くこととなりました。(中略)皆様に球根をきちんとお届けし、春にチューリップを開花させていただいて、この企画は完結すると思っております。(中略)改めて、今回の件に関わってくださった皆様、心からありがとうございました!!!

出典 http://kokkaen.blogo.jp

まさにピンチをチャンスに変えた国華園さん。そして多くの人たちによる善意のリツイートの輪。トラブルが起こることも多いSNSですが、今回みたいな心温まる活用のされ方こそ、SNSの本来の力の様な気がします。

来年の春、もし様々な種類で彩り豊かなチューリップが咲いていたら、それは球根ガチャの球根から咲いた花たちかもしれませんね。

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