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お似合いです(画像:福田萌公式ブログより)

タレントの福田萌(31)が、夫であるオリエンタルラジオ、中田敦彦(34)との間に第二子を妊娠し、性別が男の子であることを11月11日のブログで公表した。

「私自身が弟2人の成長を見てきたこともあり、男の子育児をいつかしてみたいとの思いがあったので、願いが叶い、とっても嬉しいです。ただ、男の子ママのママ友を見てると『た、体力勝負だなぁ~』とも思うので、今から戦々恐々としています(汗)これから筋トレかな~?笑」

現在妊娠7カ月の福田は2013年に、第一子となる長女を出産している。

このときの妊娠、出産から長女1歳8カ月頃までの生活を『福田萌のママ1年生日記』(扶桑社)に記しているが、今回は子育てや夫婦円満のヒントを得るべく、こちらを紐解いていきたい。

というのも、長女誕生後の中田はすっかり“育児に一家言あるコメンテーター”然として育児世代向けの番組やイベントに頻出するようになり、良き父親のイメージを身に纏った。だがもともとは「育児は妻丸投げ」だったらしいのだ。

「結婚後は家庭に入ってほしい」と言われていた

福田は横浜国立大学出身で、中田は慶應義塾大学出身。いわゆる高学歴夫婦だ。

出産後にテレビで福田は「子供にも英才教育で学力をつけたい」「私たち夫婦は自分の力で学歴をつかみとってきたという誇りがあります」「勉強は自分が青春を費やしたもの」と、学歴や勉強に費やした日々が現在の自分の糧となっていることを明かし、炎上したことがある。

まあ、このような発言から考えると、子供の教育になみなみならぬ力を入れているのではないか、1歳の時点で長女の習い事をバンバンやっているのではないか…などと思いながらページを繰ってみたが、その本の中では、さほど教育ママの片鱗を見ることはできなかった。

それよりも、ブログ記事を抜粋し掲載している『Diary』の章を読むと、長女が予定日より1カ月早く産まれてきたことにより里帰り出産の予定が狂い、慌ただしい育児生活のスタートとなったこと、また中田が仕事で多忙なためほぼ1人で子育てを担ってきたことなどから、戸惑いと苦労を繰り返しながら日々を送っていることが伺えた。

特に長女が1歳になってからの日々は精神的に苦しいものがあったようだ。完全断乳したという報告の直後の日記にこうある。

「授乳が終わり、肩の荷がどっと下り、蓄積されていたものがボカーンと飛び出し、気づけばアツヒコさんに当たっていました(中略)でも、アツヒコさんは原因をズバッと言い当ててくれました。『これまで、孤独な戦いだったんだね』と。そしたら、涙がポロポロ止まりませんでした。娘はほんとにほんとに可愛いけど、ここまで、ほんとにしんどい、孤独な戦いでした。それを一番近くにいる旦那さんにわかって、ねぎらって欲しかったんだと思います」

確かに日記には夫である中田がこの時期まで育児に積極的に参加している様子はうかがえなかった。仕事で多忙だったと何度も記載があるため、そうだったのだろう。

しかしその後中田は「子育ては24時間子どもの命を守る重大な役割を果たしているのに、誰からも褒められない、頑張りは昇華されない、孤独な仕事だと思う。だから子育ては仕事よりも大変だと思う」と伝えてきたのだという。

そして、すぐに仕事を調整し週1で休みを取ることにした。ここで中田が「俺だって仕事で休みなくて大変なんだよ」と溜息をつくような反応をしなかったからこそ、第二子妊娠に至ったのではないだろうか。

そして中田が育児を自分事として捉える姿勢を示したからこそ、福田は中田を“父親になる”よう“育てた”。

タレントの子育て本で、子育ての苦労が語られるのはマストだ。この本でも、夜泣き、離乳食、断乳など、誰もが通る道が綴られている。現在進行形で子育てに奮闘している夫婦であればこうした箇所も心に響くだろう。

だが、本書で何よりも感服したのは、福田による夫改造の上手さである。

「Part2 Mama Talk」にあるエッセイでは、結婚が決まったときに中田から「結婚後は家庭に入ってほしい」と言われていたことを明かしている。

中田がもともとは意外と古風な結婚観を持っていたことに驚かされたが、読み手以上に驚いたのはこれを言われた福田本人だろう。

両親が幼稚園を運営しており共働きの家庭で育った福田は、女性が働き続けることを自然なこととして考えていたため、「それは無理。私は仕事を続けたい!」とハッキリ伝えたのだが「アツヒコさんにはなかなか理解してもらえず…」。

相当揉めた様子が伺えた。

しかし粘り強い話し合いの末、やがて中田は「自分は仕事が大好きで、生き甲斐にしている。萌にとっても同じことなのかもしれない。萌から仕事を奪うことは萌の生き甲斐を奪うことなんじゃないか」という考えに至り、福田は仕事を続けることができた。

中田がこう考えるに至った経緯が明かされていないが、「これは何日かかっても絶対に説得しなくては、そう思いました」と福田は綴っており、「こいつは頭固いからしょーがない」とか「価値観の違う人だから無理」と放り投げず、話し合いを重ねたことが勝因のようだ。

もちろん中田のように考えを曲げる柔軟性を持たない旦那、話し合い不可能な旦那もいるだろうが、この夫婦においては「話し合い」は有効だった。

福田萌の巧みな話術

ぶつかり合っているだけではおそらく意見は平行線のままで、決着をつけられないままだった可能性もある。巻末の「大激論!?中田家パパママ対談」には中田も登場。

夫婦にあらかじめいくつかの項目でアンケートをとっておき、お互いのアンケート回答を参照しながらテーマに沿って語り合うという対談なのだが、ここで福田のトーク術が光りまくっているのである。

この福田の話術なくして、中田を理解ある夫に変貌させることはできなかっただろうと確信した。

まず“中田が週1で休みを取ることを決意”した経緯については先にも述べたが、このとき福田はワーク・ライフバランス社/小室淑恵代表のインタビュー記事を中田に見せたのだという。

そこに「ママの孤独も少子化も、全て男性の長時間労働のせい」とあるのを読んだ中田は心を動かされたらしい。

福田はあくまでも夫自ら心動かされるように仕向けたのであり、「一人での子育てが大変だって気付くの遅いんだよ!」と責めるやり方はしなかったのだ。

「子どもができたら自分ひとりで育児を担う覚悟はしていたつもり。でも、実際にしてみたら想像以上に大変で値を上げちゃった…。アツヒコさんが、私の孤独を理解して、休みを取ってくれて、本当にありがたかった。アツヒコさんが休みの日は、すごくホッとするの」

と、ただただ夫に感謝しリスペクトする姿勢を貫くのである。

また『この際、どうしても聞きたいことは?』という項目についても「母と妻、二足のわらじを履きながらも、素敵でスマートでいたいのに、実際の私は髪を振り乱してスマートとはほど遠い…。以前の自分との変わり様に自分で戸惑うぐらいだから、アツヒコさんはどう思ってるのかなって不安になっちゃう。アツヒコさんが好きな私ではなくなってる?って」と、実にうまいこと言うのである。

「育児が大変すぎて自分にかまうヒマがないことちょっとは理解しろよ!」等とは言わないのだ。

中田もこれをうけて「まったくそんなふうに思ってないよ。(中略)萌の母親ぶりを観ていると、ますます尊敬するし好きだなって思う。幻滅することなんてないよ」と最高の返し。

またそれに福田も「…言わされてない?」と可愛く疑ってみせるのである。単行本収録を予定した、第三者(カメラマンやライターや編集者)同席の対談なのだから、相当に演技入ってるだろうと思うのだが、模範的すぎる。

しまいに中田からは「萌は、マザーではなくプリンセス。それはずっと変わらないよ」と噴き出してしまいそうになるセリフまで飛び出す始末。すごいっ!!!

『育児の役割分担は?』という項目で福田はアンケートに「ほぼ私が全般を担っています」と回答。

中田は「分担と言えるほど担えていない」と回答しており、この対談収録当時すでに中田が週1で休みを取っている状態であるにもかかわらず、やはり育児のイニシアチブは福田が握っていることが伺えるが、それについても「1時間早く起きて(or寝る前に)もっと家事しろよ!」といった不満を福田は言わないようだ。

「子どもと過ごす時間も、家にいる時間も私のほうが多いんだから、それをアツヒコさんにやって欲しいと思ってないよ。それに、お風呂や寝かしつけをたまにしてくれるだけでも、相当助かる!」と、あくまでも“育児は本当は私の仕事なのに手伝ってくれてありがとう!”の姿勢を貫くのである。

すると中田も「継続的に何かを担いたいと思ってはいるんだけど…まだ足手まといになってるんだよなぁ」などと“もっと協力したい”という意思を見せるのだ。

こうしたやりとりの積み重ねが中田をどんどん変えていったようで、中田は今年3月からはじめたイクメン連載(日経DUAL)では、『妻は常に、“子どもを誰かに預けている後ろめたさ”と葛藤していることも分かりました。もう一人の親である夫に子どもを任せるときが唯一、「見ておいてね!」と気兼ねなく仕事に行けて、自分の時間をまっとうできるのです』『今の30代、40代男性に対して抱える女性側の悩みは、「働いてくれない」ではありません。「働き過ぎ」なんです』といった発言を繰り出している。

さらに家事育児の頻度も増えたようで、『子どものお風呂だったら、僕がその時間に家にいれば、みんなで入ります。寝かしつけは、僕がいればやりますが、2日続くと「昨日してくれたから」と、妻が代わってくれます。娘の保育園への送迎は、火曜は僕が午後からの仕事だから朝に送って、水曜は午後が空くからお迎えをします。1週間の役割分業は、決まりつつあります』とのこと。

中田曰く、福田は「もっとやってよ」といった要望の出し方ではなく「ごみの回収頻度を上げてほしい」のように具体的な指示を出してくれるところが夫としてやりやすいそうだ。

『僕が一連のタスクを完全に回せるようになったころ、妻から新しい要望が入ります』『課題の出し方が、うちの妻は非常に巧みです。本当にちょっとずつ、できるようになったら次、という具合に、妻はレベルを上げていくんですよね。だから違和感がありません』とホメている。

対談収録からおよそ3年、順調に育ったようだ。

とにかく、この巻末の夫婦対談は学ぶべきところが多かった。夫婦の対談だけを一冊にまとめて育児書として売り出せばベストセラーになるのではないかと思うほどである。福田は夫の扱いがめちゃくちゃうまい。

大した戦力になっていなさそうな段階でも、全力で褒める。そして自分はまだまだだ、とこぼし、そのためにちょっと助けてほしい、と少し甘えるのが福田メソッドだ。

なんかこう書くと、よくある「男操縦術」みたいで気持ち悪いのだが、「自分はまだまだ」とへりくだりつつも、福田の自尊心や自己肯定感はかなり高いことが同時に伺えるので、中田も彼女を尊重する。

お互いが尊敬し合っている間柄だからこそ、うまく機能するやり方と言えるかもしれない。

この福田萌を学歴にこだわった炎上お騒がせママタレなどと侮ってはいけない。「専業主婦になってほしい」と希望していた男を、ここまで変えた手腕はスゴイ、すごすぎる。

ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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