国内外の心臓病の子供を救う「明美ちゃん基金」へ、匿名で寄付を続けている男性がかっこよすぎると話題になっています。この男性は、平成24年3月の最初の寄付以来、断続的に毎回100万円の寄付を続けてきました。先日、11月21日に9回目の寄付をした男性、その総額はなんと900万円!

50年来の購読者という男性は、対応した記者に対し、いつも通り1万円札100枚が入ったゆうちょ銀行の封筒を手渡した。名前を尋ねると、やはりこれまで同様「ずっと名無しのごんべで通していますから」と告げて匿名を希望し、名乗らずに立ち去った。

出典 http://www.sankei.com

明美ちゃん基金とは

明美ちゃん基金は、先天性心臓病などに苦しみながら経済的な事情で手術を受けることができない子供たちを救うため、産経新聞社が提唱して設立された基金です。活動資金はすべて読者を中心とする一般の人たちからの寄託金でまかなわれ、40年以上にわたり、100人を超える幼い命を救ってきました。

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基金の“原点”となった松本(旧姓・伊瀬知)明美さんは、5歳の時に「心室中隔欠損症」と「肺動脈圧亢進症(肺高血圧症)」と診断され、「手術をしなければ、あと2、3年の命」と医師に宣告されてしまいます。今でこそ根治する病気ですが、基金設立した当時の昭和41年には、極めて難易度が高い治療が必要とされていました。

その為の手術費は50万円。現在の約500万円に相当する額で、8人家族で農業を営む両親にとって、田んぼを全て売り払っても手の届かない大金でした。そこで明美ちゃんに手術を受けさせてあげたいと立ち上げられたのが「明美ちゃん基金」

手術は無事に成功し、現在55歳になった明美さんは看護婦として活躍しています。

母の悦子さんは今も「普通に手術をしていたら助からなかったと思う。基金に助けてもらい、みんながお祈りしてくれて、病院の方々が頑張って…。思いを一つにして団結してくれたから助かったのよ」と当時を振り返ることがあるという。

出典 http://www.sankei.com

これまでにも名乗らず寄付をした人が

匿名での寄付で記憶に新しいのは、全国に出没した「伊達直人」でしょう。2010年のクリスマスに、漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗る30代の男性から、群馬県中央児童相談所へランドセル10個が送られました。

この事が報道されると、全国各地の児童養護施設に「伊達直人」を名乗る人々から寄付や募金が相次ぎ、これらの寄付行為は全国47すべての都道府県へ広がりました。

反面、必要のない物品の寄付などの問題も起こり「本当に必要な寄付とは何か」という議論を呼ぶ出来事となりました。

また、ある女性は、51年にわたって盲学校の卒業生にオルゴールを贈り続けています。始めに贈ったのは1965年。盲学校の生徒がクラリネットをなくしてしまったという記事を見たこの女性が、新しいクラリネットを贈った事がきっかけでした。

そして翌年の卒業式からは、この女性からオルゴールが届くようになりました。これまで600人以上の卒業生が、オルゴールと共にこの学校を巣立っていったそうです。

匿名者の気持ちと意向を尊重し調べていないけれど、荷物を届けてくれた人に託し、生徒たちはお礼状を送っているのだそうです。

「分からなくて見えなくても、その方に恥じないように生きようと思います」。そして夢の宝箱をいつも傍らに置き「つらい時、不安な時、もちろん楽しい時も、聞きます」「お守りです。不思議と人にやさしくなり、『ありがとう』という気持ちになります」と話してくれた。

出典 http://www.fukushishimbun.co.jp

2011年の東日本大震災の時には、八戸市庁舎のトイレに4000万円が置かれているのが発見されました。『東北人』と名乗る人物からの市長宛の手紙が添えられ「被災者のために役立ててほしい」と書かれており、青森県、岩手県、宮城県、福島県にそれぞれ1000万円づつ役に立てて欲しいと書かれていました。

このお金は、市長宛の手紙があったため、遺失物ではなく寄付にあたると判断。手紙の通り各地域に分配され復興の為に使われました。

大阪府立臨海スポーツセンターが財政難により、大阪府の「財政再建プログラム試案」の中で『廃止・売却』という案が出ていました。当時、男子フィギュアの高橋大輔さんが拠点としていた事もあったのがここのスケートリンク。

老朽化した施設の耐震工事費3億円を捻出できなければ閉鎖という決定がなされ、高橋さんは街頭に立って寄付を呼びかけたり、チャリティーイベントを開くも、目標金額には届きませんでした。

閉鎖はほぼ決定と誰もが諦めてかけていたある日、支援センターに1通のメールが届きました。そこには「センターで練習する子どもたちの笑顔を守りたい」と書かれていました。そしてそのあと「トクメイキボウ」という振り込み主から、3回に渡って寄付金が振り込まれ、その総額はなんと1億3000万円。

その寄付のおかげで、現在もこのスケートリンクでは多くの子供たちが笑顔でスケートの練習を続けています。

寄付をしている日本人は4割

2016年10月に発表された世界寄付指数ランキングによると、日本は全世界140カ国中114位。実は日本はこのランキングで、ここ数年、毎年順位を落として続けています。

2015年に行われた総務省の家計調査では、日本の2人以上世帯の年間平均寄付額は3403円。しかしこれは、平均額の為、0円の家もあれば、数百万という単位で寄付している家もあり、そのすべてを平均値化したもの。

日本ファンドレイジング協会が毎年発行している「寄付白書2015」によれば、『寄付文化』が根付けば良いと考えている日本人が7割強いるのに対し、実際に寄付をしている人は15歳以上で約4割しかいないのが現状です。アメリカの全世帯の89%が何らかの寄付を行っているとの調査結果から見ると、その違いは一目瞭然です。

とは言っても、日本では、震災があった時などには迅速に多くの寄付や援助が寄せられます。しかしまだ日本人にとって、寄付とは持続性のあるものではなく「何かが起きた時に意識するもの」である事には変わりありません。

阪神淡路大震災のあった年は「ボランティア元年」と呼ばれ、日本人にボランティアの意識が根付いた年だと言われています。そして東日本大震災が起こった2011年は、日本の「寄付元年」と言われています。

今ではボランティア活動がすっかり一般化した日本。それと同じ様に、日本人に馴染みの薄かった寄付文化というものが、しっかりと根付いてゆける為に、一人一人の意識が少しづ変わってゆけるといいですね。

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