「赤毛のアン」を覚えていますか?カナダの作家L.M.モンゴメリが書いたこのストーリーは、日本でもアニメで放映されるなど、認知度がとても高い作品でした。アラフォー世代の筆者は、リアルタイムで「赤毛のアン」のアニメを見ていたこともあって今でもその記憶が新鮮に残っています。

日本で人気だった作品は実写版でも上映された

出典 https://www.amazon.co.jp

美しいカナダの大自然に暮らす、ちょっとお茶目な赤毛の女の子、アン。赤い髪のせいで苛められていたけど実はその男子はアンが好きだった…!という何とも乙女チックなストーリーにワクワクしたものです。

苛めの対象となる「赤毛」

筆者は個人的に「赤毛」が大好きです。でもこの赤毛は差別や偏見の対象と言われています。赤毛は欧米では「ジンジャーヘア」と呼ばれていて、真っ赤というよりオレンジがかった色を指し、どちらにしても美しく目立つ髪色だと思うのですが、このジンジャーヘアを生まれつき持つ人は何かしらの苛めや差別、偏見を経験しています。

過去にはレトロファッションの流行などもあって、現代でも一部では「ジンジャーヘア」はトレンドにもなっていますが、実はこの赤い髪を持って生まれてくる人は世界的にも非常に稀なのだとか。赤毛は劣性遺伝とされており、透き通るような白い肌、明るい瞳、そばかすと関連性を持っています。

赤毛の人を指す英語にginger、ginga(ジンジャー)という呼び方があるが、これは差別的な意味合いを含んだ悪い言葉である。古くからイギリス人の間には、赤毛の人に対する根強い偏見があった。

赤毛の者は皮膚のメラニン色素が少ないため、一般的な白人と比べて皮膚の色が薄く顔色が青白い傾向にある。体質的に紫外線に対して過敏なため光線過敏になりやすく、顔面のそばかすや体の染みができ易い。

これらの要因が元となって昔からイギリスでは、「赤毛は体質的に虚弱になりやすく、遺伝的にハンデがある」といった事実から来る差別が根付いていた。

出典 https://ja.wikipedia.org

「ひ弱なイメージ」で偏見や差別を生んでしまう

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筆者の友人にも何人か赤毛の人がいますが、これまで苛めの対象となったことを聞いています。明るい髪の色と色白の肌は、男の子は「か弱い」イメージに見えるので筆者の友人の一人はあえてからかわれないようにモヒカン刈りにしていたそう。

大人になってもこの偏見や差別は見られるのですが、子供よりもひどく「赤毛」というだけで暴力を振るわれたりするケースも。これも友人に起こったことですが歩いていただけで全く見知らぬ他人に「赤毛」とからかわれ、殴る蹴るの暴行を受け、眼鏡を壊され散々な目に遭わされました。

赤毛の少年をからかうグループにある男子学生は…

出典 YouTube

こちらは、赤毛の人に対する差別をなくそうという動画です。言葉はありませんが強いメッセージ性を感じます。

残念なことに、この赤毛への偏見や差別が特に色濃く残っているのが筆者の住むイギリスです。社会では「赤毛への差別をなくそう」というャンペーンも行われています。黒人が差別を受ける不条理さと同じぐらい、赤毛を持つ人たちは社会の偏見と差別に向き合っています。

そしてこのほど、赤毛に対するこうした差別を取っ払うかのように、ウズベキスタン出身の女性写真家は非常に美しい赤毛モデルのショットをSNSに投稿しています。

現在米フロリダ州西部にあるセント・ピーターズバーグを拠点に活動している写真家、アレクサンドラ・ボッカリーヴァさんは赤毛が大好きなんだそう。普段から赤毛モデルの撮影をしているのですが、秋にはその撮影にダブルの喜びができるのだとか。

というのも、アリスという赤毛のキツネと赤毛モデルたちとのショットが撮れるからなんだそう。アリスはちゃんと訓練を受けているようで、撮影中も嫌がることなく実に美しくカメラに収まっています。

ファンタジー感溢れる世界

こんなにも美しくファンタジー感溢れる世界を作るのは、赤毛ならではと言えるでしょう。黒髪や金髪にはない赤毛だけの独自の雰囲気はどこかしら「懐かしさ」を伴い、それでいて幻想的。

写真を見ていると優しい気持ちになりませんか?

2012年から写真家として活動しているアレクサンドラさんは、自身の出産後も子育てに追われながら素敵な写真を撮り続けています。赤毛モデルのポートレートはInstagramやFacebookにも投稿されていて、赤毛というナチュラルな美しさを感じ取ることができます。

「そのままでも人は十分美しい」ということを知ることができるアレクサンドラさんの作品の数々。赤毛への偏見や差別なんてバカバカしいと思えるほどの美しい写真を、みなさんも是非Instagramでお楽しみください!

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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