「男の子だから泣いちゃダメだよ」「男のくせに泣いてるの⁉」そんなフレーズを耳にしたことはありませんか?「男の子は強くならなきゃ」「男の子は強い者でなければ」一昔世代の親は、自分の息子にそのように言い聞かせて子育てしてきたのではないでしょうか。

男だから涙を見せずに我慢しなければいけないという「男としての定義」が自然と私たちには一般的になってしまったために、感情を表に出さないという男性が世の中に多く存在します。そしてそれは危険信号。

このほど、オーストラリアで「Man Up」というキャンペーンが注目を浴びています。実はオーストラリアでは、年間2,000人以上の男性が自ら命を落としています。このキャンペーンは男性の自殺を防止することを目的としたもので、YouTubeに公開されているPR動画では男性の流す涙に胸を打たれてしまいます。

赤ちゃんの時はみんな泣くよね?

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赤ちゃんは言葉を発する代わりに泣くことで感情表現をするので、男女関係なく赤ちゃんは泣くもの、として認知されていますよね。では、いつから「男の子なんだから泣いちゃダメよ」と言われるようになったのでしょうか。

泣きたいけど、泣けない…

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泣くことを抑え込むことは、当然感情を心の中に閉じ込めることになります。そうすることで自分自身の感情への対処ができずに自殺という悲しい道を選んでしまう男性がとても多いということを、このキャンペーンでは警告しています。

「男から泣いちゃダメ」ではなく「男だって泣いていいんだ!」という気持ちになることが大切なのだと「Man Up」のPR動画は訴えます。

「泣くことにもガッツがいる」

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感情を率直に表すことを普段してこなかった男性たちは、こんな風に涙を見せることさえも勇気がいるもの。でも、「気持ちを伝えたいなら口にしよう。そうしなければ沈黙は君たちを殺してしまう」とPR動画は伝えています。

2015年のオーストラリアでの自殺者は3000人以上。しかし、2292人が男性だったという事実が判明しています。その多くは「男らしいタイプの人」なのだそう。見た目もがっちりしていて、「男の中の男」というイメージがあるようなタイプの男性こそが、実は心に悩みを抱えていて誰にも話せなかったりするというケースが多いようです。

「男なら泣くな」はもうやめよう

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「顔を上げて」「泣くな、こらえろ」そんなステレオタイプの男性像がいつからか求められてしまったせいで、自らの命を失ってまで心の闇を訴えようとする男性の数が急増しているというのはかなり深刻な問題です。

だからこそこのキャンペーンでは「男だって泣いていいんだ!」と主張。「男性だって誰かに相談したり、声をあげて泣くことがあったっていいじゃないか」という言葉の裏には「一人で悩まずにどうか打ち明ける勇気を持ってほしい」というメッセージが込められています。

このキャンペーンのニュースが流れるとネット上では「私の彼も今までに泣いたのを一度しか見たことない」「でも男が涙を見せるのって、なんかイヤ」「男が泣くことが問題なんじゃなくて、そういう社会を作り上げてしまったことが問題なんじゃないの」と色々な意見が出ています。

男性諸君、泣いて心の声を出そう

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筆者の周りのアラフォー世代の友人は、やはり「男は泣くべきではない」という考えを持っています。友人の職場で20代の後輩男性が、仕事のミスか何かで涙を見せた時に、筆者の友人は「へぇ、今時の男子って人前で泣いてもいいんだ」と驚いたそう。

泣くことにもガッツがいるようになってしまった時代が、男性をどんどん追い込んでいるということを私たちは知るべきではないでしょうか。不安や悩みを抱えているなら、男女関係なく言葉にすることが何より大切。そして男性がそんな弱さを見せたとしても「どうしたの」と耳を貸すことも大切。

このキャンペーンが、少しでも男性の自殺を軽減できればと願う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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