記事提供:日刊SPA!

以前、日刊SPA!では代官山に住むママ友同士の「マウンティング」の壮絶さについて紹介したことがある。

家事は外注する家庭が多く、マンションの駐車場には高級外車がズラリ。なかには家事だけでなく自転車の乗り方など、子育てすら外注する家庭があるという実態にネットユーザーの中には代官山のママたちを批判的に見る人も少なくなかった。

中には、記事の真偽について「こんな母親本当にいるのか」「代官山に住んでいるが見たことがない」と疑問を持つ声も。

そこで本記事では前回記事で話を聞いた代官山在住のママに加え、新たに1人のママ(大田由加里さん・仮名・37歳・東京都出身)に、さらにディープで熾烈な代官山のママ友マウンティングの実態を追跡取材してみることにした。

◆「この記事、私たちの知り合いのことが書かれてない?」

「あの記事が配信されてから、ママ友って想像以上にお互いを意識してるんだなって思いました」

大田さんは前回の記事が配信されたあとの感想をこう振り返った。前回記事が配信された10月20日、配信からわずか19分後に彼女が入っているママ友のLINEグループにメッセージが入ったという。送り主は近所に住む同年齢のママ友だ。

<この記事、私たちの知り合いのことが書かれてない?>

代官山に住むママ友たちは、ランチの店決めや保育園での連絡事項を共有するために、いくつかのLINEグループに入っている。その中のひとつのLINEグループに、件の記事URLが送られてきたというのだ。

それから始まったのは取材を受けたママの犯人探し。前回の記事は無関係だった大田さんだが、こうしたLINEのやりとりこそ、代官山に住むママ友同士の「相互監視網」の象徴だと語る。

「代官山に住むママ友たちは街の変化にもすごく敏感です。新しくできたマンションがあったら、その開発主を調べる。最近、比較的高層階のマンションが建ちましたが、そこはママ友のあいだでは大不評なんです。というか住む人を『下』に見ている。

理由は2つ。1つは開発オーナーが大手ホテルチェーンだったこと。一流デベロッパーではない会社の開発は『下』に見られることが多いんです。2つめは代官山の中では比較的高層階の建物だから。

代官山は、ラ・トゥール代官山(こちらも低層階)は別格として、もともと高齢者が多いこともあり、低層階のマンションに住むのがステータス。

高層階のマンションは代官山のママ友のあいだでは『田舎者』が住む家。そのため、マンションと商業施設が入った複合型高層マンション開発のときも反対の声があがったほどです」

◆マウンティングにも暗黙のルールが

このように、代官山の中にはいくつものローカルルールが形成されている。マウンティングにかんしても、激しい戦いが行われるのは子どもが年少の時という暗黙のルールがある。

「幼稚園はママ友のあいだではもっとも激しいマウンティングが行われるフィールドですが、特に激しいのは年少時代と暗黙の了解で決まっています。子どもが年少の一年を終えるころには、家の所得や住んでいるマンションのランク、日ごろの振る舞いなどの指標を総合的に判断してママの淘汰がはじまります。結果、年長になると秩序が整い、ママが淘汰されてお迎えが旦那さんになってしまう家庭が10~15%ほどいますね」

◆なぜハブかれるママが出るのか

いったい、なぜハブかれるママ友が生まれるのか。その理由を聞いてみると…。

「かんたんに言えば、ママ友コミュニティの統制を乱すからです。昔、こんなことがありました。あるママがハイブランドの高い服を子供に着させて砂場遊びをさせないようにしていました。

それに対して、その家より2ランクくらい上の金持ちの家が、子供にユニクロを着せて砂遊びをさせていたんです。このときから、ハイブランド服を着せて砂場遊びをさせないママは『痛い』存在になりました。なんていうか、小物感が出ちゃったんですよね。

そういう勘違いママは周囲から距離を置かれることが多いですね。あとは子どもの言葉遣い。

公園遊びをしていて『おめえ』『うるせぇ』とか、汚い言葉を子供が口にしたら、『あそこの家庭、お父さんが昔ちょっとヤンチャだったから、その影響で子供もちょっとやんちゃな言葉を使うのね…』とどこからともなく噂になり、自分の子どもが仲良くしないようにハブくようになります」

つまり、少しズレている行動を取った母親はママ友コミュニティのなかで必然的に目立ち、やがてハブかれるということだ。

加えて、年長になるとママ友間のマウンティング争いが落ち着くのは、お受験が意識され始めることも背景にある。

「代官山エリアだと、女の子は東京女学館、東洋英和、青山学院。男の子は慶應幼稚舎、青山学院、筑波大附属の3つが候補になります。特に慶應幼稚舎を目指すならZ(※頭文字ではない)という塾に通わせるのが定番。年長さんになると、子どもをどこの小学校に入らせたかで地位がまた変わってくるので別の意味で忙しくなります」

◆身体能力が尋常じゃないほど低い

ここまで代官山に住むママたちの話を紹介してきたが、そこに住む子どもたちの特徴を聞いたところ、もっとも目立つのは身体能力の低さだと即答された。

「娘を通わせていた幼稚園の運動会に参加したときのことです。そこで驚いたのが、代官山に住む子どもたちの身体能力の低さ。でんぐり返しができない年長さんはザラにいますし、かけっこは歩いてるの?と思うくらいに遅い。原因は子どもを外で遊ばせる家庭が少ないから。でも、子どもたちの身体能力が低いのはちょっと不思議なんですよ」

なぜ「不思議」なのか。「これはニワトリが先か卵が先かなんですけど…」と前置きした上で大田さんが説明してくれた。

「代官山の子どもたちは体操教室に通ってるコが多いんです。習い事は週に3~5日入っているのですが、男女ともに学習塾と体操教室は必須。それに加えて女の子はピアノとバレエをしていますね。体操教室に通っているのになぜここまで身体能力が低いのかと疑問に思うでしょうが、身体能力が低いから体操に通わせているのかもしれません」

◆体操教室にもランクがある

さらに、体操教室ひとつ取っても、代官山ではママ友特有のマウンティングが発生する。

「子どもたちが通う体操教室にもランクがあるんですよ。自由が丘にあるX(※頭文字ではない)という月謝が5万円ほどする体操スクールに通わせるのが一番地位が高い。

日本人のお兄さんが開いている普通の体操教室に通わせる家庭はまずいません。習い事はママたちにとって子育ての休憩時間を確保する狙いもありますので、ここに払うお金は惜しまないです。

また、子どもを体操教室に通わせる隠れた理由の1つに、イケメンの体操のお兄さんがいるからというのもあります。私が通わせているアメリカ人のイケメン先生が教えている教室ではママたちがよく写メを撮っています(笑)」

現在放送中のドラマ「砂の塔」(TBS系)でも、三代目J Soul Brothersの岩田剛典がタワマンに住むママたちが子どもたちを通わせている体操教室の先生役を演じている。どうやら、体操教室に下心を持ちながら通わせているママたちは実際に多いようである。

◆徒歩10分の恵比寿まで子供とタクシー移動

「ただ、ママたちの中にはちょっとやりすぎかなって思う人もいます。

教室内で無駄にシャネルのサングラスをかけるし、ランチからお迎えまでの空いた時間にはアイヴィープレイス(代官山にあるオシャレなカフェ)で二千円くらいのパンケーキを食べてたり。とにかく過剰にお金をかけるんですよね。

体操教室や塾に通わせるのに代官山から恵比寿までタクシーで送って(徒歩10分)、その後は渋谷の東急百貨店で買い物するためにまたタクシーで移動するなんてこともザラ。

個人的には自転車で十分だと思いますが。こういう習慣が徒競走が遅い子供たちが生まれる理由なのかもしれません」

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