出典Spotlight編集部撮影

モデル、タレント、俳優として活躍している栗原類さん。自身の発達障害についての自叙伝的な書籍「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」が話題になっています。

そんな栗原さんに「ソコ行く!?ソレ聞く!?取材班」がインタビューを敢行。3日連続記事公開の最後は、栗原さんとお母様が発達障害にどう向き合ってきたか、お母様とのちょっと変わった関係性についてお話を伺いました。

母とはベッドシーンの話もできる

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栗原:僕と母は、親子というよりも友達に近い関係であるように感じています。今でも一緒にライブを見に行ったり、買い物に行ったりもするし、ドラマや映画を見ている時にベッドシーンが流れたとしても気まずくならない関係です。

きっと一般的な親子ではしないような会話でも、僕らは包み隠さず交わしています。そういう会話をすることによって、普通の家庭とは違った信頼関係を築くことができました。

また、母もADHD(注意欠陥・多動性障害)という発達障害なんですが、僕のADD(注意欠陥障害)という発達障害とは正反対の性質だったことも、良好な親子関係の要因になっているかもしれません。

具体的にいうと僕は1つのことに長く集中できないのですが、母は集中力が高いんです。その代わり周りが見えなくなってしまいやすい。僕は一晩寝るといろんなことを忘れてしまいますが、母は起きたことや細かいことを覚えている点が、僕とは真逆でした。

そのため、僕が忘れてしまった時や、モデルの仕事で現場に行く時に様々な形でサポートをしてくれました。

「なんで◯◯できないの」と母に責められなかった

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栗原:僕は先述の通り、一日寝ると忘れてしまうことが多いので、母が幼い頃の僕にどういうことをしてくれたのか詳しくは覚えていません。

でも母が意識していたことは、「何かをできなかった時に、『なんで○○できないの?』とは言わない」というものでした。これは、僕がADDだと診断された時にニューヨークの教育委員会に言われたことだそうです。

他にも「お子さんが何かをできなかった時は、自分ができなかったことを振り返ってください」と言われていたそうで、母はこの教えを心がけて僕を育ててくれました。

母の教育方針のおかげで、決してスムーズではなかったけれど、精神的な負担を感じずに生活を送ることができました。

好きなことを徹底的に伸ばす教育を受けた

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栗原:僕の育った家庭が、一般的な家庭と違うと思う部分は色々ありますが、1つ挙げると好きな分野を徹底的に伸ばそうとする点です。母は自身のツイッターでも、「得意分野を伸ばすことが英才教育だと思っている」と言っていました。

勉強に関しては、他の家庭と比べたら本当に緩かったと思います。「勉強しろ」と責められることはほとんどありませんでした。

でも、母は僕にこう言っていました。「百歩譲って、勉強はあまりしなくていい。その代わり、自分の趣味や好きなことは伸ばせ。好きじゃないことが伸ばせないなら、好きなことは徹底的に伸ばせ。今ここでやらないと、最終的に苦労するのはお前だよ」と。

だからゲームのプレイ動画をインターネットに投稿していた幼い頃は、映像や音質のクオリティを上げるよう提案されていました。ゲームで遊んだり動画を視聴することなんかは普通の家庭では禁止されそうなことですが、僕の家庭ではゲームに限らず禁止されることはほとんどありませんでした。

むしろ「好きなことなのだから」と極めるためのアドバイスを積極的にしてくれました。

子育て中の親御さんにも自分の時間を大切にして欲しい

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栗原:Spotlightの読者には、子育て中の方も多いと聞きました。僕が子育てについてアドバイスをできる立場ではないかもしれませんが、僕なりの意見です。

もし自分の子どもが少しでも発達障害かもしれないと感じることがあるのなら、病院で診断を受けることが重要だと思います。診断を受けて、発達障害でなければそれで良いし、発達障害であったとしてもそこからの育児方法を考えていけば大丈夫です。

また、親御さんたちには、自分の時間を大切にして欲しいと思います。僕の母も、育児中は僕と過ごす時間をもちろん取っていましたが、自分を休ませたい時は僕を祖母の家に預けて、その間にライブを見に行ったり、友人と過ごしたりもしていました。

もちろん子育ての時間を確保することは、最も優先順位が高いことです。でも、母が気を抜けるような時間を作らないと、長続きしないと思います。自分は1人しかいないので、健康や精神を損なってしまったら元も子もない。

もし、自分の子どもを祖父母や親戚の家に預けることに対して、「無責任だ」と言われたとしても、そんな声は気にしなくていいと僕は思います。自分の時間を大切にすることによって余裕が生まれ、結果的に子どもを喜ばせてあげられるはず。ぜひ、息抜きの時間も確保するようにしてください。

(栗原類)

栗原さんの書籍が絶賛発売中です!

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栗原さんのインタビューは全3回。過去の記事も合わせてどうぞ。発達障害の実際の症状についてや、日本とアメリカの教育の差などについても語っていただいています。

栗原さんが自身の発達障害について書いた書籍「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」が10月6日に発売されました。ご自身はもちろん、お母様や主治医の先生のお話も掲載されていますので、ぜひご覧ください。

<取材・文/横田由起  撮影/長谷英史>

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