記事提供:子ある日和

結婚するまでは「結婚はどうするの?」と聞かれ、結婚すれば「子どもはまだ?」と聞かれ、1人出産すれば「2人目は?」と聞かれることは珍しくないと思います。

まるで「今日は良いお天気ですね」と、何気ない挨拶でもするように、サラりと。

私には5歳になる娘がいます。

生まれた時は、こんなに自分の子どもが可愛いく感じるものなのかと、驚きました。本当に、本当に可愛くて、愛しくて、これ以上愛すべき存在は無い、と思えるくらい。

出産祝いを持って来てくれた親戚の叔母からは「可愛くて、すぐ2人目、3人目が欲しくなるわよ。そういうものよ」と言われました。

でも、私にはそのような感情はなかなか芽生えませんでした。今、目の前にいる子どもが可愛過ぎて、逆に、もう1人欲しいと思えなかったのです。

“2人目”の予定がないまま迎えた“2人目ラッシュ”

そんな中、子どもが成長していくに連れて、少しずつ同い年の子どもを持つママ達が2人目を妊娠出産するようになっていきました。いわゆる“2人目ラッシュ”の波が私の周りにも押し寄せてきたのです。

子育て広場へ遊びに行けば、そこの職員の人にも「2人目は?」「1人っ子だと、色んな意味で子どもに目が届き過ぎて良くないわよ」と言われ、知合いからは「兄弟作ってあげられるのは親だけだよ」と言われるようになりました。

もちろん、2人目をどうするか、相談した訳でも話題にした訳でもありません。一方的に言われるようになっていったのです。

軽い焦りを感じながらも、3歳になったばかりの娘に「赤ちゃん、欲しい?」と聞くと「いらない。赤ちゃん、好きじゃないもん」と言われ、無理する必要はない、と自分に言い聞かせていました。

2人目を妊娠、ところが天国から地獄へ突き落されるような出来事が

そんなある日、娘が「赤ちゃん、欲しいな」と言うようになったのです。幼稚園へ通うようになり、周りのお友達に妹や弟がいるのを見て、羨ましくなったようでした。

そこで、夫と相談して、2人目を望むようになって数か月後、妊娠することができました。娘は赤ちゃんのお世話をすることを楽しみにして、毎日過ごしていました。

けれども、心拍が確認できた次の検診では繋留流産と診断されました。天国からアッという間に地獄へと突き落とされたのです。

あんなに赤ちゃんを楽しみにしていた娘の夢を叶えて上げられなかった悲しみ。赤ちゃんを喪ってしまった悲しみは想像以上でした。

周りに流産を経験した友人は何人かいるのですが、こんなに辛いとは思いませんでした。経験した人しか分からないことってあるのだと、身を持ってしることになったのです。

その後、夫は40歳を目前にした私の体のことも心配して「1人いるんだし、もう良いんじゃない?」と言うようになりました。娘も「別に赤ちゃん、いなくても良いよ…半分半分の気持ちかな。来て欲しいのと、来なくて良いのと」と。

“2人目”の話題、帰宅して悲しさと空しさとで涙が止まらなくなることも

今、私の周りは“第二次2人目ラッシュ”です。

娘の幼稚園のクラスでは22人中、4人が妊婦さんです。集まれば、妊娠、出産の話題で持ちきりになってしまいます。

その場から立ち去ることができないクラスの行事の時や、自由参加のお遊び会では、私はそんな話聞きたくないし、私に話題を振らないで欲しい。

話題が変わらないかしら。と思っていることを悟られないように作り笑いで黙って居るしかなく、帰ってから、とてつもない疲労感に襲われると共に、悲しさと空しさとで涙が止まらなくなります。

被害妄想なのですが「あなたは1人しか子どもが居ないの?ダメな女ね」と思われていそうな気がして…。

夫には「可愛い娘が1人いる。それで良いじゃないか」と慰められるのですが、自分自身の気持ちが分からなくなってしまっています。

みんなが言うように、兄弟がいないと可愛そうなんだろうか。

甘やかされて、ワガママになるのだろうか。(今の段階で、全くそんなことはなく、お友達もたくさんいるし、先生からは、ケンカの仲裁もするし、意見が対立したら、譲ってあげる優しい性格です。と言われている)

赤ちゃんが生まれれば、娘の今の生活ペースは間違いなく崩されるし、やっと色んな所に気軽に出かけられるようになってきたのに、制約が出てきてしまう。

もう40歳になったし、妊娠出産でトラブルが発生する可能性は高いかな。

音楽の学校に入りたいという娘のために、毎日ピアノを教えて上げているけれど、毎日は無理になるかもしれない。

兄弟が居るからと言って、本当に幸せになれるかどうか分からない。(私は2歳下の弟がいますが、子どもの頃からあまり仲はよくなくて、大人になってから、ほぼ絶縁状態)

など、考えてもハッキリ答えは出ないのです。

でも、ただ一つ明確なのは、妊娠出産の話を聞くと、心がざわつくということ。

流産、死産、不妊、色々な理由で子どもを儲けたくても、儲けることが出来ない人が居ることを知っておいて下さい。

幸せな話は色んな人に大きな声で話せますが、辛い経験をしている人は他人に話すことができません。

話すことができないだけではなく、他人から、辛い話題に触れて欲しくないと思っています。

もっと心が病んでしまうと、昨今でよく話題になる「マタニティマークをつけていたら、わざとぶつかられたり、暴言を吐かれる」ということになってしまうのだと思います。

結婚、妊娠、出産はそれぞれタイミングと、ご縁があってのものです。そして、人それぞれ考え方は違います。

私もそうですが、周りには『色んな経験や気持ちを持っている人がいる』ということを忘れないように人に接することができたらいいなと感じています。

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