みんなが普段疑問に思っていることを編集部が調査・解決するコーナー「素朴なギモン」。今回は“声の豆知識”をご紹介します。

毎日必ず耳にする自分の声。自分にとってはすっかり聞きなれた声のはずが、録音して聞いてみると「あれ?こんな声だったっけ…?」とギョッとしたことはありませんか?レコーダーが故障しているわけでもないのに、一体どうしてこんなことが起こってしまうのでしょうか。

その真相を、九州大学で音響を研究している岩宮眞一郎教授に伺いました。

普段聞いている自分の声は「2種類の音」が合わさったもの

――録音した自分の声に違和感を覚えるのは、一体なぜなんでしょう?

「人間の声が聞こえるルートは2つあります。

1つは、発せられた声が空気を通して鼓膜に伝わる音(気導音)。これは、距離によって若干音色が変わることはあるものの、他人が聞いても自分が聞いても同じ音です。普段私たちが聞いている他人の声は、このルートによるものですね。

そして2つめは、発せられた声が頭蓋骨を伝って鼓膜に伝わる「骨伝導」による音(骨導音)こちらは自分にしか聞こえないものです。例えば、耳をふさいで声を出してみても自分の声だけはちゃんと聞こえますよね。これは、骨伝導によって聞こえるものなんです。

普段聞いている自分の声は、この2つのルートの音が合わさったものです。しかし、録音した自分の声は、1つめのルートによる音のみのため、ズレが生じて違和感を覚えるわけです」

「私の声、高すぎ…?」ヒミツは“骨伝導”にあった

――録音した自分の声を聴いてみると、予想以上に高くて驚いたことがあります。これって何か理由があるんですか?

骨伝導は低音を伝えやすいことが関係しています。先ほどの説明にもあったとおり、録音では骨伝導の音は拾わないため、普段聞いている自分の声よりも少し高く聞こえる傾向にあるんです」

録音した自分の声の違和感を無くすには…

――録音した自分の声を聞いて「気持ち悪い…」と思う人もいるようです。こういった違和感を無くすにはどうしたら良いんでしょうか?

「録音した自分の声を繰り返し聞いて慣れることに限ります。ひたすら聞いて、正しい自分の声をしっかり認識することで少しずつ違和感を無くしていくことができますよ」

ちょっと勇気のいる作業ではありますが、たまには客観的に自分の声を聞くことで、普段は気付かない自分の口グセなどに気付くこともできそうです。自分の声や話し方が気になっているという人は、1人の時にこっそり試してみてはいかが?

取材協力/九州大学 岩宮 眞一郎教授

この記事を書いたユーザー

Spotlight編集部 mayu このユーザーの他の記事を見る

フリーライター。アザラシとポメラニアンが好き。

得意ジャンル
  • 動物
  • グルメ
  • カルチャー

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス