知られざるママの実態や本音を紹介するコーナー「ママのホント。」

テレビや新聞といったメディアへの出演だけでなく、自治体や国・象徴関係の講演会などにも引っ張りだこ、「魚のエキスパート」としておなじみの“さかなクン”

あらゆる魚の種類や生態に精通しており、それをユーモアも織り交ぜながら紹介してくれるキャラクターが人気を集めていますが、彼の個性はどのように培われてきたのでしょうか。

さかなクンのママに学ぶ「子どもの個性を育てる方法」

現在のさかなクンの活躍の裏には、さかなクンのママ流「子どもの個性を育てる方法」が存在していたようです。

今回は、今年7月に刊行されたさかなクンの著作であり自叙伝『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』をもとにご紹介します!

1. 好きなことをとことんやらせる

毎週末のように、ママに水族館に連れて行ってもらっていたという、少年時代のさかなクン。魚が泳ぐ様子や解説文をじっくり眺めては、ひとつの水槽の前で1時間あまりを費やしていたこともあったそう。

大人を困らせてしまいそうなエピソードですが、さかなクンのママはちっとも気にすることなく、さかなクンの気が済むまで付き合ったといいます。

母も母で、「あら、ホント。あんなふうに動かすのね、おもしろい。」と乗ってきてしまうものだから、そこからさらに長くなるといった具合でした。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

子どもに好きなことを好きなだけやらせる。はたから見て「やりすぎでは?」と思われるくらいに、それはもうとことん。その結果、「何かに夢中になることは、素晴らしいことだ」と子どもが自信を持つことにもつながるのです。

2. 子どもの好奇心にとことん付き合う

さかなクンは一時期 、“タコ”にどハマりしたといいます。図鑑のタコのページを読みふけっては、写真を真似てタコの絵を描き続ける…と、寝ても覚めてもタコのことで頭がいっぱい。その燃えるような好奇心に、さかなクンのママはこんなふうに応えてくれました。

夕食は毎日のようにタコをおねだり。それでも母やイヤな顔ひとつしませんでした。それどころかお刺身、煮込み、酢の物など味付けを変えて1か月ほども毎日、タコ料理を作りつづけてくれたのでした。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

毎日の食卓がタコづくし。普通ならば「そんな無理を言わないの!」となるところを、さかなクンのママは違いました。好奇心の芽を摘むことなく、「この子のためなら」と労力を惜しまずに尽くしてくれたのです。

3. なにごとも自分でやらせる

あるとき、目にしたウマヅラハギという魚。「家で飼いたい!」と心酔したさかなクンは、その後、ママと一緒に魚屋さんを訪れます。

「表で泳いでるウマヅラハギをください」。しかし、しばらくすると、板前さんがウマヅラハギの姿造りを持ってきました。お家で飼うつもりが、刺し身になってしまったウマヅラハギを見て、さかなクンの涙は止まりません。

こういうとき、母はいっしょにいてもいっさい口を出してきません。お店にお願いするときも、全部自分でやるのです。母はただ後ろで見守ってくれているだけ。失敗することの大切さを、身をもって学んでもらいたかったのかもしれません。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

親が先頭に立てば、当然、物事はスムーズに運びます。ところが、それは子どもの力を伸ばすことにはなりません。

さかなクンのママはちゃんとそれを知っていて、「何でも自分でやってごらん。そしてときには失敗もしてごらん、それがあなたのためになるのよ」と見守ってくれたのです。

4. 失敗しても咎めない

小学生のころのさかなクンは、50種類ほどの魚を入れた計10本の水槽を畳の部屋に置いていました。しかし、大量の水を入れた水槽の重さに耐えきれず、畳は沈み黒ずんで腐ってしまったのだそう。こんな緊急事態でも、さかなクンのママはネガティブなことを口にしませんでした。

「水槽って畳に置いちゃダメだったのね。」と、ケロッと言うだけでした。むしろ誕生日には、さらに新しい水槽を買ってくれたほどでした。

(中略)「お魚が好きならとことんやりなさい。」という母の姿勢は、畳が腐ろうとも、いつもどんなときでも変わりませんでした。その姿勢に、いつも助けられていました。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

「失敗したら怒られる」「これをやりたいって言ったら、お母さんイヤな顔するだろうなあ」どんな子どもも少なからず親の顔色をうかがって生きているもの。しかし、大きな心を持つママに見守られたさかなクンは、失敗を恐れず、次々とチャレンジすることができたのです。

5. 子どもを信じてひたすら応援する

勉強そっちのけで授業中に魚の絵ばかり描いていたさかなクン。案の定、担任の先生から「お宅の息子さんは問題児だ」と言われることが多々ありました。ところが、さかなクンのママはまったく動じません。

「あの子は魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。だからそれでいいんです。」

(中略)「成績が優秀な子がいればそうでない子もいて、だからいいんじゃないですか。みんながみんないっしょだったら先生、ロボットになっちゃいますよ。」

(中略)母の言葉は一貫していました。先生に語った言葉どおり、「勉強をしなさい。」とか「お魚のことは、これくらいにしときなさい。」などと言ったことは、いっさいありませんでした。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

子どもの才能を信じて突き進むママのブレない姿勢は、やがてさかなクンが大きくなり就職の話がもちあがったときも変わりませんでした。

親戚やまわりの大人たちから「なぜ定職につかせないのか。」「ちょっと甘いんじゃないのか。」と母はいろいろ言われていたようです。けれど母は、自分にそんなことはなにひとつ言いませんでした。ただひたすら、信じて応援してくれていたのでした。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

我が子を無条件に信じる。これは簡単そうで、じつはとても難しいこと。「本気でこの子が成功すると思っているの?」「好きなことだけやらせるなんて、それでも親なのか」という周囲の言葉に、心がぐらつかない人がどれだけいるでしょうか。

さかなクンは自身の成功の秘訣を「好きなことをずっと続けてこられた」おかげだと語っています。そしてそれはほかならぬ、さかなクンのママの理解とサポートあってのもの。

さかなクンは本書をこんな言葉で結んでいます。

お子さんが夢中になっている姿を見たら、どうか「やめなさい」とすぐ否定せず、「そんなに面白いの?教えて。」と、きいてあげてみてください。(中略)その小さな芽が、もしかしたら将来とんでもなく大きな木に育つかもしれません。

出典『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』

現在、東京海洋大学名誉博士・客員准教授として、そしてタレントやイラストレーターとして、講演や著作活動などを中心に活動を行っているさかなクン。

子育て真っ最中のママやプレママは、さかなクンのママの子育て方法をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。さかなクンの活躍に続くのは、あなたのお子さんかもしれませんよ。

出典:さかなクン『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』(講談社)

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