今年日本で発生した最も凶悪で痛ましい事件といえば、7月26日神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園殺傷事件」ではないでしょうか。施設元職員・植松聖容疑者が入所者19名を殺害し、27名が重軽傷を負いました。

戦後最も被害者が多い事件であり、障害者をターゲットにした残虐極まりない事件として海外でも取り上げられるほど話題となりました。

この事件で誰より傷ついたのは、被害当事者はもちろん、障害者の方々やそのご家族ではないでしょうか。生まれながらに障害を抱える息子・真輝(まさき)君(5歳)を育てながら衆議院議員として多忙な毎日を送る野田聖子氏がAERAに語ったインタビューが、野田さんと同じように障害児を育てる母親や、障害者に対しての偏見を変えるメッセージとして多くの方にシェアされています。

50歳で卵子提供によって体外受精で出産

野田聖子氏は、2010年5月。アメリカで卵子提供によって体外受精を実施しました。同年8月『週間新潮』に自らの手記を告白したことで話題になりました。

野田さんは、2001年から事実婚関係にあった自民党の鶴保庸介参院議員と40代から不妊治療をはじめ、10年もの間ひたすら体外受精に時間を費やして来ました。2006年には鶴保議員との事実婚を解消。翌年2007年に、飲食店経営の現在のご主人と出会い結婚。

その後も45歳まで体外受精に挑むも、原子卵胞の減少や卵子の衰えにより、妊娠成立までの道のりは厳しく圧し掛かりました。

一時は養子縁組も考えたようですが、ネットで卵子提供の情報に辿り着き、2010年5月アメリカで卵子提供を受けて体外受精を実施。野田さんが50歳の時の出産でした。

長男・真輝君が誕生!

出典 http://ameblo.jp

※生後2日の真輝君

2011年1月6日。長男・真輝君が無事誕生。しかし、真輝君は「臍帯ヘルニア」と「心臓疾患」の重い障害を持っていることが、妊娠中から分かっていました。

出生したとき真輝くんは、臍帯ヘルニアと心臓病を患っており、さらに食道閉鎖症も発症。9回もの手術を乗り越えてきた。脳梗塞で右半分にマヒが残り、気管切開により人工呼吸器が着けられたため、声まで失った。

出典 http://jisin.jp

生まれる前から臍帯ヘルニアと心臓疾患という大病を患っていた真輝くんは生後すぐにNICU(新生児集中治療室)へ。いくつものチューブにつながれ、機械に囲まれる生活を余儀なくされた。

出典 http://www.news-postseven.com

真輝君1歳のバーズデイ

出典 http://ameblo.jp

お目目クリクリで可愛らしいですね♡野田さんが一番お気に入りの画像だそうです。

野田聖子です。
今、ギリで、新幹線乗車。
これからいろいろ新年会出席のため、岐阜に戻ります!

さきほど無事に、ムスコとの再会兼満一歳誕生会をすませました。

御世話になってる看護師さんたちからのバースデーカード

バーバからはたつのぬいぐるみ

ノダは、お守りを、二つ…。

食べられないケーキと記念撮影したところ、やんちゃして、ケーキに突撃し、
生クリームの洗礼あり。

多くの友人たちから、祝メも届き、感謝。


さあ、このムスコに負けないよう、ノダ、とりあえず、体力温存のため、

寝ます (笑)

議員の仕事と子育てを両立させる野田さん。真輝君1歳の誕生日を迎えられた時は、ご夫妻ともに感無量だったことでしょう。

野田聖子です。

ごぶさたしておりました・・・が、

本日から、ブログ、やります。

(中略)

もうひとつの理由は・・・

今日、ついに、ムスコが帰宅しました。

生まれてから二年三カ月と二日ぶりっ! であります。

病院で、ドクター、看護師さん、はじめたくさんのみなさんに、守られ、育てられ、愛され、たすけられた、ムスコ。

みなさんへの言葉にあらわせない、感謝の気持ちで、鉄母は涙、涙、涙。

そして、これからは、夫をはじめ、われらがムスコを守らなくてはなりません。

きゃしゃなガラスのような命。

不安、緊張。

でも、負けるわけにはいかんのです。

ということで、よろしくお願いします。

真輝君は、2年間で9回もの手術を繰り返し、生死の危機を何度も彷徨いましたが、2013年4月。ついに退院することができました。

しかし、退院できたからといって喜べる状態ではありませんでした。自宅では24時間体制で真輝君をケアすることを余儀なくされました。日中はシッターさんが看護し、夜10時から朝9時までは夫婦交代でケアする状態が続き、睡眠時間は僅か3時間程だったといいます。

夜は万が一のために人工呼吸器をつけて寝るんです。寝返りを打つと呼吸器が外れて、アラームが鳴る。それが繰り返されると、そのたびに起きて、呼吸器を付け直します。最初のころは慣れてないし要領が悪くて、夫婦ゲンカも多かったですね。私たちの気を引こうと、真輝はわざと人工呼吸器を外したりするんです

出典 http://jisin.jp

2012年12月。自民党の総務会長になり、野田さんの仕事が激務となった時、ご主人は飲食店の経営を辞め、真輝君の子育てに専念されています。

野田聖子です。

さきほど、青森市から帰宅。

もちろん、自民党推薦候補の応援。

今週は、怒涛の地方出張週間、であります。

明日は、名古屋市長選挙決起大会。

あさっては、福島県被災地。

しあさっては、茨城県女性部大会。

すべて、日帰り日程です。

今晩も、帰宅し、速攻でムスコの最後のディナー作成!

ま、エレンタールPを225cc作り、注入作業するだけ、です。

仕事中は、もっぱら夫が、ムスコの世話をしてくれています。

だからせめて、最後の注入は、ノダがしっかりやらねば、と。

注入が終了するまで、約1時間半・・・これがノダタイム。

ここで一気呵成に、たまっている仕事やら雑用・・

だから、毎日ブログを更新するのは、無理だわね。

ま、人生欲張らず、マイペースで進んだほうが、かえってうまくいくのかも。

おかげさまで、ムスコは毎日元気でいてくれてます。

ほんとに、彼の笑顔や寝顔が、一日のお疲れをすっ飛ばしてくれる体感中。

50歳での超高齢出産。重い障害を持って生まれた真輝君の日中の子育ては、飲食店経営を辞めてまで真輝君のケアに専念してくれたご主人に心から感謝している野田さん。

連日多忙なスケジュールをこなす中、すべて日帰り出張をし、深夜帰宅してからの最後の注入は野田さんが果たすという夫婦二人三脚でした。

真輝君の障害は卵子提供が原因なの?高齢だから?という世間の声に...

野田さんが真輝君が誕生してからの苦労が綴られたブログや、インタビュー記事を読む度に、ネットや知恵袋などで真輝君の障害は、

・提供された卵子による影響なのか?

・野田さんの50歳という超高齢によるものなのか?
・卵子提供者の子宮の中で育っていたら障害はなかったのか?
・20代でも同じリスクはあるのか?

など、疑問に思う方たちの質問と回答が寄せられ世間から注目の的となりました。

「産むべきではなかったのだと思います」

(前略)

医師の立場から言えば、「何故、このような結果になったのかわからない」としか答えられないでしょう。

遺伝子の欠落や塩基の配列の違い、また感染からや母胎の不確定要素、ある程度の説明はできるのですが、だから障害のあるお子さんになってしまうと断言できるほど医学は進んでおりません。

はっきり言ってしまえば、理由がわかれば障害のあるお子さんが生まれる(育つ)ことはなくなります。卵子、精子、子宮、年齢、環境どれもが要因となりますし、また、もっと別の要因(まだ発見されていない要因)が左右されているかもしれないのです。

(中略)

なお、ここからは、個人的な意見を言わせて頂きますので、お気に召さない方は、申し訳ありません。

野田さんの場合、胎児の発育状況で早い段階で障害の発育がわかり、堕胎の選択もできたはずだと思います。

折角の授かり物で、生命を喪わせる行為は出来ないと言われて出産されたわけですが、自然界の淘汰的側面から言えば、やはり、障害のあるお子さんの人生は決して楽な道のりではなく、また、まわりの方々の支援を受けながらの生活が、色々な意味で社会的負担になることが、国会議員であるならばわかるはずです。

障害者支援を否定するつもりはありませんが、少子高齢化が進む昨今の状況において、障害のあるお子さんを増やさないような環境(健康なお子さんを生んでいただく環境)についても考えなければ、支援費用の増加につながり、延いては、健康な方の医療費の増加につながるのではないでしょうか。

このような現状のなかで、果たして、お子さんは、幸せな価値を見出せるのでしょうか。私は、野田さんの場合は産むべきではなかったのではないかと思います。

出典 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

こちらは2012年1月の知恵袋に掲載されたベストアンサーに選ばれた回答です。「産むべきではなかった」という回答に374件もの「ナイス」が付けられています。当時のネットのコメントは、野田さんにとって重く圧し掛かるものがあったのではないでしょうか。

ネットに書かれた心ない言葉に対して野田さんは

たくさんのチューブにつながれて生きる息子は「ばけもの」扱いされました。私は半分母で半分国会議員なんで、国会議員としてはなんともないんだけど、母親としては、見ず知らずの人の言葉の暴力が息子に向けられて、とても恐怖を感じました。

「殺すのもやぶさかじゃない」という人たちだから、私が生きている間は息子を守れるけど、死んだあとはどうなるのだろうかと。ほかには、医療費がかかって「金食い虫」と言われたり、「医療費がかかる息子を見殺しにしろ」と言われたりね。

出典 https://news.nifty.com

「ばけもの」という表現に対しては、一部の心ないネットユーザーから非難の言葉を浴びせられたようです。

自分は国会議員という仕事をしているので、批難を浴びるのは覚悟をしている。けれど、息子に向けられた暴言について、恐怖を感じたといいます。50歳という超高齢出産をしたのはよいけれど、子どもが物心ついた時のことや、自分が亡くなった後の事は誰が面倒を見るのか?、などの世間の言葉に傷ついたこともあったようです。

障害者=不幸じゃない

また、真輝君の動画をメディアで報道すると、「可愛そう...」「気の毒に...」という声が上がりました。これに対し、野田さんは障害者は不幸ではないと述べています。

うちの子はいろいろ不具合があるけど、私の家で十二分の看護体制のもと生活して、保育園だって看護師をつけて通っている。父親は仕事をなげうってまで看護してくれて両親に愛されている。

「かわいそう」って言われたらギャップを感じます。私は真輝を障害児と思って育てていない。私にとっては最初で最後の子なので誰かと比べようもないし、「野田真輝」として育てているだけなんです。

出典 https://news.nifty.com

障害を持って生まれたことで不幸だと決めつけた見方はいかがなものなのでしょう。母として夫婦として、息子は他の子どもと変わりない最愛の息子なのだからと。

社会には「障害者は役立たずで国に負荷をかけている」と考える人がいますが、息子が今後どう社会に貢献するかわからないじゃないですか。

出典 https://news.nifty.com

野田さんのおっしゃる通り、障害者が今後自立する時代が訪れる将来への希望はないというのでしょうか。障害者が社会に受け入れられるかどうかは、今後に関わってきます。野田さんは、今年改正された「障害者総合支援法」に、「医療的ケア児」の言葉が入ったのは、真輝君の存在が大きかったと語っています。

医療的ケア児とは

「医療的ケアのある児童」略して「医療的ケア児」と呼ばれています。

病院以外の場所で”たんの吸引”や”経管栄養”など、家族が医ケア児に対し、生きていく上で必要な医療的援助のことです。気管に溜まったたんを吸引する「たん吸引」、また口から食事が取れない子どもに対し、チューブを使って、鼻やお腹の皮膚を通じて、胃に直接や栄養を送る「経管栄養」などがあります。
家族の他にも看護師や研修を受けた保育者なども医療的ケアをすることができます。

出典 http://iryou-care.jp

近年の新生児医療の発達により、都市部を中心にNICU(新生児集中治療室)が増設されています。超未熟児や先天的な疾患を持つ子どもなど、以前なら出産直後に亡くなっていたケースであっても助かることが多くなってきました。その結果、医療的ケアを必要とする子どもの数は急増しています。

文部科学省の全国調査※によると、医療的ケアが必要な児童数が平成23年5月の段階で19,303名でしたが、2年後の平成25年5月では、25,175名とおよそ6,000名も増えています。
(※文部科学省「特別支援学校医療的ケア実施体制状況調査結果」)

出典 http://iryou-care.jp

障害者の子どもが与えてくれたもの

津久井やまゆり園の元職員・植松聖容疑者は、「障害者は生きていてもしょうがない」などと供述していましたが、野田さんはこんなケースもあると語っています。

「ナミねぇ」こと竹中なみさんのケース

「ナミねぇ」の愛称で親しまれる竹中ナミさん。彼女は「身体が不自由でも働いて税金を払い、社会を支える一員に」、という思いで、パソコンを使った就労支援をする社会福祉法人「プロップ・ステーション」を立ち上げて26年になります。

中学からタバコを覚え、学校をサボっては家出を繰り返す問題児だったようです。バイト先で知り合った彼氏の家に転がり込み、15歳で高校退学。中卒の主婦となりました。

そんな竹中さんの転機は”出産”でした。24歳で出産した長女・麻紀さん(現在43歳)は重度障害者でした。

「この子を連れて、わしが死んだる」。悲観した父がそう言った時、「親子で生きる」と誓った。医師を訪ね歩き、専門書を読みあさったが、障害児を育てるための答えは得られない。娘を抱え、24時間の介護に明け暮れた。

出典 http://style.nikkei.com

不幸だったことは一度もない。私を更生させたのは親でも学校でも警察でもない。娘が大切なことを教えてくれた

「不幸だと思ったことは一度もない。敷かれたレールを無理して歩かなくて良くなったから」。障害者自身から学ぼうと施設のボランティアに通い、障害者が地域で自立生活する運動に携わった。「私を更生させたのは親でも学校でも警察でもない。娘が大切なことを教えてくれた」

出典 http://style.nikkei.com

パソコンが普及した1990年代、「パソコンなら障害者が働く武器になる」と起業を決意。若くして結婚した夫は子育ての力にはならず43歳で離婚。そして「プロップ・ステーション」を設立しました。

竹中さんは、『障害のある娘を残して安心して死ねる社会にしたい』との思いで1990年代に同社を立ち上げましたが、あれから26年、「ようやく時代が追いついてきた」、障害者が働きやすい環境は女性や高齢者にとっても生きやすい、と語り、現在もエネルギッシュに全国を飛び回っています。

野田さんは、竹中さんのことを、
「彼女は障害を持った娘の母となったことで、社会貢献しています」と語っています。

「津久井やまゆり園」の事件。絶対に許せない!

相模原市「津久井やまゆり園」で起きた残虐な事件に
重症心身障害の娘マキ(43歳)が国立病院で暮らす私は
他人事ではないショックを受けました。

名前を呼ばれても返事が出来ない人から殺傷した・・・
生きている価値のない人間だから・・・
娘と同じような方々が、こんな理不尽な理由で、こんな無残な目に遭うなんて
絶対赦せない!

ショックを受け、呆然とし、冷静になろうと努め
そして私は、この事件をどう受けとめるべきかを、深く深く深く考え
読売新聞オンラインに寄稿させていただくことにしました。

8月10日、以下の寄稿が資料写真とともに、読売オンラインに掲載されました。
寄稿を取り上げて下さった読売新聞社の皆さまへの感謝とともに
ここに転載させていただきます。


娘と過ごす2016年のお盆に
亡くなられた方々への鎮魂を込めて・・・

竹中ナミ(ナミねぇ)

あまりにも理不尽で許し難い犯罪に、怒りと恐怖が。「もし娘の病院で起きたことなら、、、」と、想像するだけで身体が硬直するような思いがしたと綴られていました。

野田さんが語る「障害児の息子が教えてくれたもの」とは

息子が生まれてきてくれたことで、自分に一番欠けていた政治家の資質を手に入れることができた。これまで弱者のための政治というのを頭でわかっていても、理解できていなかった。それが、この子によってストンとわかるようになった。差別は、こういう嫌な思いをするんだとかね。当事者感覚で受け止められるようになった。

出典 https://news.nifty.com

ただ、一般的には「障害児の母親は、家で24時間世話をしなくてはいけない」などの、世間の風潮や圧力があり、仕事を持つ事も出来ず、結果貧困になる人が多いようです。そこは政治家として改善して行きたい、と述べています。

出生前診断が拡大。染色体異常が判った段階で中絶を選ぶ人が増えている

母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(以下、新型出生前診断と記載)とは、妊婦さんの血液の中に含まれている胎児のDNAを、最新の医療技術を用いて検出するものです。胎児の13、18、21番染色体の数が正常であるか、増加する異常を持っているかどうかを調べます。無侵襲的出生前遺伝学的検査(non-invasive prenatal testing: NIPT)や母体血胎児染色体検査とも呼ばれています。

出典 http://nipt.hyogo.jp

2013年にスタートした「新型出生前診断」(NIPT)導入以来、検査で異常が確定し、妊娠を継続するか否かで選択できた妊婦のうち、96.5%に当たる334人が中絶を選んでいたことが分かりました。

この統計は、新型出生前診断を実施している病院グループ「NIPTコンソーシアム」が加入する44施設の2015年12月までの実績を集計したものです。

対象となる疾患は、

・21トリソミー(ダウン症)

・心臓疾患を伴う18トリソミー
・13トリソミー

の3種。
334人が中絶を選んだのに対し、異常が確定しても妊娠継続をした妊婦が12人いました。

現在NIPTは臨床研究として実施されており、この検査を受けることが可能なのは下記の通り条件があります。該当しない場合は、希望があっても検査を受けることはできません。

1)出産予定日の時点での年齢が35歳以上である。
2)これまでの妊娠・分娩で、児が13トリソミーや18トリソミー、21トリソミー(ダウン症)のいずれかの染色体異常であった。
3)妊婦さんご本人または夫が、上記の染色体異常の胎児を妊娠する可能性の高くなる染色体転座保因者である。(例:14/21のロバートソン転座等)
4)今回の妊娠で、超音波検査や母体血清マーカー検査により、胎児が上記の染色体異常に罹患している可能性が高くなっていると指摘されている。

出典 http://nipt.hyogo.jp

これに対する野田氏の見解は?

私は、その判断については是も非もないと思う。障害のある子を育てていけるかどうかという環境にかかっているから。この国の空気はまだ冷たい。私がおなかの子に障害があるってわかって産むことを決めたのは、育てていける環境にあったから。でも環境がない人もいる。

出典 https://news.nifty.com

野田さんは、真輝君を妊娠中に障害があることが分かっていました。けれど、野田さんは出産を決めました。それは育てていける環境にあったからだと言います。やはり、障害があると分かって産む覚悟は、国や自治体がどれだけサポートしてくれるか、パートナーや家族の協力などによるものが重要であることかが分かります。

学校の問題

ブログに投稿される真輝君の写真を見る限り、元気そうで「医療的ケア児」のイメージを覆すように感じられる方もいることでしょう。

しかし、「医療的ケア児」という呼称はまだ世間に認知されておらず、イメージが湧かない方も多いといいます。人工呼吸器や胃ろう(内視鏡を使い胃に小さな穴を開けること=PEG)をしていても歩いたり走ったりできる子どももいるといいます。

一番大変なのは教育。医師法のもと、家族以外は医師、看護師しか医療的ケアができない。でも、学校には医師、看護師は常時配置されていないので、例えば、

時折たんの吸引と胃ろうをしてくれればちゃんと小学校に通える子が通えず、義務教育が受けられないという憲法違反にも近いことが起きている。うちの息子も来年小学生になるんだけど、特別支援学校ですら看護師がいなくて、通学するには「母子同伴で」と。

出典 https://news.nifty.com

「母子同伴」となれば、障害児の母親は仕事を持つことができなくなってしまう。野田さんも国会議員の仕事ができなくなってしまうことを切実に考えているようです。

養護教諭がある一定の研修を受ければ医療的ケアをできるようにしたらいい。食物アレルギーの子どものために、緊急時には教師や保育士もエピペンを打てるようになった。変えようと思ったらできるんです。

出典 https://news.nifty.com

真輝君の障害を通して、成長とともに浮上する問題。これらを障害児の母として、政治家である自分に与えられた課題だと捉えているようです。

野田さんが今掲げようと思う政策とは?

「保育園落ちたら日本死ね!」というブログが話題になりましたが、そもそも落ちる保育園すらないという日本。

保育園・幼稚園の義務化。そうすれば、障害のある子も当然入る権利が出てくる。健常の子たちも小さいうちから多様性を知ることができます。

出典 https://news.nifty.com

障害者は隠さずに表に出すべき

アメリカでは、当然のようにオムツのCMにダウン症の子どもが出演しています。日本でもCMに障害者を使ってもらいたい、と語る野田さん。

どんどんさらしてほしい。変な話、ちょっと前まで(お笑いのトレンディエンジェルの)斎藤さんのように薄毛の人もテレビに出てこないタイプだった。でもさらされているうちに私たちも気にならなくなった。障害者もさらしていくしかない。

出典 https://news.nifty.com

ブログやメディアで真輝君の画像を投稿していることについて、野田さんのご主人は一般人なので「息子が物心ついた時傷つくかもしれない。顔が知られて社会でターゲットにされたらどうするのか」との意見。

一方野田さんは、不安も多少あるけれど、真輝君のおかげで「医療的ケア児」が世に認知されはじめ、息子の存在が社会貢献につながるというプライドを持ち、ご主人を説得しているのだとか。

政治家・野田聖子としてやりたいこと

頑丈で権力のある者が国を代表し、それ以外の女性や高齢者・障害者も相手にされなかった昔の時代の名残があるのではないかと語る野田さん。

恋愛や結婚もせずに「男性」と対等に働くキャリア女性や、障害者もホーミング博士のような非常に優秀な人材の活躍は認知されてはいるものの、平凡な女性や障害者は社会で活躍できない。けれど、今年4月に「障害者差別解消法」が施行され、社会は少しづつ良い方向へ変えていくことができると話しています。

私は世の中の価値をすべての人が共有し実感できるようにしたい。人材ミスマッチで、能力があるのに障害があり就職できないから単純作業をしています、というのはもったいない。多様な人々の働き方のメニューをつくり、働き方改革ができたらいい。

 そして「健常」っていう言葉をなくしたい。健常者の定義なんてないでしょ。健常と障害の境目なんてどこにあるのか誰にもわからないし、健常者って正直、幻だと思います。年を取れば誰もが障害者になる可能性があるんですから。

出典 https://news.nifty.com

障害者も健常者も分け隔てない社会へ

野田さんをはじめ、芸能界や著名人でも、自分の子どもが障害児であることを自ら告白した方はいらっしゃいます。野田さんが語るように、「健常者」と「障害者」の定義などはないですよね。

障害といってもさまざまなカテゴリがあり、発達障害という目に見えない特性を持ち、生きづらさを抱えながら一般社会の中で格闘しながら生きる人々も多い世の中です。

自らが「どうしても子どもを産みたい」と揺るぎない決意をし、卵子提供により50歳という超高齢で、真輝君という掛け替えのない宝物を手に入れた野田さん。

真輝君が障害を持って生まれたのは、高齢だとか・卵子提供によるものなのかは、原因は医学でも解明されてはいません。野田さんはお腹にいる時から障害は分かっていてもそれでも出産されました。

一時は「苦労されている」ように見えた時期もあったかもれしれません。ですが、夫婦でともに協力しながら乗り越え、真輝君は元気に成長しています。

これからもさまざまな課題があるとは思いますが、政治家の野田さんが、障害者を持つ母としての自らの育児体験を通して、「女性・高齢者・障害者」が生きやすい世の中に変えて頂くことをぜひ期待したいですね。

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cocon☆hanna このユーザーの他の記事を見る

キャリアカウンセラーの道を目指し、資格取得後オンラインカウンセラーとしてデヴュー。WEBライターとして活動をはじめ7年になります。人に「読まれる・読ませる」ライターを目指しています☆

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