みんなが普段疑問に思っていることを編集部が調査・解決するコーナー「素朴なギモン」

コンビニのドリンクコーナーにズラリと並ぶペットボトル飲料。かつて、飲み物は缶やビンでの販売が主流でしたが、一度あけてしまったら、飲みきらなくてはいけないというデメリットがありました。それに比べてペットボトルは、フタを閉めることができ、持ち歩くことも可能。現在はほとんどの飲み物がペットボトルで売られています。

しかし、ふとあの身近な飲み物がペットボトルで売られていないことに気づきました。

どうして「ペットボトルの牛乳」は存在しないの?

誰もが一度は飲んだことがある牛乳。紙パックやビンで販売されていますが、よく考えたら「ペットボトルの牛乳」が売られているのを見たことありません。

あれだけ多くの人に飲まれているにもかかわらず、ペットボトルの牛乳がないのは、一体なぜなのでしょうか?その理由を調べてみました。

ペットボトル飲料のはじまりは1982年のこと

消費者の口に直接入るものは、衛生環境が悪かったり、その容器によって雑菌が繁殖して食中毒になってしまえば、健康に大きな影響を与えます。そのため、ペットボトルを使用して飲み物を販売するためには、国の厳しい審査を通過する必要がありました。

そして、飲み物をペットボトルで販売できるようになったのは、1982年のこと。しかし、様々な飲み物がペットボトルで販売することを許可されたものの、牛乳をペットボトルで販売することは認められませんでした。

牛乳のペットボトル販売が認められなかった理由

牛乳のペットボトル販売が認められなかったのは、その栄養価の高さが理由でした。牛乳は栄養の高い飲み物として知られていますが、そのぶん「雑菌も繁殖しやすくなる」のです。

ただ、牛乳を販売するメーカーとしては、ほかの飲み物が続々とペットボトルで販売される中、牛乳だけが紙パックやビンしか使用できないのは厳しいもの。

もっと多くの人に飲んでもらうため、メーカーは“ペットボトルで牛乳を売り出したい”と懇願したようです。これにより、実は2007年からペットボトルでの牛乳販売が認められました

ペットボトルの牛乳をつくるには、コストもかかる

牛乳メーカーの必死の訴えにより、やっと認められた牛乳のペットボトル販売。それなのに、現在もペットボトルの牛乳を見かけない理由は、ペットボトルの牛乳を作ると、お金がかかりすぎることにありました。

500mlのペットボトル飲料を飲むとき、いっきに飲み干す人はほとんどいませんよね。1日持ち歩きながら、少しずつ飲むことになるでしょう。しかし、10℃以下で冷蔵保存するよう定められている牛乳は、1日中持ち歩いて、フタを開け閉めしていたら、そのうち温度は上がりり、雑菌も繁殖します。

そうなると、1回で飲み干せる程度の小さなペットボトルにするか、あるいは持ち歩かないほど大きなペットボトルにしなければいけないのです。

そのために新しいサイズのペットボトルを作るのは大変。一説には、紙パックの3倍ほどコストがかかってしまうのだとか。しかも、「長時間持ち歩かないように」と容器に注意書きをしたところで、いつかは誰かがそういう使い方をし、食中毒を起こすことも考えられます。

こういった経緯から、牛乳のペットボトル販売は難しいと判断されたようです。

私たちの口に入れるものは、厳しいテストを乗り越えている

牛乳がペットボトルで売られない理由。それを深掘りすると、「栄養が高いため、雑菌が繁殖しやすい」という牛乳の特徴、そして「コストがかかる」というペットボトルの特徴が関連しているのでした。

ただ、見逃せないのは、それらがすべて「牛乳を飲む人々の安全」につながっているということ。何気なく飲んだり食べたりしている商品は、厳しい安全チェックを通過してみなさんのもとに届いているのです。

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