「出産して、我が子と対面すると出産の痛みを忘れる」なんて言葉を聞いたことがありますが、出産された方はいかがでしたか?

私の場合は、少し違いました。

出産直後は正直に「もう2度とこの痛みは味わいたくない」と、強く強くそのときは思いました。

分娩前の陣痛に耐えていた部屋を見るだけで、痛みが蘇り目を背けて通り過ぎていました。

とはいえ出産直後、娘をはじめて抱いたとき、とても嬉しく頑張った娘に「ありがとう」という気持ちも当然ありました。

小さな手足をバタつかせ、必死で息をしようと大きな声で泣いている様子もとても可愛く感じました。さらにこの子が大人になれるまで、育てるという責任を感じました。

そして、ママとして育児がスタートし3日目のことです。

おむつ替え、3時間ごとの授乳。この繰り返しの中、必死で生きていこうと頑張っている小さな小さな娘を見て涙が出てきたのです。

私は授乳がなかなかうまく出来きず、もうすぐ1ヶ月になる今も手こずっています。

初めは時間になってもなかなか起きない娘を起こすことすら可哀想に思えて難しかったのですが、サポートしていただいている助産師さんに娘は無理やり起こされ、泣き叫んでいる口をこじ開けておっぱいを飲むように何度もチャレンジ。

ようやく飲み終わったと思えばすぐに次の授乳の時間がやってきて、同じことの繰り返し。

私自身は、事前に知っていた生活スタイルなので睡眠不足も、授乳の大変さも覚悟が出来ていました。

でもこの子は、安全でぽかぽかのお腹の中から、狭く痛い道を通り出てきた先に、こんな試練が待っていることを予想していたのか?もっと幸せな場所に行けると思っていたのでは?と嫌がり泣き叫ぶ様子を見ながら可哀想に思えてしまいました。

生きていくということは、とても大変なことなんだと娘を見て思いました。

これが出来ないと生きていけない。だから嫌がっていても練習させないといけない…そんな時間の合間、幸せそうに眠る娘の寝顔を見たときにとても愛おしくなり涙が溢れてきました。

私の娘として生まれてきてくれたことへの感謝、そして娘の人生を無事にスタートさせてあげられたことへの安心から溢れたものでした。

多くの方は出産直後にこの気持ちを噛みしめるのだろうと思いますが、私には当てはまらず、少し遅く味わった気持ちでした。

娘が外に出てきてたった3日の間に彼女が経験した苦労を考えると、陣痛痛みなんて可愛いものだと思います。そして、これから様々な経験をする彼女はこれからがもっと大変なのだと…。

そして急に思い立ち、娘宛に溢れる涙をぬぐいながら3日目のママから未来の娘宛に手紙を書きました。いつ渡すのかはまだ決めていないので、やっぱり恥ずかしくて渡さないかもしれないけれど、このときの気持ちを素直に残しておきました。

「愛されて生まれてきたのよ」と、いつか伝わればいいかなと思っています。

まだ生後一ヶ月も経たないですが、授乳は少し上手になり少しずつ大きくなる様子を見ていると、成長を感じ嬉しくて涙が出そうになります。

「ママにしてくれてありがとう」と、我が子に本当に感謝しています。

著者:Moe
年齢:30歳
子どもの年齢:0歳

仕事一筋でしたが、妊娠を機に専業主婦へ。生まれたばかりの娘が可愛くて初めての育児を楽しんでいます。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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