子育て、楽しんでいますか?

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現在、小さなお子さんがいる方もそうでない方も、子育てを日々楽しんでいると言える人はどのくらいいるでしょうか。子育てって本当に大きな仕事。筆者ももうすぐ6歳になる子供と毎日向き合って実感しています。

自分の子育て法や子育て論は、自分だけのものです。周りからは決して見えないママ達の苦労はいっぱいあります。でも、周りが勝手に他人の子育てに反応してすぐに批判的な態度に出てしまうと、今はSNSがあるためにネット上で拡散され、思ってもいないバッシングを受けたりして傷つくママも少なくありません。

日本と欧米諸国では、子育てに対する社会の受け止め方や対応が異なります。筆者の住むイギリスはアメリカ同様、子供を保護する社会の目というのは日本よりも厳しく、その分周りが他人の子育てに不必要に踏み込んでしまうこともあり、そうなると問題が生まれる可能性がなきにしもあらず、となってくるのです。

他人の「子供のことを思って」という気持ちが、ある家庭にとんでもない事態と迷惑を引き起こすこともあります。米コネチカット州に暮らすパティ・レヴロートさんは見知らぬ他人の誤解により、あやうく逮捕され子供を失いそうになりました。

ある朝、デリバリー会社から配達が来た

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2児の母親であるパティーさんは、その日の朝ドアのベルが鳴った時まだパジャマ姿のままでした。二人の子供はリビングでテレビを見ており、パティーさんは「出るのが面倒」だと思い居留守を使うことに。

パティ―さんが窓から見た時、デリバリー会社の人が見えたので「自分が出なければ玄関先に置いといてくれるだろうという気持ちがあった」と言います。そしてバスルームへ入りました。

しかし、その5分後事態は思わぬ展開に…

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たった数分の間に、パティーさんの周りは変化していました。バスルームから出て来た5分後、再度ドアをノックする音が。出てみると3人の警察官が玄関先に立っていたのです。

「社会は典型的なParent Shamingとなっている」

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パティ―さんは、警官が自分の家を訪れた理由を聞いた時に「言いようもなく心が痛み、またどうしようもない屈辱を感じた」そう。デリバリーの人物は、リビングにいる子供2人を置いて親がどこかへ行ったとでも思ったのでしょう。すぐさま社会福祉サービスに電話をし、そこから警察へ連絡が行ったのです。

Parent Shamingとは?

欧米で現在「Parent Shaming」という言葉が拡散しています。直訳で「親の恥」つまりは、「誰かがどこかで他人の子育てを故意に批判することによって、その親を辱めること」。

現在、SNSを中心に「授乳」をしているママなどもこのParent Shamingのターゲットとなっています。ママ達が一生懸命日々子育てに励んでいても「親として不十分」という烙印を勝手に押され、ネット上で批判され、自分の子育てを否定されるというのは全てのママにとってとても辛いことです。

今回のパティ―さんの一件も、デリバリースタッフがあまりにも早く勘違いしてしまい、すぐに児童福祉サービスに連絡してしまったがために、パティーさんは「育児放棄をした親」としてブラックリストに載り、逮捕され、最悪の場合は子供たちを児童福祉サービスにスタッフに奪われてしまうところだったのです。

「攻撃するネタを探しているようなもの」

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パティ―さんは、今の社会全体が「あの親はなっていない」と、他人がちょっとしたことにでも批判するネタを探して、いろんな形で見知らぬ親を攻撃する社会になってしまっているのではと話しています。

雑誌『Parents』の編集長ダナ・ポインツさんは「今は、垣根のない自宅の庭で子供を一人で遊ばせているとプライバシーはどうなっているのだと批判され、一人で学校へ行かせても何を考えているんだと周りから怒られるような社会です」と、いかに周りが各家庭のことを100%知らずに批判しやすい世の中になっているかを語りました。

ママは息苦しくなってしまうこともある

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理由もわからず、偏見で批判されるママは自分の子育てに悩みストレスも溜まりやすくなることでしょう。もちろん、日本でもこうした偏見の目というのは存在します。あるサイトで「子育て中、他人に言われた心無い批判はありますか?」という質問があり、とても興味深いものとなっています。

例えば、カフェで子供といる時にママがスマホを触っていると「子供がいるのにスマホ!?」というすぐにネガティブな批判をされるママも少なくありません。でも、自分もママの立場という女性たちからは「すぐにネガティブに判断するのはやめて」という声が寄せられています。

ママ達の声を見てみると「なるほど、そうよね」という納得できるものばかり。でも、もしその場で批判をされて誰かにSNSに投稿されてしまったら、きっとそのママの「悪い親」のイメージは一人歩きしてしまうでしょう。

パティーさんの一件ではこんな意見が…

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社会が子供を守ろうという意識は素晴らしいと思います。しかしその反面、行き過ぎてしまうとパティーさんのように「大きな迷惑」となることも。この一件に関してもネット上では賛否両論の意見が繰り広げられました。

「信じられない。本当に余計なお世話をする人がいるのね。子供を奪われるかもしれないという恐怖を味わった母親が気の毒だわ。通報者は恥ずべきよ!」

「でも、親が家で倒れていてベルに出ないということもあるわ。そしたら通報者があるかないかで、命にも関わって来ると思う。もし助かったら見知らぬ通報者は命の恩人になるのよ。恥ずべきことなんてないわ」

「いいえ、バカバカしいわ。いつも他人はどこかの家庭の粗探しをしているのよ。訪問者があっても、出たくない時って誰にもあるわ。彼女は何も悪いことしていないのにどうして通報されるのよ」

「パジャマ姿だから誰か来ても出ないなんておかしいわ。ドライバーは子供たちしか見えなかったから何かあったのかと思ったのよ。通報するのは100正しい。第3者が巻き込まれずに子供が死亡したり虐待されているケースは現実にあるのよ!」

「ベルに出ないからって通報はマズいでしょ。大きなお世話だと思うけど」

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アメリカの調査ではこんな数値が

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アメリカの調査によると、児童福祉サービスが一年に受ける電話の数は訳350万件となっています。その12%が「児童虐待」という情報なのですが、実際には約68万件という数値になっており、事実上4%に児童虐待の割合は低下しているということが最近のデータで明らかになったそう。

つまりは、社会の反応が敏感になり他人の家庭のことで通報する人が増えている一方、通報があった件が、実は全く事件には至らないという事実が判明しています。

社会が子供を守ろうとする姿勢が行き過ぎて、逆に問題を生むという状態になっている今の社会。その社会の目があってこそ、規律が守られ犯罪の軽減にもなるのは事実ですが、問題となっている「Parent Shaming」に関してはさまざまな議論がなされているようです。さて、あなたはどう思いますか?

出典 YouTube

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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