記事提供:CIRCL

イギリス人のランチタイム――優雅なイメージを持っていないだろうか?おしゃれなカフェでランチを食べて、ゆったりとお茶を飲みながら雑談を楽しんだり、新聞や雑誌を読んだりしてリフレッシュ?そんなことは全くないようである。

今日は現代のリアルな働くイギリス人の昼食事情を紹介しよう。

満足にランチ休憩が取れないイギリス人

マスターカードが、16~75歳のイギリス人、1,300人以上を調査したところ、非常に忙しいイギリス人のランチタイム事情が明らかになった。お昼休憩をしっかり1時間取れている人は全体のたった17%だけ。

ランチタイムの平均時間は28分であり、実に12%の人が、ランチを食べる時間すらほとんどないと答えているのである。ランチを外で食べられる人は34%にとどまっている。

ランチ休憩をしっかり取るべき理由

「イギリスの企業はランチタイムの制度をしっかり整えるべきだ」とイギリスの有名テレビコメンテーターであるマウントフォード氏は警告する。

「私はキャリアの中で、デスクに前のめりに座り、サンドウィッチにかぶりつく社員をたくさん見てきた。そういう人は生産性が低下し、創造性が欠落する傾向にある。また、多くの研究により、ランチタイムを短くする習慣が健康に悪いという結果が出ている。

上司は、しっかりランチ休憩を取る習慣をつけるよう、部下に勧めるべきだ。それにより、社員がリフレッシュし、午後のための活力を得て、創造性や生産性、士気も高まるだろう」

ランチタイムもデスクに座りっぱなしは危険

ランチタイムが短い理由は、より良い仕事をしたいという意気込みの裏返しでもあると言われている。しかし、特にデスクワーカーで、座りっぱなしの生活をすることは健康への危険がある。

2015年に行われた調査によると、運動不足の人が長時間椅子に座っていると寿命が縮むようである。具体的には、週に運動を150分しかしない人が1日座ることで早死にのリスクが倍増するという。

座っている時間の長い生活は、糖尿病や心臓病、肥満のリスクを高めるという報告もある。イギリス保健省は、デスクワークの人は30分ごとに椅子から立ち上がるよう推奨している。

スマホを使うとリフレッシュできない

また、最近昼休憩によく見る光景で、良くない習慣があるという。それが、スマホである。スマホは簡単に情報を得たり、ゲームで暇つぶしをしたりするのにはうってつけのもので、昼休憩にスマホを見て過ごすという人も多いだろう。

実際に、イギリス人の約半数がランチタイムにスマホを使っているとする調査結果がある。しかし、スマホで昼休憩の時間を使ってしまう人は、同僚との会話、散歩、読書などをしている人に比べて午後に疲れが出やすいという調査結果がある。

同僚との会話や散歩をすると、いったん仕事モードからオフに気分を切り替えることができるが、スマホでは昼休憩中に全くリフレッシュできないようである(※1)。

日本でもイギリスに似たランチタイム事情

日本のランチタイム事情もよく似ている。2016年に新生銀行が行った20代~50代の日本人への調査では、ランチタイムの平均時間は男性30.6分、女性38.5分と若干イギリスより長くなっている。

ランチタイムに外食できる人は男性で15.9%、女性で9.4%と非常に少ない。また、ランチタイムの過ごし方は、男女ともスマホなどによる「インターネットの閲覧」が50%程度を占めて、一位になっている(※2)。

このように、イギリスと日本のランチ事情は意外と似ているのである。忙しい人は、「昼休みを取っている余裕なんてない」と思うだろう。しかし、昼休憩に得ることができるのは食事によるカロリーだけではない。昼休憩に心と体をリフレッシュすることで、午後への活力も得られるのである。

特に残業や長時間労働で頭が疲れていると感じている人は、たとえ10分でも15分でも長く昼休憩を取るようにしてみよう。仕事の効率が上がったり良いアイデアが浮かんで、休憩した時間以上の時間を節約できたり、いつもより良い仕事ができたりするかもしれない。

▼参考・引用

※1:Give it a break! Average worker only spends 28 MINUTES on lunch - and it could be making them less productive
※2:新生銀行「2016年 サラリーマンのお小遣い調査」結果について
http://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2016/160629okozukai_j.pdf

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