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深田恭子“再評価”のきっかけとなった写真集『AKUA』(集英社/7月23日発売)より。

女優の深田恭子が、今年3冊目となる写真集『Reflection』を11月2日に発売する。

深田と言えば、今夏2冊同時発売した『AKUA』『This is Me』(すべて集英社)で見せた“マシュマロボディ”が男女問わず話題となり売上も好調、33歳にして再評価の機運が高まった。

最近では、“アモーレ”平愛梨が3年ぶりの写真集で大胆ショットを披露し“天然”だけではない大人女性の一面を見せ、『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(NHK Eテレ)でブレイクした“まいんちゃん”こと福原遥は、2nd写真集で子役からの脱皮を印象づけた。

昔から「写真集」は、女優にとって自分の“素”や“新たな側面”を見せる場としての役割を担い、時にはそれが“転機”ともなり得た。女優にとって写真集を出す意義とは何なのか、改めて考えてみたい。

男性週刊誌の登場で生まれた“グラビア文化”

女優が本業以外で写真集を出すようになった背景には、やはり雑誌のグラビアブームがある。

1960年の中頃、『平凡パンチ』(マガジンハウス)や『週刊プレイボーイ』(集英社)など、アイドルやヌードモデルのグラビア有り、ファッション情報有り、時事ネタ有りといった男性週刊誌が当時の若者に人気を博すと、1974年、表紙と巻頭グラビアを写真家・篠山紀信が撮影する男性誌『GORO』(小学館)が創刊される。

この『GORO』に掲載された篠山氏の“激写シリーズ”は一世を風靡し、無名の女性ヌードモデルやアイドル歌手に加え、新進の若手女優らが知名度UPを狙うためグラビアに登場するようになったのだ。

斉藤慶子(C)ORICON NewS inc.

「グラビアと言っても、初めは当時のアイドルたちが水着を着て、浜辺でニッコリ…というお約束の写真が多かったですね。一方、女優さんも、ベッドまわりで物憂げな表情を浮かべ肩や胸元をはだけさせるといった、演技的要素のある写真が多かった。

そうした中、女優さんではないですが、1974年に『平凡パンチ』で発表された、全身ヌードで股間を林檎で隠した麻田奈美さんの“林檎ヌード”は、後にポスターで販売されるとバカ売れして伝説となります。

また、1970年代は歳末商戦の時期になると、各洋酒メーカーがこぞってヌードカレンダーをおまけに付けていて、名取裕子さん、斉藤慶子さん、水沢アキさんといった人気女優が大胆に肌を露出していたんです」(エンタメ誌編集者)

秋吉久美子(C)ORICON NewS inc.

女優のグラビア活動の中でも、センセーショナルなものが“ヌード写真集”。その嚆矢とも言えるのが、1969年に発表された元祖セレブ女優・鰐淵晴子の『イッピー・ガール・イッピー』(平凡社)だ。

鰐淵の夫で写真家のタッド若松によって撮影されたヌード写真集だが、アート性の高さもあり、歴史的作品として現在も高い評価を受けている。

もともと社会的にも、いわゆる“エロ本”とは一線を画し“写真=芸術作品”という認識があったため、写真家や企画内容によっては女優たちもとりわけ“ヌード写真”に対する抵抗は少なかったようだ。

1970年代以降、特に1980~85年の週刊誌のグラビアブームもあり、加賀まりこや高橋惠子、大谷直子といった大物女優や、秋吉久美子、手塚理美、川上麻衣子といった当時の気鋭の若手女優たちが続々と写真集で“脱ぐ”ことになる。

イメージ脱却にも有効なヌード写真集 しかし、一歩間違えれば劇薬にも

宮沢りえ(C)ORICON NewS inc.

そして、とりわけ世間に衝撃を与えた作品が、1991年の篠山紀信撮影による樋口可南子のヌード写真集『Water Fruit 不測の事態』(朝日出版社)。

同作ではアンダーヘアが露出していたものの、その“芸術性”が評価されたのか、当局は事実上、黙認。それまではアダルトコンテンツでもモザイク加工が必須だったが、これをきっかけに、日本で“ヘアヌード”が解禁されることになったのだ。

同年に発売された宮沢りえの『Santa Fe』も、当時人気絶頂だった宮沢のヘアヌードが大きな話題を集め100万部を超えるヒットを記録する。以後、菅野美穂など人気女優がヘアヌード写真集を発売していく流れが定着していくのである。

写真家の篠山紀信(C)ORICON NewS inc.

「そう言った意味では、篠山さんの功績は大きいですね。女優さんたちのヌード写真からヘアヌード撮影までメジャーなものにしましたから。女優さんにとってもある意味、自己主張の場になっていったんじゃないでしょうか。

例えば荻野目慶子さんなどは、当時の“不倫騒動”の後にヘアヌード写真集を出しましたが、本業からプライベートまで“自由奔放”な自分をあえてアピールした感もありました。

一方、ヘアヌードブームでは多くのベテラン女優が脱いだことから『お金目当て』、『借金があった?』など、マスコミから一般層まで勘ぐるようにもなり“ヌードになる=落ち目”という負のイメージも未だに残っています。

若手でも大物でも、女優にとっての写真集、特にヌードとなると、起死回生の“カンフル剤”にもなりますが、タイミングを間違えたり、何かトラブルにでもなれば大きな傷が付き“劇薬”にもなってしまうんですね」(前出・編集者)

ヘアヌード写真集発表後に“謎”の号泣会見を行なった菅野美穂も、10月6日放送の『あさイチ』(NHK総合)で当時を振り返り、「(写真集の出版は)ショック療法みたいになってしまった。人にはオススメできないけど、それを経験したおかげで精神的に強くなりましたね。タフになりすぎちゃった」と明るく語っていた。

そんな菅野も、今では押しも押されもせぬ大女優であり、一児の母。“脱ぐ”かどうかはともかく、写真集を出すことが本人の“糧”となるかどうかは、結局は本人の意志と努力次第ということなのかもしれない。

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