薬の研究には欠かせない”実験用動物”

私たち人間が使っている”薬”。私たちが健康に暮らす上で不可欠な存在となっていますが、その多くは安全性や有効性を確認するために動物実験を行うことが当たり前となっています。

動物実験に用いられる代表的なものといえばネズミやラットが有名ですが、その他にもイヌやウサギ、ブタ、サルなどが用いられています。

さらに海外では、”より人間に近い生きもの”として知られるチンパンジーを創薬研究に用いることもあり、そういった動物は太陽の光も届かない実験室で飼育され、何十年という長きに渡り実験台として使われる人生を送ることになります。

しかし、チンパンジーといえば人間に一番近いと言われるだけあって、知能が高いことでも知られています。そのため、長期間に渡り監禁され続けたチンパンジーの多くは重度のトラウマを患ってしまうことが最近分かってきました。

重度のトラウマに囚われたチンパンジーは…

アメリカの製薬会社によって、実験動物として長年扱われてきたメスのチンパンジー、フォクシー。

長年檻の中で実験台にされてきたフォクシーですが、最近になってその製薬会社がチンパンジーを用いた実験を打ち切ったため、彼女はようやく外の世界に出ることを許されます。しかし…

研究施設を出たフォクシーは、ワシントン州にあるチンパンジーの保護施設へと移されます。これまでの暗い実験室とは違い、広大な自然が広がるこの施設で伸び伸びと暮らすものと思われたのですが、長年の監禁生活のトラウマからか、人間に対して極度の警戒を示すようになってしまっていたフォクシー。おもちゃなどを与えても全く見向きもしてくれなくなってしまっていたそうです。

そんなフォクシーが唯一心を開いたものとは…

保護施設へ来てからも、周りと馴染まず抜け殻のように過ごしていたフォクシー。しかし、そんな彼女が唯一”あるもの”にだけは興味を示したのだそうです。

それは、カラフルな髪の毛が生えたトロール人形

ノルウェーに伝わる妖精を表した人形であるトロール。
そんなトロールに出会った日から、フォクシーはこのトロール人形を肌身離さずいつも連れて歩くようになったのだそうです。

出典 https://www.thedodo.com

実は、フォクシーは実験施設内で双子を含む4匹の子供を出産したものの、すぐさま人間に取り上げられてしまったため、母親として我が子を育てることを許されませんでした。

そんな彼女が唯一心を開いたトロール人形。
出歩く時には、トロールを自分の子供のように背中に乗せてあげるのだそうです。

出典 https://www.youtube.com

こういった話が広まり、フォクシーの元には支援者たちから100体を超えるトロール人形が送られたのだそうです。

両手や口を使っても持ちきれないほどのトロールに、フォクシーは大喜びです。

奪われた幸せを取り戻すかのように…

まるでトロールに生き別れになった我が子の姿を重ね合わせているかのように見えるフォクシー。実験施設で奪われてしまった幸せを取り戻すかのように、トロールを肌身離さず、ずっと一緒に過ごしているのだそうです。
50歳ほどと言われているチンパンジーの平均寿命。フォクシーは現在40歳、残り少ない人生、思う存分自由に生きて欲しいと願うばかりですね。

2015年11月には、動物愛護の視点からチンパンジーを実験用動物として取り扱うことを禁止すると発表したアメリカ(日本では以前より、チンパンジーを用いた創薬実験は行われていません)。多くの動物の犠牲によって生み出された薬が、多くの人間の命を助けたことも事実ですが、人間のために”実験台”とされている動物たちを思うと胸が苦しくもなります。

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