税理士の鈴木まゆ子さんは、ドン・キホーテから会計事務所に転職しましたが(参考:第2話 会社の数字で社長の性格が分かる)、給料がそれまでの4分の3に激減してしまいました。それまでの浪費癖(参考:第1話 税理士が語る、浪費グセの正体)をあらため、悩み、考えぬいた末、毎月5万円の天引き貯金に成功しました。その方法とは?

転職し、健康保険・年金を自腹で払うことに

会計事務所に転職してから、給料は手取り20万円から15万円に激減しました。いえ、実際に会計事務所から支給されたのは18万円だったのですが、所長が個人事業主であり、社会保険の加入義務がなかったため、国民健康保険と国民年金は自腹だったのです。

一方、税理士になるために資格の学校に通いたい気持ちを非常に強く持っていました。国家資格に確実に合格したいなら、資格取得の専門学校に通うのが鉄則です。そのための資金を積み立てなくてはなりません。初回の必要投資額は45万円でした。それ以外にも書籍代や模試代、交通費などがかかることを考えたら、60万円、つまり毎月5万円を積み立てておくのがベストです。

悩み、考え抜いた挙句、あらゆる手を使って手取り15万円から毎月5万円を天引貯金することに成功しました。その方法は次の通りです。

貯金するための5つのポイント

1. 毎日お弁当は必須

当然のことですが、毎日のランチに1000円~1500円を払っていたら、あっという間に毎月2万円~3万円が消えてしまいます。そのため、晩ご飯のおかずをお弁当に詰め込んで毎日持っていきました。

2. 本は「借りる」か「中古」で

私は元々読書が大好き。でも、本も1冊1000円以上はします。勉強のためのお金を捻出しなくてはならないときに、新書であれこれ買うことはできません。

そのため、本は基本的に図書館から借りていました。住んでいる地域の図書館はもとより、職場の近くの区立図書館もよく利用しました。区立だと、都内在住・在勤ならば、借りられるところが多いのです。また、都下の図書館にはない本でも、区立図書館ならあることも多いもの。区立図書館の蔵書検索で欲しい書籍を徹底的にチェックし、予約して借りるということをこまめに行っていました。

それでも「ない」あるいは「予約がかなり入っている」状態のときは、古本屋で探して購入していました。

図書館から借りたり、中古で買ったりすることは、単に本代の節約になるだけでなく、本当に自分に必要な本を選別することにもなります。実際に、図書館から借りて「これは欲しい!」と思って購入した本は大事にしています。

3. 食事や美容、趣味の選択肢を増やす

人間、一度生活レベルが上がるとなかなか下げられません。収入が増えれば外食したくなるし、食材もいいものが欲しくなる。化粧品は高価なものがいいと感じるし、趣味にもお金をかけたくなる。けれど、そこで流されるようにお金をどんどん使っていたら、貯金はいつまでたってもできません。

そこであえて思い込みを捨て、選択肢を増やすよう心がけます。たとえば、毎週外食で食べていたものはなるべくレシピを探して家で作るようにする。化粧品については、プチプラコスメで評判のよいものを探したり、手作り化粧品にチャレンジしたりする。趣味については、お金がかからないけれど時間がなくてできなかったことにトライしてみる…などなど。

一言で言ってしまえば「生活レベルを下げてお金のかからないものにする」ということなのですが、表現がネガティブだと気持ちもネガティブになります。同時に、お金がかからないからといって貧相なわけでもありません。大事なのは心が満たされることだからです。

4. パートナーや家族の協力を得る

変動する生活費よりも家賃などの固定費の方がインパクトは大きいもの。つまり、変動費を削るより固定費を削った方が、節約効果ははるかに高いのです。
私の場合、一緒に暮らしていた夫に事情を話し、それまで折半していた家賃について、私の負担を4分の1に減らしてもらいました。このおかげで2万円負担が減ったので、貯金がしやすくなりました。

5.毎月損益計算書を作成する

家計簿を普通につけるよりも、自分の収入と支出のバランスを毎月の損益計算書にして概観する方が、自分の支出のクセを把握し、よりムリやムダのない方法を考えられるようになります。

私の場合、毎月、支出の領収書を「食費」「美容費」「本代」「交際費」などといった具合に科目をつけて分けて集計し、損益計算書を作成しました。そして、これを概観しながら「友人と会いたいけど、どうしたら無理なく会えるだろう?」「あの飲み会に行きたいけれど、どこで調整しよう?」といった事柄について、「会うならランチで」「この項目を減らして交際費を積み立てよう」といった具合に対策を立てられるようになりました。

この他、「勉強するときは朝の100円コーヒーを狙う」「夫婦それぞれの実家に行って楽しく食事をする」など、自分なりにいろいろ工夫をしました。最初はとてもきつかったのですが、「税理士になる!」という気持ちを強く持つことと、徐々に貯金残高が増えていく様子を見るのが楽しくなってきたことにより、乗り越えることができました。

貯金生活で得たもの

この「薄給15万から毎月5万円を貯金する」生活のもっとも大きなご褒美は、金額そのものではなく、「貯金の習慣が身に着いた」ことだと感じています。

この後、会計事務所の勤務を辞めたことで、一度貯金が底をつくことになったのですが、長女が生まれて再度貯金を開始したときは、割とカンタンに100万円を貯めることができました。会計事務所時代の貯金の習慣が、さまざまな行動や感情を通して、私自身の五感の中に残っていたおかげだと思います。

一度貯金の習慣が身に着くと、「この後何があっても私は大丈夫」と思えてくるから不思議なもの。「貯金がない!」とお悩みの方は、上記の方法を参考に、「とりあえず1年間は毎月2万円天引き貯金してみる」という具合に、まずは行動してみてはいかがでしょうか。

鈴木 まゆ子(すずき まゆこ)
税理士鈴木まゆ子事務所代表。外国人のビザ業務を専業とする行政書士の夫と共に外国人の起業支援に従事する。国際相続などについての記事執筆にも取り組む。税金や金銭に絡む心理についても独自に研究中。税理士がつぶやくおカネのカラクリ

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