記事提供:日刊SPA!

現在放送中のドラマ『砂の塔』(TBS系)でも描かれているように、タワーマンションやニュータウンなど、子育て世代が多いエリアでは、母親同士が互いの経済状況を探り、自らが上の立場であることを示す「マウンティング」と呼ばれるコミュニケーションがたびたび発生する。

その中でも、もっとも高度なマウンティングが行われている街の一つが渋谷区代官山だ。

代官山と言えば、ハイブランドのアパレルショップをはじめ、蔦屋書店などのカルチャーショップ、メキシコ料理の名店アシエンダ・デル・シエロなど、グルメの街としても知られる。

そんなハイソな街の代官山だけあり、ここで繰り広げられるママ同士のマウンティングは、ほかの街のそれよりも「2ランクほど上」と語るのが代官山在住歴4年の主婦、伊藤晴美さん(仮名・30歳・千葉県出身)だ。

◆世帯年収1600万円で「中の下」

現在、代官山駅徒歩10分、家賃17万円の1LDKのマンションに夫と長男(4歳)の3人で住む伊藤さん(仮名)。6歳上の夫は大手IT企業を経て5年前にITコンサル会社を起業。

昨年の世帯年収は約1600万円だ。世間で見れば上位5%の世帯年収に位置する伊藤さん一家だが、彼女曰く、それでも自分は代官山の中では「中の下」だという。

いったい、代官山のママ友マウンティングとはどのようなものなのか。

◆代官山マウンティングその1:夫が経営する会社の詮索

伊藤さんが代官山で普段接するママ友は基本的に専業主婦、夫は会社経営者というケースが多いという。

むろん、子どもを持たないDINKS家庭や、サラリーマン夫婦も存在するが、伊藤さんが子どもの習い事で知り合ったママ友たちの8割以上は夫が何らかのビジネスをしている人だ。

多くの庶民からすれば、夫が会社経営者というだけで十分ハイスペックと思いがちだが、ここは代官山。夫が社長であることはあくまで前提であり、ママたちの関心はその先にあるのだとか。

「ママ友が増えてすぐにわかったのですが、代官山ではとにかく旦那の仕事内容や規模を知りたがる人が多いんです。『旦那さんはどういう関係の会社なの?』『上場はしてる?』『どこに会社はあるの?』と直接質問するケースもあれば、ネットでママ友の夫の名前を検索して会社名を調べる人まで。エラいのは、上場していて社員数が多くて、資本金も数億円ある会社です」

会社の規模はそんな単純な指標だけで測れるものではないはずだが、評価するのはあくまで経営にかんしては素人なママ友。そこではわかりやすい数字が指標になってしまうという。

ちなみに、代官山に住む社長たちの業種で多いのはアパレル、美容サロン、音楽関係などのいわゆるオシャレ系。港区在住の経営者で目立つITや不動産、金融、広告などの業態は少ないという。

◆代官山マウンティングその2:強烈な学歴コンプレックス

高年収の家庭が多い代官山ファミリーだが、意外な特徴があるという。

「夫の学歴は比較的低いというケースが多いですね。夫は専門学校中退後、DJをしたりサーフィンをして遊んでいて、そのころ抱えていた数人のセフレのなかで一番の美女だったいまの妻と結婚、というのが典型的なパターン。夫婦そろって早慶クラス卒業のうちは珍しいと思います」(伊藤さん)

結果、夫が高学歴の場合、代官山では無条件に一目置かれることが多いという。たしかに、アパレルや美容業界は難関大学卒業後の進路として選ばれるケースは少ない。よって、高学歴は過剰に評価されるというのだ。

「自分たちの学歴の低さから、子どもには英才教育をさせるママ友が多いです。お受験のために月に10万円近い学費を払って塾や家庭教師に通わせる人もいますね」

◆代官山マウンティングその3:家事代行は何時間頼んでいるかチェック

夫の年収が数千万、数億円というケースも少なくない代官山ファミリー。金銭的余裕があるため、料理は朝昼晩外食が多く、ほかにも様々なものを外注する家庭が多いのだという。

「代官山の上流家庭の中でも、最上級クラスの人たちが住んでいるのが超高級マンション『ラ・トゥール代官山』です。ここに住むママ友の中で家事をする人は全体の50%程度ですね。のこりは家事代行サービスに外注しているんです」

家事代行サービスを頼んでいるか否かで互いの家庭の経済状況が透けて見えるのは言うまでもなく、ママ友の間では家事をしていることは「下」に見られる行動だというのだ。

だが、彼女たちのマウンティングはこれだけでは終わらない。さらにこんな高度な戦いが。

「家事手伝いを頼んでいる家庭の中でも、それを数時間限定のスポットで頼んでいるのか、フルタイムで頼んでいるかで階級が違うんです。フルタイムでメイドを雇って洗濯や掃除はすべておまかせ、食事は近くのイタリアンからのケータリングかシェフを呼んで料理をしてもらう。車は絶対に新車で夫がメルセデスGクラスかポルシェ・カイエンGTS、最低でもBMWのX5。妻はポルシェのマカンかレンジローバー・イヴォーク。これでママ友カーストの最上位に位置することができます」

つまり、あらゆるものを外注していることがママ友内でトップに君臨できる条件だというのだ。

だが、なかには伊藤さんが疑問視する行き過ぎた「外注」もあるのだとか。

「子どもへの習い事にはちょっと首をかしげたくなるものありますね。たとえば、自転車の乗り方を習い事で教えさせているママ友がいます。これはもはや『子育ての外注』ではないでしょうか。料理はしない、掃除もしない、おまけに子どもには何も教えない。さすがに行き過ぎだと思います。ママ友間でのマウンティングのせいで出費が増え、子育ても外注した先にいったい何が残るのか、時々ふと考えてしまうことがありますね」

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