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素直で聞き分けのいいわが子も、やがては反抗期に突入し、ときに暴言を吐くようになるかもしれない。どんな親も、反抗期は大人になるために必要だとわかっている。しかし、親子がうまく反抗期を乗り切ることができる手段があるのなら、知っておきたい。

反抗期乗り切りマニュアル―「こんな時どうしたらいい?」がわかる』(諸富祥彦/主婦の友社)によると、早ければ男の子は小5、女の子は小3で始まる反抗期は、それまでの子育ての「結果発表」と言える。本書は子育てを3ステージに分けている。

第1・第2ステージの課題をうまくクリアすれば、第3ステージの反抗期を乗り切りやすくなる、としている。

●第1ステージ「心の土台づくり期」0~6歳くらいまで

“心の土台”がつくられる乳幼児期。ベタベタするほどのスキンシップで愛情を注ぎ続け、絶対的な安心感を子どもの心に育てる。これが自己肯定感の源になり、思春期の嵐が訪れたときでも、乗り越えることができる。

●第2ステージ「しつけ期」6~10歳くらいまで(思春期前)

社会のルールを学ぶ時期だが、やたらと子どもに厳しくしたり、ガミガミ言ったりするのは間違い。「ぼくはダメな子なんだ」と自信を失う。この時期に親が子どもの気持ちを受け止める習慣ができていれば、思春期の親子関係がひどくこじれることはない。

●第3ステージ「見守り期」10~18歳くらい(思春期)

いよいよ思春期。親は一歩離れて見守るしかない。本書によると、思春期(反抗期)は「ある意味、病気にかかっているようなもの」であり、親が子どもをこれまでのように「理解しよう」「理解できる」と思うこと自体が誤り。

異変状態として認識し、それなりの対応をしなくてはならない。その具体的対応が「見守り」なのだ。「見守り期」に親子の絆が切れないよう、10歳までの子育てを通じて子どもとの関係をしっかりと築いておく必要がある。

子どもが心配な親にとって、ただ見守るのは想像以上に難しいことかもしれない。あれこれと口を出したくなるだろうし、ときにはとっさに手が出てしまうかも。しかし、本書が挙げている反抗期の2大特徴について理解できていれば、辛抱強く見守りを続けられそうだ。

反抗期の2大特徴
(1)コミュニケーション回避
(2)攻撃・闘争性

出典反抗期乗り切りマニュアル―「こんな時どうしたらいい?」がわかる

「コミュニケーション回避」のありがちな態度は、「学校の話をまったくしなくなる」「食事時の会話が減る」「気に入らないことがあると返事をしない」「部屋から出てこなくなる」など。

これらの態度は、思春期の最大の課題である「自分づくり」を果たすために表れる。親がつくってきてくれた自分を壊して、自分自身でつくり直すために、親とのコミュニケーションを減らしたり、遮断したりするのだ。

子どものコミュニケーション回避が始まったら、親は“子育てのギアチェンジ”が必要だ。そのギアチェンジとは、まずはガミガミ言うことをやめること。思春期の子どもは、もう親が自在にコントロールできる存在ではない。

どうしても伝えたいことやしてほしいことがあるなら、きちんと向き合って、感情的にならず論理的に話すのがよさそうだ。ギアチェンジのもうひとつは、一歩引いたところでドーンと構えること。

思春期の子どもの一挙手一投足にオロオロしたり、カッとなったりと振り回されてはいけないという。ただ、これは子どもに「無関心になる」のではない。子どもを「半分大人」の存在として、尊重してつき合う、ということだ。

反抗期の2つめの特徴は「攻撃・闘争性」。かつての子どもは「バカヤロー」「死ね」「クソババア」と叫んだり、「壁に穴をあける」「物を投げる」「親を殴る」といった荒っぽい行動を取ったりしていた。

最近の子どもにはそれほど荒っぽい行動は見られないというが、それでも反抗期になるとやはり攻撃性が高まる。

本書は、もし子どもとのかかわりの中で自分がカッとなりそうになっても、子どもは「病気にかかっているようなもの」なので、冷静さを保つ必要がある。火に油を注ぎ合うだけの結果に終わるからだ。

とはいえ、親も人間。簡単に気持ちを切り替えられるなら苦労しない。本書は、気持ちをクールダウンさせる3つの方法を紹介している。

(1)完全呼吸

ゆっくり鼻で息を吸い、いったん息を止め、おなかからゆっくりと10数えながら吐き出していく。これを5回繰り返す。

(2)トイレや別室に逃げる

完全呼吸で冷静になれない場合は、子どもから離れる。

(3)1時間ほど家を出る

(1)も(2)も効かない場合は、買い物へ出るなど時間を置く。

ところで、反抗期に入っても反抗的にならず、素直で聞き分けがいいままの子どもも少なからずいる。

反抗期がないケースは「自己確立できない」「遅れてやってくる反抗期のほうが大変だ」など、あまりよくないとする意見もあるが、本書によると「(いまどきの)友だち親子」のように楽しく子育てをしてきた結果なら問題はない。

ただ、原因が「親の期待に応えるばかりだったので自分がない」「言いたいことが言えないだけ」といったものなら、親子関係の見直しが必要かもしれない。

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