記事提供:LITALICO 発達ナビ

ADHD・LD・アスペルガー症候群の小5長男。ある時期からイライラがひどくなり、夜眠れないと訴える日が続きました。気になって原因を調べてみると、なんとテレビや動画が原因だと言われたのです。

子どもたちが大好きなテレビやゲーム、ネット動画。これらとどう付き合えば、健康的な生活を取り戻せるのでしょうか?

小5の長男が不眠症に。眠れない影響は様々なところに現れ…

去年の冬頃のことです。発達障害のある小5の長男が、「夜眠れない」と訴えるようになりました。就寝時間も遅く、夜中の2時や3時を過ぎることもありました。

その頃の長男はひどく疲れた様子で、いつもイライラしていました。ちょっとしたことで泣き出したり、次男に言いがかりをつけてケンカになったり…。

どうしてなのか原因を考えてみると、当時学校で勉強についていけず辛い思いをしていること、控えている学校行事の準備や練習などが、ストレスになっているのでは?と思いました。

このため、「せめて家ぐらいは好きなことさせてよ!」と訴える長男が、できるだけ家でリラックスして過ごせるよう、テレビやゲームなどをあまり制限しないようにしてみました。

しかし、しばらくしても不眠やイライラは無くなりません。私は心配になり、その頃通っていた教育相談の臨床心理士に相談したところ、次のようなことを言われたのです。

「家で、テレビやゲームの時間はどのぐらいですか?彼のような子は感覚が過敏なので、テレビやゲームの画面や音の刺激が、非常に脳を疲れさせている可能性が高いです。脳の興奮状態が続き、疲れることで、不眠やイライラが起こっているのかもしれません」

これにはショックを隠せませんでした。彼のために、と思って好きなだけテレビを見せていたことが、かえってイライラや不眠を助長させていたとは…。長男ができるだけストレスをためないようにと、私はテレビやネット動画を見放題にさせていたのでした。

しかし、好きなものを急に取り上げることは難しい。ではどうしたらいいのだろう?

とはいえ、急に「テレビは禁止!」もしくは「時間を決めて!」と言っても反発されるだろうし、一緒に次男にも我慢させるのはかわいそう。

そこで、まずは子どもの様子を観察することにしました。すると、実は楽しみにしている番組はそんなに多くなく、「ヒマだから」なんとなくテレビをつけ、好きなDVDや録画した番組を繰り返し見ている、ということがわかりました。

それを踏まえ、私は子どもたちに話し合いを持ちかけました。

「お兄ちゃんが最近頭が痛かったり、眠れなかったりして辛そうでしょう。お医者さんに聞いたら、テレビの見過ぎが原因なんだって。どう思う?」

長男「そっか…。本当にね、この眠れないのをなんとかして欲しいんだ」

次男「でも、じゃあ、テレビ見たらいけないの?やだよそんなの!」

「テレビを見ちゃいけないって言われても、嫌だよね。じゃあ、どうしても見たい番組って、どれ?」

そう言って、紙に書きだしてみたところ…

子どもたち「あれ、意外と少ないんだねえ」

こうして、自分たちが見たい番組以外は、暇つぶしでなんとなく見ていたことに、気が付きました。そこで、

・見たい番組を決めて見る
・夜7時以降は、寝る時間が近いから見ない。見たい番組は録画して次の日に見る

というルールを決め、子どもたちと番組表を作ったのです。

テレビの横に貼っています。

その他、子どもが最近ハマっていたネット動画についても、

・ゲームの時間と合わせて1時間まで
・夜7時以降はやらない

とルールを決めました。

子どもが動画を見るのに使うタブレットには、ネットトラブルの防止の意味もあり、パスワードをかけています。どうしても見たい!と思っても、親に黙ってこっそり見られないようになっています。

暇を持て余す時間を減らすために

このように、テレビや動画、ゲームについてルールを作ってみましたが…。ヒマな時間をどのように過ごすか、を考えるのが苦手な長男。暇を持て余すと、結局またテレビを見たがるようになるでしょう。そこで、いくつか方法を考えてみました。

・収納から自分たちに任せることで、読書に意識を向けてみる

本を読むのが好きな長男ですが、図書館で本を借りてきてもそのことを忘れ、結局読まないことがよくありました。そこで、テレビを見たくなったら本が目に入るように工夫してみました。

テレビの横に本立てを置き、そこに借りてきた本やお気に入りの本を収納。

こうして以前よりも、本を読む機会が増えました。我が家では、漫画も積極的に与えています。療育の先生に「漫画は絵や擬音がストーリーの理解を助けてくれるし、おススメですよ!」と勧められたのです。

大好きな少年マンガに加え、科学や歴史のマンガもよく読むようになりました。

・文字の多い本なら、オーディオブックがお勧め

長男はハリー・ポッターシリーズが大好きで、映画を録画して繰り返し見るほど。そんなに好きならばと、家にある本を読んだら?と勧めてみましたが、字が多すぎるという理由で却下。

そこで、父親がハリーポッターのオーディオブックがあることを知り、買ってきたところ…これをとても気に入り、何回も繰り返し聞いては笑ったり夢中になったりしています。長男が苦手な「集中して聞く」ことの、練習にもなっているようでした。

・家族で楽しむカードゲームで時間を忘れる

また、次男がUNO好きで毎日のように「UNOやろう~!」と声をかけるので、連日家族で遊んでいます。小さい頃は勝つことにこだわり、勝敗のつくゲームを頑なに拒んでいた長男ですが、このUNOはとても楽しめているようです。

成長と共にこだわりが和らいできたこともありますが、UNOは「スキップ」や「ドロー4」など、途中で盛り上がれる仕組みがあり、勝敗が最後まで読めないところが、長男に合っているのかもしれません。

・遊び場は家の中だけじゃない!

幸い長男は外遊びが好きなので、遊ぶ相手さえいれば喜んで外で遊びます。

なので、近所のお友だちがいないときは、親がバトミントンやキャッチボールなどに付き合うようにしています。ですが、親も忙しいですし、体力にも限界が…笑。このため「できる範囲で付き合う」ことを、心がけています。

また、レゴブロックは小さい頃から好きなので、「することがない」と言っているときはレゴブロックを出すと、兄弟で夢中で作り始めます。

テレビ以外にも楽しいことがあるよ、と目を向けさせてあげることで、テレビへの執着が少しずつなくなり、決められた番組を見る以外は他のことをして過ごすようになってきました。

長男の変化で痛感した、余暇の過ごし方

このように、テレビや動画を見る時間を減らしていったある日のことです。久しぶりに「よく眠れた~!」と穏やかな顔で起きてきた長男。そして数日ですっかり不眠もなくなり、イライラが目に見えて落ち着いたのです。

誰でもそうとは限らないのでしょうが、長男にとってはこんなにもテレビや動画の刺激が脳を疲れさせていたんだなと、本当に驚きました。学校で苦労している分、家では好きなように過ごさせてあげたい。親なら、そう思いますよね。

でもこだわりがあったり、中毒のように同じものばかりに固執する子どもに対しては、テレビや動画、ゲームとの付き合い方は、大人も一緒にルールを作ることが大事だと、今回の件で痛感したのでした。

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