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妊娠したい人もしたくない人も、生理がある女性なら覚えておきたいのが「基礎体温」についてです。

妊娠だけではなく、生理の予想や妊娠しやすい日などがわかりますので、女性の身体の状態を把握できる指針となります。

特に妊娠したい場合には「高温期」のことについて気になりますね。

今回はこの高温期のことについてまとめてみました。

要チェック項目

□高温期は低温期から約0.3~0.5℃ほど体温が上がった時期のこと
□高温期が2週間以上続く場合には妊娠の可能性があります
□基礎体温や高温期に異常がある場合は婦人科系の病気の場合もあります

妊娠希望なら絶対覚えておきたい基礎体温

基礎体温とは

基礎体温とは人間が生命維持のために必要最低限のエネルギーしか使用していない安静状態で測定した体温のことです。女性は生理の周期によってこの基礎体温が周期的に変化します。

この基礎体温の変化を測り、記録してグラフ化すると身体の周期を知る手がかりとなります。

基礎体温は寝起き時に身体を動かす前の状態で、口内(舌の下)で測ります。この時には目盛りの細かい基礎体温用の体温計を使います。

基礎体温の周期

基礎体温の基本的な周期は月経と同調します。月経開始から約2週間が「低温期」、そして排卵日を境に「高温期」が約2週間続きます。高温気が終わって低温期になると生理が始まります。

この排卵と生理のサイクルが、基礎体温を付けているとわかりやすいので、妊娠したい人や、逆に避妊したい場合などの参考になるのです。

そして、排卵後から始まる高温期が続く場合は妊娠の可能性があります。このように、基礎体温をつけることで女性の身体のリズムや妊娠の有無がわかりやすくなるメリットがあります。

またリズムを知るためには基礎体温を最低2~3カ月は測らなくてはいけないので、毎日コツコツ記録をとることが肝心です。

妊娠を知る手掛かりになる「高温期」とは

高温期は低温期と比べると約0.3~0.5℃ほど体温が上がった時期のことを言います。目安としては36.7℃くらいだと言われていますが、人によって体温の高い低いがありますから一概には言えません。

基礎体温のグラフを付けてみて、体温が二相に分かれていればいいでしょう。ぐっとグラフの目盛りが上がり連続する頃があなたの高温期だと判断して下さい。

高温期に入るのは、排卵が起こって黄体ホルモンが分泌されるからだと考えられています。黄体ホルモンは妊娠に欠かせないホルモンです。

排卵が起こり低温期から高温期に移行したタイミングで性交渉があり、受精、着床した場合には妊娠成立となり、高温期が続きます。

妊娠した場合の「高温期」の期間

それでは妊娠した場合には高温期はどのように続くのでしょうか。

高温期は排卵日を0日目と考え、排卵日翌日を高温期1日目と数えます。排卵日は低温期のなかでも最も体温が低いと言われている日で、この日を境に高温期に入ります。

非妊娠時は高温期は約2週間ですが、個人差もありますので自分のリズムを知っておく必要があります。一般的には高温期が2週間以上続く場合には妊娠の可能性があるといえます。

生理予定日から1週間以上経っても高温期が続き、生理が来ない場合には妊娠の可能性を考えましょう。

妊娠の可能性? 高温期の出血

高温期が続き、妊娠したかも? という場合でもまれに生理のような出血がある場合があります。通常の場合は高温期のまま生理が来ることはありません。この場合はさまざまな理由が考えられます。

着床出血

受精卵が子宮内膜にもぐりこむ着床が起こった場合に、少量の出血が見られる場合があります。これは妊娠成立の可能性があります。

ホルモン治療による生理

不妊治療のために黄体ホルモンを増やすための薬を使用していた場合です。これは治療をやめると生理がきますが、その時でも高温期が続いている場合があります。

婦人科系の病気

いわゆる不正出血が起こっている可能性です。不正出血を起こす病気は例えば子宮筋腫や子宮内膜症、子宮がん、子宮頸がんなどさまざまです。問題のない不正出血もありますが、早めに医師に相談するのがいいでしょう。

高温期の出血は通常ではないことですので、もし何かおかしいと感じたら放っておかずに医師に相談しましょう。

妊娠していない場合の高温期の異常

毎月キレイに二相に分かれる基礎体温が理想ですが、女性の身体はストレスなどでも生理が遅れたりと、デリケートなものです。体調によっては基礎体温と高温期のおかしな乱れがあることも…。

そんな場合にはもしかしたら婦人科系の病気のが隠れていることもあります。

高温期がない

無排卵月経の可能性が考えられます。この場合は生理の状態も、出血が少なかったり、ダラダラと長く続いたり…というようなことも。

高温期がないからすぐに病気である、というわけではありませんが、数ヶ月も続くようなら医師に相談するのがいいでしょう。

性交渉がないのに高温期が長い

黄体依存症の可能性があります。黄体ホルモンの異常分泌によるもので、高温期が2週間以上続きます。生理の時には出血量が増える場合もあります。ホルモンバランスを整えることを意識してみましょう。

低温期が長く、明らかに高温期が短い

基礎体温グラフは二相を描くものの、低温期の方が明らかに長く、生理の周期も長くなる場合には、卵巣機能や生殖機能の低下が考えられます。ホルモンバランスをしっかり整えるよう意識しましょう。

月経後も高温期が続く

子宮内膜症の疑いがあります。先にも述べた、着床出血とは違うようであれば、子宮内膜症などで子宮内に炎症が起きている可能性が考えられます。早めに病院を受診しましょう。

高温期が短いもしくはグラフがガタつく

黄体機能不全の疑いがあります。高温期が9日に満たない場合、もしくは高温期の途中で一度体温が下がる場合などです。黄体ホルモンが正常に分泌されないために起こります。

不妊の原因のひとつともされるものですので、この場合も病院に相談するのがいいでしょう。

妊娠のためだけではなく知っておきたい身体のリズム

妊娠したい人もそうではない人も、女性にはとても大事な基礎体温。これだけで身体のさまざまな状態に気が付くことができます。

特に妊娠待ちの場合には高温期にばかり注目しがちですが、きちんと自分の身体を知ることも大切ですし、妊活にも活かせますよ。

(監修:Doctors Me 医師)

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