放送をご覧になられただろうか?

もちろん『アメトーーク』の話だ。

今の気持ちを率直に言うと、「俺が何をした?」である。

周りの活躍を横目に見ながら、この数年間、フリにフリ続け、それらの伏線を丁寧に回収した『魔法のコンパス~道なき道の歩き方~』が10万部を超す大ヒット。

制作に4年半を費やした絵本『えんとつ町のプペル』が、勢いそのまま本日発売。

それは、それはまるで三谷幸喜作品のように見事な大団円を迎え、ついに私はカリスマになる予定だった。

しかし、伏線を次々に回収し、今まさに大オチというこのタイミングで、この男が火災報知器を鳴らした。

私が彼に何をしたというのだろう?

彼の足を引っ張ったこともなければ、罵倒したこともない。彼の友人を傷つけたこともなければ、彼の御家族に迷惑をかけたこともない。

恨みを買うようなことは、何一つやっていないのだが、彼は4匹の悪魔と『魔法のコンパス』を持って私の前に現れ、私をタコ殴りにしたあと、「大丈夫か?…ごめん。少し、やりすぎたかもしれない」と傷だらけの私に優しく肩を貸してくれて、そして再び私をタコ殴りにした。

呼び出して殴るのであれば体育館裏にして欲しかった。

『アメトーーク』は朝礼台だ。

今回の放送で、私の殴り方を学んだ人々から、私は殴り続けられることになるのであろう。

それが彼の狙いであり、一体何故そのようなことをするのか、それは彼以外、誰にも分からない。

ただ言えることは、彼には罪の意識など微塵もないということだ。

彼が私を見つけ、殴ることを決めた時、それはまるで少年のような目をする。

汚れを知らぬ、純真無垢な目をする。

収録中、何度、この目を見たことだろう。

彼が引き連れてきた4匹の悪魔どもが私を殴っている時や、私が悪魔どもに掴まってしまうような失言をした時、彼の方を振り返ると、決まって、この目をしていた。

その有り余る好奇心から、蟻の巣に水を流し込む少年の目だ。

4匹の悪魔どもの攻撃の手が止まると、彼は即座に『魔法のコンパス~道なき道の歩き方~』を開き、悪魔どもが進むべき道なき道の歩き方を指示した。

「次は、この辺り、行ってみようか。たぶん面白いと思うよ」

まるで観光客が持つガイドブックのように魔法のコンパスを使い、西野亮廣という大陸をアイゼン(雪山用登山靴)で隅々まで歩き回った。

無論、私の身体は隅々まで血だらけだ。

今日は最新作『えんとつ町のプペル』の発売日である。

4年半だ。制作に4年半。この間、いろんなことがあった。

「なんで芸人のクセに絵本なんて描いてんの?」と罵倒されたことも幾千度。

作業場に籠っている間は、「最近、テレビで観ないねぇ。オワコンだね」と囃された夜もあった。

しかし、それら全ての罵詈雑言は、この日を迎える為に耐えてきた。

サナギから美しいアゲハ蝶となり、この夜を舞う日を夢見て、耐えることができた。

しかし、彼はそれを許さなかった。

サナギの殻から羽を外に出した瞬間に、パッパッとカレー粉を振りかけ、私を蛾にした。

その動機は分からない。とにかく彼は、綺麗な瞳そのまま、アゲハ蝶をこの世から葬りさったのだ。

この記事をご覧の皆様へ。どうか信じて欲しい。

『魔法のコンパス』は私のイジリ方の教科書でも何でもない。

彼に見つかるまではキチンと評価されたビジネス書だったのだ。

本日発売の絵本最新作『えんとつ町のプペル』は、伊達や酔狂じゃなく、この4年半、本気でウォルトディズニーを越えることを考え、丁寧に丁寧に作り上げた渾身の作品なのだ。

そして…『ドキドキしてる?』

この台詞は、ギャグなどではない。

私の叫びなのだ。

どうか、どうか、私のことをバカにしないでいただきたい。

10月22日に『新宿ルミネtheよしもと』の劇場ロビーにて、一回目公演終わりと二回目公演終わりに、最新作『えんとつ町のプペル』のサイン会をやっております。

是非、気軽にお声がけください。

話せば分かってもらえると思います。

それでは、また。皆さん、ドキドキしてる?

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