赤ちゃんを連れたママにとって、公共の場で授乳をする場所があまりないということはとても大変です。赤ちゃんはお腹を空かせば泣くし、ママはそれをわかっているだけに早く授乳したくても適当な場所が見つからずイライラ…。そんな経験をしたママも少なくないでしょう。

ZARAの試着室で授乳をしようとしたら、拒否されたママ

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イギリスのボーンマス在住のシャーロット・スタンブリッジさん(21歳)は、7か月の息子テディ君を連れて、お姉さんと一緒に買い物に出ていました。シャーロットさんはZARAの常連客。この日も、数点買い物があったのでZARAに入りお姉さんと買い物していると、テディ君が愚図り始めました。

姉が試着していたので、ついでに聞いた

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シャーロットさんは、姉が試着していた時に試着室が全体的に空いているのを確認し、ZARAのスタッフに「試着室を借りて授乳してもいいか」と尋ねました。するとスタッフは「いえ、それは困ります」と拒否したのです。

ショックを受けたシャーロットさんは「どうしてダメなのか」と聞きました。するとその女性スタッフは「ここは試着室で、授乳するための場所ではない」と返答しました。更にそのスタッフは「近くにCOSTA(カフェ)があるから、そこで授乳してはどうか」とシャーロットさんに言ったのです。

「カフェよりも、プライベートなスペースを探している」とシャーロットさんがスタッフに言うと「カフェのトイレを使ったらどうですか」と返して来たといいます。シャーロットさんはこの女性スタッフの発言にかなりショックを受け、同時に怒りも感じたと言います。

「試着室が混んでいたらそんなこと聞きません。でも、空の試着室がたくさんあったので、1つ授乳に借りたいと思ったんです。息子はプライベートな空間で授乳しないと気が散りやすい子なんです。私自身も公共の場で授乳をすることに気を使っているので、周りの視線を感じずに授乳できる場所をいつも探すようにしているんです。」

「もうZARAでは買わないわ」

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これまで、他のショップでも試着室が空いていれば借りて授乳して来たというシャーロットさん。「ZARA以外のお店は、快く試着室を貸してくれました。私はZARAの常連客なのにこんなに不親切な対応を受けて、今回のことでこのお店ではもう二度と買わないと思ってしまいました」と話しています。

「授乳を断る権利はない」

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ZARAのスポークスマンは、この件に関して「店のポリシーでは、どのお客様にも授乳を断る権利はありません。断ったスタッフは、ポリシーを理解していなかったと思われます」と話しており、後日この店のマネジャーがシャーロットさんに謝罪したそう。

イギリスの法律では、母親がどこで授乳していてもそれを拒否する権利はないとしています。もちろん、母親側もマナーを考慮して、シャーロットさんのようにできるだけプライベートな空間を探している人がほとんどでしょう。

でも、オープンな場所でしか授乳ができないという場合もあります。それでも誰も文句をいう権利はありません。もし、授乳をするなと拒否すればそれは法律違反になってしまうからです。

しかし、ネット上では賛否両論が…

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このニュースが英紙『Metro』で伝えられると、賛否両論の声が上がりました。

「試着室はあくまでも、試着するための部屋でしょ。そんなところで授乳しようとするのが間違っている」「だいたい、子供がいつ頃お腹を空かせるのかとか考えて買い物に行かないからそんなことになるのでは」「試着室を授乳室として許していたら、そんな母親が増えて試着したい人ができなくなるということもある」といった批判が寄せられています。

一方で、シャーロットさんを擁護する声も。

「トイレで授乳しろと言ったスタッフは、自分のランチをきっとトイレで食べるんだろうね」「法律はシャーロットさんの味方だし、拒否したスタッフが悪い」「母親は赤ちゃんにどこででも授乳する権利がある。赤ちゃんがお腹を空かせるタイミングなんてその日によって違う。予期できない時に愚図ったりして母乳を欲しがることもあるのよ」

また、「両方の気持ちをリスペクトすべきね。授乳はとても自然な行為だけど、それを心地よく思わない人もいる。だからどっちが悪いとかっていうのじゃないと思うわ」といった中立的な意見もありました。

試着室を使うこと、あなたはどう思う?

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確かに、公共の場で授乳をしているママを不快に感じる人もいます。だからこそシャーロットさんは、試着室という個室で授乳を求めたのであって、それを拒否されることはやはりショックだったのでしょう。

日本でも、試着室で授乳できるようにというキャンペーン活動があるようですが、授乳するママにとっては、やはり外出時の授乳場所というのは気を使うものでしょう。そしてプライベートな空間を見つけにくいという難点があるために、こうしたキャンペーンで「もっと授乳できる場所を増やそう」としているのです。

筆者の住むイギリスでも、こうした授乳に関してのトラブルが結構起こっている様子。まだまだ世間の理解が足りないのだなと実感せずにはいられません。あなたは、今回のシャーロットさんのように試着室を授乳室として借りるのは間違っていると思いますか?

法律云々ではなく人としての理解の問題ではないでしょうか。シャーロットさんが「怒りを感じた」というのはきっと「もうちょっと考えてくれたらいいのに」と思ったからでしょう。

「赤ちゃんがお腹を空かせている」「ママが赤ちゃんにご飯をあげたい」という気持ちを、その女性スタッフが理解していれば空いている試着室を貸してあげたに違いありません。公共での授乳に関しては、こうした理解をもっと社会に広めていく必要があると再認識させられる筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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