記事提供:CIRCL

難聴は高齢者だけの問題ではない。最近、若者たちの間でも難聴が増えており、その原因はイヤホンなどで大音量の音楽を日常的に聴いていることだという。

耳の内部構造はとても繊細で壊れやすく、大きな音を長時間聴くことは、取り返しのつかない難聴のリスクを増大させるのだ。

耳のしくみは“奥”が深い

私たちの耳はとても複雑かつ繊細な構造をしている。実際、外から見える耳は、耳のごく一部にすぎないのである。耳は、まるで洞窟のように、私たちの頭の奥までつながっている。音を感じるのは鼓膜だと思っている方もいるかもしれないが、実際にはそうではない。

鼓膜は耳の入り口と言ってもいいほどで、耳の奥はそこからずっと先なのだ。鼓膜は音を増幅し、増幅された音波は、さらに耳の中の小さな骨や液体を振動させて、最終的には有毛細胞と呼ばれる“毛”の生えた細胞を振動させる。

この有毛細胞の毛こそが音のキーポイントで、有毛細胞が振動すると“毛”もユサユサと振れて、大きな神経(聴神経)を刺激する。そして、その刺激が脳に伝わり、脳で音を感じるのである(※1)。

耳はとても繊細で壊れやすい!

耳の最終段階で、音を脳に伝える働きをする有毛細胞はとても繊細である。年をとると耳が遠くなるのは、加齢とともに、まずこの有毛細胞が衰えて、壊れてしまうことが多いからだ。

また、大音量やごく近い距離からの音などによっても、有毛細胞は壊れやすい。イヤホンやヘッドホンで大音量を長期間聴いていると難聴になりやすいのは、このような理由なのだ。

実は難聴!?自分では気が付きにくい耳の症状

難聴になると、普段の会話では使用しないような高い音域から聴こえが悪くなるため、自分ではあまり気が付かずに進行することが多い。また、衰えて壊れた有毛細胞が元に戻ることはないので、これが原因で難聴になった場合、耳の聞こえが正常になることはない。

どんどんと難聴が進行していくだけである。私たちはもっと日頃から耳を大切にする必要があるのだ。目や歯と同様に、耳にももっと注意を向けてもよいだろう。

イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くときには、適切な音量で聴き、音楽を聴いた時間以上に耳を休める時間を持とう。また、耳鳴りや耳が詰まった感じがしたら、すぐにイヤホンなどの使用をやめ、耳鼻咽喉科を受診する必要もあるだろう。

音楽が身近になったからこそ、耳をいたわる重要性

今の時代、スマホなどでいつでもどこでも気軽に高音質の音楽が聴けるようになった。息苦しい通勤電車の中でも、お気に入りの音楽を聴けば心が休まるなど、音楽には私たちをリラックスさせる力がある。

また、気分を高ぶらせるなどの効果もあるので、それらを上手に使うことで、私たちの日常生活はもっともっと快適になるだろう。
 
しかし、音楽が身近になった反面、その弊害も多くなっている。イヤホンやヘッドホンによる難聴もその一つで、ついつい音量を上げて、大音量でその曲に没頭したくなるのも分かるが、普段から耳をいたわることの重要性は忘れてはならない。

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