記事提供:messy

10月14日~16日にかけて幕張メッセで開催され、約10万人を動員したヴィジュアル系音楽フェス「VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powered by Rakuten」(以下、「VJS」)。

“V系”という言葉が生まれてから、およそ25年ほどの歴史の中でもっとも重大な3日間だったのではないだろうか。まさにV系史に残る奇跡の瞬間が何度も訪れたのだ。

出演者にはV系の始祖、X JAPANに加え、LUNA SEA、GLAY、HYDE(ex.L'Arc‐en‐Ciel)、清春(ex.黒夢)など、個々でシーンの頂点を極めた者たちの名前が並び、それが一堂に会するというだけでも、このイベントが歴史的なものになることは明白だった。

まず一日目。ここでは24年前を最後に封印されていた「エクスタシー・サミット」が復活。YOSHIKIが設立したエクスタシーレコード出身バンド、LUNA SEA、GLAY、LADIES ROOM、TOKYO YANKEESなどがフェスの一日目を盛り上げた。

興奮が最高潮に達したのはその日ラストの演目「無敵バンド」。出演者がステージに集結しセッションする様子は圧巻であり、X JAPAN、LUNA SEA、GLAYのメンバーが揃ったこの奇跡のシーンには涙を流すファンも大勢いた。

だがそれだけで終わらないのがVJS。既に超豪華なセッションに飛び入り参加したのがL'Arc~en~Cielのドラマー・yukihiroと、KISSのベーシスト・ジーン・シモンズだった。

yukihiroはエクスタシーレコード出身バンドのZI:KILLの元ドラマーという縁があり、ジーンはYOSHIKIとの親交が深いことから、この夢のセッションが実現したのだ。

そして二日目。なんといっても注目はHYDEとYOSHIKIのスペシャルステージ。Xとラルクの一曲ずつ、合計2曲という一瞬の出来事だったが、これまでまったくメディア上で接点がなかった二人の絡みにファンは大興奮。

「神と神の共演」「日本人ができる範囲ではこれが最高のドリームタッグ」と言われ、まさにV系史が動いた瞬間だった。

最後に三日目。最終日とだけあってまさにサプライズの連続だった。まずやってくれたのが清春。出演者各々が最高にロックでノリの良い曲を演奏する中、なんとアコースティックライブを敢行。

歌声だけで数万人クラスの観客を相手にしたのだ。あまりに異質な時間に、「清春尖りすぎ!」「すげえよホントにこの人は」と、周りに合わせる気など微塵も見せなかった清春には賛辞の声が飛び交った。

そしてMUCCのステージにはL'Arc~en~Cielのギタリスト・kenが飛び入り参加。これでラルクのメンバーはTetsuya以外の3人がVJSに参加したことに。

これには「もうラルクは自分たちでV系って認めたってことだよね?」とV系ファンからは喜びの声が。もっともTetsuyaはV系と呼ばれキレた逸話があるので、こんなことを言うと怒られそうだが。

だが、そもそもTetsuyaは何故V系と呼ばれることを嫌っているのか。その答えは、この日MUCCのボーカル逹瑯がおこなったMCにあるように思われる。逹瑯は「いつから、V系がかっこ悪くなったんだろう」と、現在日本でV系が置かれている現状を憂いた。

確かにその言葉通り、日本ではいつしかV系バンド、V系ファンは偏見の目で見られ、正当に音楽性を評価されなくなった。一般人からは“顔だけ”で音楽性ペラペラだと思われることもある。

そういったことからV系と呼ばれることを嫌うV系出身のアーティストは少なくない。だが逹瑯は「かっこいい“V系”に戻していかないと」と、あくまで“V系”として闘い続ける姿勢を見せ、熱のこもったパフォーマンスを披露した。

そして最後の無敵バンドには、この日の出演者プラスGLAYのメンバーが勢揃い。さすがにこのようなお祭り騒ぎに参加することはないだろうと思われた清春までもが参加。清春の名前がコールされた瞬間の会場のどよめきがその意外性を物語っていた。

さらにAngeloからキリトも参戦。キリトもV系界を代表する尖りまくっているボーカルで知られているだけに、無敵バンドへの参加は意外過ぎることだった。

そしてセッション中では清春がYOSHIKIの肩を抱きながら歌うなど、つい2週間程前(清春の出演発表前)には日本中で誰も想像すらしなかった光景が繰り広げられ、こちらもV系史の歴史に残ることとなった。

他にも、YOSHIKIがゴールデンボンバーの演奏に飛び入り参加。X JAPANが2時間おしをして、終電のためにファンが泣く泣くフェス途中で帰宅。

出演時間をLUNA SEAとX JAPANの間にされてしまい、「可哀そう過ぎる」「立場を考えると胃が痛くなる」と同情の声が多数寄せられた若手V系バンド・己龍がMCで「偉大なバンドの間(はざま)で演奏できて、こんなに幸せなことはない」と発言して感動を呼ぶなど、いろいろな名(迷)シーンがあったVJS。

来年も開催が期待されてるが果たしてどうなるのか。

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