・写真に込められた思い

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写真は不思議なものです。ある一瞬をシャッターに収め、閉じ込められた世界。その静止した一瞬の世界から色んな感情を読み取ることができます。

そんな中、青森県黒石市で行われた写真コンテストに波紋が広がっています。

・最高賞の黒石市長賞の差し替え

出典 http://kuroishi.or.jp

黒石市は伝統的な手踊り「黒石よされ」で有名な町であり、毎年「黒石よされ写真コンテスト」を開催していました。最高賞は「黒石市長賞」です。
2016年の最高賞に選ばれたのは上の写真ですが、実はこの写真とは異なる別の写真が本来は内定していたというのです。

・黒石よされとは

「エッチャホー、エッチャホー」が掛け声の黒石よされは、廻り踊り、組踊り、流し踊りの3つの踊りで構成されています。8月15日、16日の流し踊りでは、連日約2,000人の踊り手が沿道を踊り歩き、時折円を描く廻り踊りは、 観客を巻き込んでの乱舞となります。最近になって登場した黒石よされニューバージョンも、人気を呼んでいます。

 起源は、山岳宗教が盛んであった500年から600年前で、盆踊りの時の男女の恋の掛け合い唄であったといわれています。

出典 http://www.city.kuroishi.aomori.jp

 黒石よされは「阿波踊り」と「郡上踊り」に並び「日本三大流し踊り」の一つとしても有名です。

・自殺した少女が写っていた

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もともと最高賞に内定を受けていた写真は、ある一人の少女が津軽手踊りを舞う姿をとらえたものでした。青森市内の男性が8月15日に撮影して応募したものです。
しかし、写真の賞内定後、この写真に写る少女はいじめ被害を訴えて8月に自殺した浪岡中学校2年の葛西りまさんだったということが判明しました撮影されたのは葛西さんが亡くなる10日前でした。

・内定が取り消しに

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コンテストを主催する黒石よされ実行委員会は、関係者の承諾があればこの写真をコンテストで取り扱っても良いと考え、事前に撮影者や遺族に事情を説明し、授賞や写真公表の快諾を得ていたといいます。
しかし、10月13日夜、実行委の担当者や審査員らの再協議の結果、内定取り消しとなりました。東奥日報によるとコンテスト責任者の須藤重昭・元黒石観光協会長は、16日までの取材に「写真が公になり、さまざまな臆測が出ることを懸念した」と話したといいます。

・「娘の願いを伝えたい」

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内定を撤回された写真ですが、遺族の方は「娘の願いを伝えたい」という意思を見せ、氏名を葛西りまさんと公表、10月18日に地元紙の東奥日報で最高賞を撤回された写真を公表しました。

そこに写っていた葛西さんは、伝統的な衣装を着て左手に赤い傘を持ち、可愛らしい笑顔で楽しそうに手踊りを踊る姿でした。

・なぜこの写真が選ばれないのか

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このニュースが報道され写真を拝見された方は、葛西さんが写る素晴らしい写真に心を打たれました。そして、なぜこんなにも素敵な写真が賞に選ばれなかったのかと波紋が広がりました。Twitterのハッシュタグ「#葛西りま」をつけたツイートには様々な意見が飛び交っています。

・選ばれて当然の美しさ

写真というのは時間の流れの中の一瞬を切り取ると言うこと、祭りのなかで懸命に輝いてる彼女の笑顔、眩しく美しいと思う瞬間。感じたままシャッターを押したカメラマンの感性、被写体の美しさ、入選に選ばれて当然だと思う。

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・入賞取り消しの件、撤回させられないか

黒石市長賞の入賞取り消しの件、署名でもして撤回させられんもんかね。彼女の活躍した記録を後世に残すほうが、建設的じゃないのかね。 

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・もう一度見直すべき

黒石市の市長は、もう一度元に戻すべきです。素晴らしい写真、笑顔です。青森県はなぜ苛めが多いのか?未来ある子供たちを死なせてはいけない!!

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・どこが不適切?

この画像のどこが不適切?笑顔がとても素敵ないい写真でグランプリは当然だと思う不適切と判断した主催が不適切だと思う

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・「いじめられても笑顔だった姿を見て」

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彼女の遺族はコンテストで写真の入選が取り消されたことを残念に思っていました。
葛西さんの祖父は、「孫が一生懸命に踊っている写真が受賞したと連絡を受けた時は家族みんなで喜びましたが、取り消されて残念です。主催者側に理由を尋ねても納得できるような説明ではありませんでした」と話しています。まるで面倒ごとを避けるかのように撤回したとも受け取れる今回の事態、遺族はショックを隠せませんでした。

また、産経ニュースによると、葛西さんの父親がこの写真を公開した理由を「いじめられても、笑顔だった姿をたくさんの人に見てほしい。二度といじめをしないでという娘の願いを伝えたい」と話したといういいます。

・遺族があえて公開し、いじめをなくしてと訴えた気持ちが痛いほどわかる

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むしろこんな素晴らしい写真は、受賞しても良かったのでは。生きた証にもなる。お父さんが あえて公開し、いじめを無くしてと訴えた気持ちが 痛いほどわかる。

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中高生の世界は狭い。もっと広い世界には受け入れてくれる人がきっといるから。命を投げ出さないで!

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こんなにも楽しそうに笑う娘が、なぜ自殺しなければならなかったのか。この写真から伝わってくるさまざまな思いに心を打たれます。多くの方がご遺族の方の気持ちに共感しまし胸が締め付けられる思いをしています。

・「二度としないでください」

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葛西りまさんは8月25日、JR奥羽線・北常盤駅のホームから列車に飛び込み亡くなりました。彼女は中1だった昨年6月から同級生に「死ね」などの悪口を言われるようになりいじめられていたといいます。
スマートフォンに残された遺書には「もう生きていけそうにないです。いじめてきたやつら、自分でわかると思います。二度としないでください」などと書き込まれていました。

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いくら嘆いても彼女の笑顔はもう見ることは出来ません。
写真は果たして入賞を撤回されるべきだったのでしょうか?彼女の笑顔が詰まった一枚の写真にはとても大きな意味があります。彼女の本当の姿を知ってほしい、彼女のような人をこれ以上増したくない。遺族の方の気持ちが心に染みます。

大人が未来をになう子ども達のために、いじめに対してどう向き合っていくべきか改めて考えさせられた出来事でした。

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