同じ日本に住んでいても、エリアによって“ジョーシキ”はさまざま。一部の地域では当たり前のことが、他の地域ではまったく知られていないケースもあります。そんな地域限定のジョーシキをご紹介する、その名も「地域のジョーシキ!ヒジョーシキ?」

突然ですが、みなさんは卒業式と聞くと、どんなことを思い出しますか?桜が舞う情景、先生と生徒の涙、みんなで合唱したこと…。いろいろな思い出があるかと思います。そんな中、特定の地域に存在するのが特攻服姿に身を包んだヤンキーたち。

ニュースでも毎年放映されるこの現象。事実、福岡や茨城などのエリアでは、卒業式になると特攻服を着た学生たちを見ることができます。一体なぜそんな文化ができたのでしょうか?

卒業式の時だけ特攻服に変身?

はるか遠くからでも見えそうな色使いの特攻服に、思い思いのワードが込められた刺繍。ある人は旗まで持って、イカつい雰囲気を醸し出す…これが、卒業式をジャックするヤンキースタイルです。

そればかりか、普段はヤンキーではないのに「卒業式だけ特攻服を着る」といった人もいるようで、「卒業式」は地方に住む一部の若者にとって特別なイベントになっています。

起源は80年代の「ツッパリ文化」

このような風習が盛んな地域では、卒業式に着る特攻服のような学ランを「卒ラン」と呼ぶそう。では、なぜその「卒ラン」を着る風習が流行したのでしょうか?

実はこうした文化は、1980年代ごろに流行したといわれます。これには、ロックンロールバンド「横浜銀蠅」や、漫画・ドラマ・映画となった『ビー・バップ・ハイスクール』の存在をはじめとしたツッパリ文化が背景にあります。

時が過ぎる中で、こうした人口は減っていきましたが、いくつかの地域では、この風習が継続中。若者ならではの「目立ちたい」という欲求が、このド派手な特攻服を着るという行動につながったのかもしれません。

刺しゅうの専門業者も存在

特攻服は刺しゅうがふんだんに使われるなど、デザイン性が高いため、学生たちが作ることはまず無理な話。そのため、卒ランの刺繍を縫ったり、製作したりしてくれるお店が存在します。それらの店のホームページを見ると、「卒業刺繍」「卒業式に向けて」など、卒ランPRを堂々と行っています。これなら、学生がつくってもらおうとするのも仕方ありません。

具体的にどのような刺繍が行われるかというと、特攻服に「祝 卒業」と大きく書いたり、長いポエムを入れたりするようです。

これらのデザインを考えて、業者に依頼すると見積もり金額が届き、交渉が成立すると、卒業式までに完成品が納品されます。ただ、卒業シーズン前は相当混雑するようで、1ヶ月以上制作期間がかかることも。

ニュースでは、卒ラン姿で暴れまわる若者など、悪い印象を与える報道が多くされていますが、実際は記念写真を撮ってあとは私服に着替えて遊ぶ…といった過ごし方をしている子が大半。もし来年、卒ラン姿の若者を見かけた場合は、「青春してるな」と、温かい心で見守ってあげてください。

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