記事提供:おたぽる

NHK『クローズアップ現代+』番組公式サイトより。

12日、NHKの報道番組『クローズアップ現代+』で、チケットの高額転売問題を特集。大きな関心を集めている。コンサートなどの人気公演チケットの高額転売が横行している昨今。

売買専用サイトやアプリの登場により、ファンに転売する目的でチケットの買占めを行う“転売ヤー”のみならず、来ならチケットを欲しいはずの“ファン”までもがこうした高額転売に手を染め、今年8月には、日本音楽制作者連盟などの4団体が、嵐やMr.Childrenなど100組以上のアーティストや、イベントの主催者たちが反対の共同声明を発表し(参照記事)、大きな注目を集めた。

今回、番組では「追跡! チケット高額転売の舞台ウラ」と題し、チケット転売の実態を取材。スタジオゲストには、ジャーナリストの津田大介氏や、芸術・文化法、著作権法を専門分野とする弁護士の福井健策氏が出演し、高額転売の問題点と今後の解決策を論じた。

番組の直撃取材に応じた転売者たちは「需要と供給のバランスが取れているからやっているだけ」「欲しいなら高い金を出してでも買えばいい」「行きたい気持ちをお金で表すことも1つの形だと思う」と、特に罪悪感は持っていないようす。

また、チケット転売サイトの運営会社社長である西山圭氏は、「モノの値段、サービスの値段はサービルを受ける人が決める。いくら高い値段がつこうと、それが正当な商取引であれば全く問題がない」とコメント。

チケット売買サイトの「チケットキャンプ」を運営する株式会社フンザも、「どうしても行けなくなったという人が、チケットを譲れる場として機能している。消費者のニーズを満たす役割をしている」と主張している。

これについてネットでは、

「チケットの譲り合いがダメなんじゃなくて定価以上での売買が成立していることがダメ」「チケキャンは高額転売取り締まりせず野放しにしてる限り黒だろって思ってる」「定価以上では出せないシステムを作れば良いだけの話なんだよ」と否定的な声や、

「アウトって分かってても買っちゃう奴がいるんだよな」「転売が必ずしも悪いわけではないと思う 個人的に正規の値段の2倍までなら許せる」など肯定的な意見まで、さまざまな声が上がっている。

また、転売行為の違法性について疑問を抱く声も。

これについては弁護士の福井氏が番組内で言及しており、公共の場所での転売を取り締まる「都道府県迷惑防止条例」や、都道府県の許可のない営利目的のチケット販売を取り締まる「古物営業法」に関係するというが、インターネット上で行われる転売行為は線引きが難しく、グレーな部分も多いという。

こういった高額転売を防ぐため、大手プレイガイドの「ぴあ」は、定価での再販を行う「2次流通サービス」を導入。興行主側も入場時に顔認証システムや電子チケットを採用するなど対策を講じている。

また、大阪のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」も転売チケットを無効にし、市場に出回る転売チケットは、20分の1に減ったとか。しかし、実際にチケットの高額取引をした経験のある人からはこんな声も……。

「ファン心理につけ込んだチケット詐欺はもちろん許せませんし、当然、正規の販売方法で、定価で買いたい気持ちはあります。しかし、倍率が高く、チケットを取ることができなかったときや、ステージに近い席が売られていたら、高額を払ってでも、『行きたい! 観たい!』という気持ちが働き、売買サイトを利用してしまうこともあります……」(同)

番組の終盤、津田氏、福井氏の両氏は今後の課題について“「本人確認」の徹底”“「高額転売」の法規制”“「価格の弾力性」をつける”ことだと指摘していたが、果たして今後、どのような対策が講じられていくか、今後の動きに注目していきたい。

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