■世界的アニメーション監督、宮﨑駿

言わずと知れた世界的アニメーション監督、スタジオジブリの宮﨑駿監督。手掛けた映画は何れも記憶にも記録にも残る名作ばかりです。

そんな宮﨑駿監督によるアニメーション作品。実は原作と映画の内容が異なる作品が多々あるんです。といわけで、宮﨑駿監督作品における「原作と展開や設定になっている作品」をまとめてみました。

※ネタバレありなのでご注意下さい!

1.カリオストロの城:ルパンとクラリスが結婚!?

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モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第2作。記念すべき、宮崎駿監督の映画初監督作品です。1979年12月15日公開。

同作。モンキー・パンチによる「ルパン三世」が原作であることは間違いないのですが…

様々な設定は「カリオストロ伯爵夫人」から来ている

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1924年に発表された、モーリス・ルブランによる「アルセーヌ・ルパン」シリーズの一篇。20歳のアルセーヌ・ルパンの冒険を扱った物語です。

実は、映画のタイトルを含め登場人物の名前などは同書を参考にしています。

モンキー・パンチ原作、宮崎駿監督のアニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』のネーミングは、この作品から取られている。

また、ヒロイン・クラリスの名前も、この「カリオストロ伯爵夫人」でルパンと結ばれる最初の妻クラリス・デティーグ嬢の名前から取られている。

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この様に、ルパンとクラリスは元々の小説では結ばれていたようです。映画本編でも、そんな雰囲気ありましたもんね。実際クラリスの心を盗んでますし。

2.風の谷のナウシカ:ナウシカの正体は…

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1984年劇場公開。科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を描いた物語。

原作は、宮﨑駿監督自身による漫画

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原作は宮﨑駿監督自身がアニメ情報誌「アニメージュ」1982年2月号から連載を開始し、4度の中断を挟み1994年3月号にて完結したした同名の漫画です。

基本的に映画版は、漫画版でいう2巻までのお話を映像化したもの…というよりも、映画公開時はまだそこまでしか話が進んでいなかったというのが真相です。

細かい違いは数知れずあり、例えば漫画版ではナウシカはとても強く、超能力のようなものまで使えたりしますが、一番の違いは…


(以降とんでもないネタバレあり)





映画版では、ナウシカたちは
生き残った人類の末裔という設定ですが、
漫画版ではナウシカたちは人造人間という設定


これに尽きると思います。そりゃあ強くて超能力が使えるわけですね。

3.魔女の宅急便:その後の展開は…

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1989年劇場公開作品。

「13で旅立ちをするという魔女の掟があり、魔女であるキキは旅立つ事になった。そして満月の夜旅立っていった。 最初は余裕でいたキキだったが街の人の態度にびっくりする。 キキはこの街でうまくやれるのだろうか…」(Wikipediaより)というお話。

原作は同名の児童書

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角野栄子さんによる児童書(児童文学)が原作となっています。

映画で描かれたのはシリーズ1巻目の内容。その後同シリーズは全6巻で完結となっています。

最終巻、「魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち」のさわりをちょっと紹介すると…

とんぼさんと結婚したキキ。いまや三十代半ばで、男女の双子にもめぐまれている。お転婆な姉のニニと、物静かな弟のトト。

魔女の家系に生れた女の子が、魔女になるかならないかを決めなくてはいけない十歳をすぎても、気の多いニニはなかなか決心がつかない。いっぽうトトは、魔女になりたくてもなれない自分にはよりどころがないように感じていた。遅ればせながらほうきで飛ぶ練習をはじめたニニを横目に、トトはひとり旅に出る。やがてふたりは十三歳になり、ニニもほんとうの「魔女の旅立ち」の日をむかえ――。

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なんと、無事とんぼ(眼鏡の少年です)と結ばれたキキは、男女の双子に恵まれています。そこに至るまでには、とんぼとは違う魅力的な男性が登場したり…。

4.ハウルの動く城:ソフィの髪の色が…

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2004年公開作品。呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの奇妙な共同生活を描いたお話。

原作は「魔法使いハウルと火の悪魔」

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イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズによるファンタジー小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(原題:Howl's Moving Castle)が原作です。

映画の前半は小説とほとんど変わらない内容ですが、後半に向けてオリジナル要素が多数登場します。ラストに向けて展開のカギを握る「戦争」に関しても、実は原作には無い展開なんです。

また、原作ファンにとっては気になる変更点もあるようで…

原作のソフィーは赤毛である。

老人の時はずっと白髪。魔法が解け、元の姿に戻ったとき、ハウルが言う。「あんた、赤毛だったんだね」ソフィーが答える。「違うわ、これはあかがね色よ」

…この会話は原作ファンの中で最も愛されているセリフの一つだと思うし、物語の流れを追っていけば、この場面はエンディングには欠かせないと思うはずだ。だが、映画では、こともあろうに、(大した理由もなく)ソフィーの髪の毛を銀髪に変え、このセリフを削ってしまった。なんたること。

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原作通りであれば、ソフィの髪色は赤毛に戻るはずだったようです。この変更の理由に関してはネットでも様々な考察がされているようですが、明確な理由は今のところ明かされていません。まあ、そんな謎を考察するのも映画を楽しむ一つの方法なんですけどね。

5.紅の豚:あの重要人物は居なかった…

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1992年劇場公開。世界大恐慌時のイタリア・アドリア海を舞台に、飛行艇を乗り回す海賊ならぬ空賊(空中海賊)と、それを相手に賞金稼ぎで生きるブタの姿をした退役軍人操縦士の物語。

原案は月刊誌「モデルグラフィックス」の連載漫画記事

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同誌で連載されていた『宮崎駿の雑想ノート』というエッセイが、徐々に漫画に近い形になりなったもの。監督の趣味である軍事関係の船舶、航空機、戦車等を題材にしており、全13話となっています。

その中の一つ、「飛行艇時代」というお話が、紅の豚の原案になりました。

キャラクターは欧米が舞台の場合、擬人化された動物が使われており、おおむねイギリス人が犬(『名探偵ホームズ』と同デザイン)、アメリカ人がゴリラ、ドイツ人が豚とされている。また「豚の虎」と続編「ハンスの帰還」、「泥まみれの虎」ではドイツ人同様、ソ連人が豚として描かれている。

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このエッセイは、キャラクターを基本的に動物に置き換えて描かれていました。この流れで、主人公のマルコは豚として描かれているのかも。

その後こんな形で原作がまとめられました

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原作漫画15ページと飛行艇などをメインとした設定資料集。この中でも語られていますが、実はストーリー上で重要な役割を果たしており、DVDのパッケージにも描かれているキャラクター「ジーナ」は原作漫画では登場していなかったようです。

ということは、そのまま映画化していた場合あの加藤登紀子さんによる名曲たちも生まれなかったのかも!?

6.もののけ姫:同名の絵本があるが…

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1997年劇場公開。制作に3年をかけた大作であり、興行収入193億円を記録し当時の日本映画の興行記録を塗り替えました。

実は同名の絵本がありますが…

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1980年に発行された「宮崎駿イメージボード集」に、アニメ企画案として同名の作品があり、さらにそれを元に1993年に「もののけ姫」という絵本が出版されていますが、その内容は実際の映画とまったく関連性がありません。

実際に、もののけ姫の原作とされているが…

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1989年に徳間書店のアニメージュ文庫から発行されたファンタジー絵物語「シュナの旅」です。

実は同書、「もののけ姫」の原作に留まらず、その後の宮崎作品に出てくる様々な設定の元となっています。

谷の底の小さな王国の王子、「シュナ」という青年の物語である。チベット民話「犬になった王子」(文:君島久子、岩波書店)が元となっている。麦を求めて王子が旅をするという民話で、『シュナの旅』も基本的に同じ構成ではあるが、登場人物・キャラクター等は宮崎独自のもの。

『もののけ姫』の原点であり、設定やストーリーは大きく変更されているものの、登場人物やストーリーの一部に共通点を見ることができる。

登場する人物、動物および世界設定、全体的な雰囲気は『風の谷のナウシカ』にも似通っている。

また、この作品に出てくる動物「ヤックル」は、後に『もののけ姫』に、は漫画『風の谷のナウシカ』にも登場する他、『もののけ姫』と『天空の城ラピュタ』に登場している。

スタジオジブリのアニメ映画『ゲド戦記』では「少年に救われた少女が、物語の最後で少年の心の光を取り戻す」というプロットが共通しているほか、「砂漠に乗り上げた船」「奴隷と人買い」など、映像面にも影響がみてとれる。宮崎吾郎が、この作品を映画化したいと望んでいたが、宮崎駿が許可しなかった。そしてこの作品のオマージュをこめてゲド戦記がつくられた。そのため、ゲド戦記の原案とは言い切れない。

出典 https://ja.wikipedia.org

この作品が、宮﨑駿監督がその後作り上げる映画の大きな原点だったのかもしれませんね。

■色々とご紹介して来ましたが…

映画を見た後に原作を読んでみるのもいいかも

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原作を読んだ後にアニメ化や実写化したものを見てガッカリした…という経験は誰にでもありますよね。ただ、個人的にはその順番が逆だと「なるほど、あのシーンはこういう事か!」という様な発見が多くありとても楽しむ事が出来る気がします。

という事で、読書の秋ですから、宮崎作品にかぎらず多くの映像化作品の原作を読み漁ってみてはいかがでしょうか。気になる続きを読むことが出来たり、新たな発見があって楽しいかもしれませんよ。

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