最近、芸能界の不倫ネタを、全メディアが大々的に報道する流れが定着してきました。先のベッキーさんもそうですが、最近では中村橋之助さんの不倫で、またひと騒ぎとなりました。

「他の家庭の出来事になぜそんなに騒ぐ?」とも思いますが、メディアとしては、期待通りの反応があるから報道するわけです。つまり、私たちが何らかのリアクションを示しているのですね。

実際、ネットでスクープの見出しを見て、クリックしてしまったことはありませんか? なぜ人は他人の不倫ネタに興味を持つのでしょう…?

他人の不幸は蜜の味…!?「シャーデンフロイデ」の存在

「シャーデンフロイデ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 他者の不幸や失敗を見聞きした時に生じる、喜びや嬉しさなどの快い感情を表すドイツ語です。日本語で言うなら、「他人の不幸は蜜の味」が近いでしょう。「メシウマ」とも言われていますね。

哀しいかな、このシャーデンフロイデは、人間の感情の1つ。脳科学的にも、他人の不幸により、線条体と呼ばれる”報酬”に関する部位が活発になることが分かっています。

また、別の研究でも、シャーデンフロイデには、ストレスを緩和する効用があるという結果さえ出ているのです。「人の不幸で気分がスッキリ」、残念ですが、人間の性の1つというわけです。

「世の中は不公平だ」という不満の解消材!?

しかし、他人の不幸が何もかも蜜になるわけではありません。以前の記事で、「共感性羞恥」という心理現象について取り上げましたが、私たちは、他者の失敗や不幸に深く共感する感情も持ち合わせています。

しかし、もしそこに妬み嫉み(ねたみそねみ)が存在すると、その相手が不幸に見舞われたとき、蜜の味に転じてしまいやすいのだそうです。平等でありたい、そう願いつつも、世の中には格差が存在します。

美しい人、スタイルがいい人、頭がいい人、お金持ちの人…それを掛け合わせて持っている「天にニ物を与えられた人」さえいます。庶民から見れば、「いいなぁ、うらやましい」「世の中不公平だ」と映ります。

華やかなイメージが先行する芸能界は、そんな人たちばかりの世界に思えるので、憧れの存在でもありながら、妬みの対象にもなりやすいといえるのです。だから、そんな芸能人の「不倫ネタ」ともなれば、世間は目を向けます。

とくに、「え、あの人が!?」というスクープは延々と報道される傾向があります。不倫には、必ず1人の男と1人の女が関わっているのに、どちらか一方だけがネット上で散々叩かれること、よくありますよね。

正直、不倫しそうな人の不倫ネタよりも、超正当派イメージの人の不倫の方が驚きがありますから……。要は、イメージとのギャップ、これが大きい人ほど、スクープの対象になりやすいのでしょう。

「あの人も完璧な人間ではなかったのだ」と思える不倫ネタで、不公平な世の中に対する不満がちょっと解消された気分になるのかもしれません。

人は何歳で蜜の味を知るのか?

ここまで、人間の美しくない心理を見てきましたが、私たちは一体どこでこんな風になってしまうのでしょう?このメシウマ現象、いつ頃、芽生えるものなのでしょうか?

ホットなトピックとあって、様々な実験が行われていますが、一番小さな子を対象としたもので、24か月というデータが出ています。

ただ、そこで見られた「シャーデンフロイデ」は、「自分のママが他の子に絵本を読んであげる」という赤ちゃんにとっては許しがたい状況下で観測されたものなので、「ママを奪われたくない本能」も強く出ているような気もします。

別のドイツの実験で4~8歳の子どもたちを対象にしたものがありますが、そこでも、すべての年齢でシャーデンフロイデが見られました。しかし、そのレベルは全体的に低く、同情や憐みの気持ちの方がシャーデンフロイデを常に上回っていたそうです。

子供のシャーデンフロイデはまだまだ低いというこの結果、親としてはちょっとホッとしますね。やはり、私たちは成長とともにもまれながら、「蜜の味」を覚えていくのでしょうか…?

文=citrus佐藤めぐみ

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