地獄と化したシリア、アレッポ

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内戦が続き、今や「世界で一番危険な場所」と言われているシリアのアレッポ。私たちがシリアのニュースを耳にする時、心を痛めずにはいられません。先日も、アレッポでたった一人、家族に置き去りにされた猫の保護と世話をし続ける男性をこちらで紹介しました。

命の危険に晒されている人々

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多くの人がシリアを後にしたとはいえ、まだまだこの危険な地域で生活を余儀なくされているという人達がいます。もちろん、子供たちもいます。でも毎日が命の危機に晒されているという状況。

アレッポの子供たちに笑顔を見せてほしい。そう思うことはもはや不可能になりつつあるというのは非常に悲しいことです。

しかし、ある男性はチャレンジし続ける

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フィンランドに6人の子供と妻と暮らしているラミ・アドハムさん(44歳)は、この5年間、実に27回もシリアに渡航し、子供たちと接して来ました。危険を承知でフィンランドに家族を残してシリアのアレッポに渡って来る理由というのは、実はあるものを一生懸命「密輸入」しているから…。

大きな袋には大量の玩具が

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ラミさんは、アレッポの子供たちとすっかり顔馴染みになっています。それもそのはず、ラミさんはどんな危険な状況でも、子供たちにフィンランドから大量の玩具を届けているからです。

ぬいぐるみやバービー人形、その他、子供たちの顔に笑顔が見られるようなたくさんの玩具をアレッポにせっせと運ぶラミさん。「全ての子供たちには幸せになる権利がある」と主張します。

一番最初、国境近くの難民キャンプ場を訪れて気付いた

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ラミさんは、国境近くの難民キャンプ場を食料や少しの玩具を持って訪れた時に、子供たちがラミさんに集まって来る姿を見て「この子たちが本当に欲しいのは食べ物よりも玩具なんだ」と気付いたそう。

以降、ずっと玩具を運び続けるラミさんを、アレッポの人たちは感謝を込めて「玩具密輸人」と呼んでいます。

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6人の子供の父親であるラミさんは、娘さんに「シリアの子供たちに玩具を分けてあげたい」と言われたのがきっかけで、寄付するようになりました。今では大量の玩具を運んでいますが、毎回80kgという重さになるそう。

そして危険を冒してトルコとの国境からシリアへ入るのですが、フィンランドの家族ラミさんのことが心配でなりません。

「私も子供の母ですから気持ちはわかります」

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玩具をもらったら子供は嬉しいというのがじゅうぶんわかっており、毎回玩具を届けるラミさんをサポートしている奥さんですが、2か月に1度の頻繁な渡航は、どうしても夫の安全が気になります。「無事に帰って来てほしい」と毎回祈りながら空港で見送る奥さん。

海外支援者からの思いを伝えるために、足を運び続けるラミさん

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「ラマダン」の儀式が終わった時には、ラミさんは北シリアの街にいる8万人の人々のために700もの玩具を運びました。現在、シリアのキャンプ場には300万人もの子供たちが暮らしているといいます。

キャンプ場から学校に行ける子供たちはまだ運がいい方。でも、家族のために教育を断念せざるを得ない子供たちも少なくありません。そんな子供たちが心の拠りどころにしているのは、やっぱりラミさんが運んでくれる玩具なのです。

中には親を亡くした子供たちもいます。そんな子供たちに少しでも笑顔を取り戻してあげたいと、ラミさんは玩具を渡しながらコミュニケーションを図っています。

ラミさんから手渡された玩具に喜びの声をあげる子供たち。荒れたシリアでは、希望の光は今はまだ遠いところにあるでしょう。それでも、子供たちがこうした喜びや楽しみという感情を持ち、苛酷な環境でも必死で生きているということを知ると、私たちは「戦争」という愚かな行為を絶対に許してはいけないのだという気持ちになるのではないでしょうか。

いつ、「死」に直面するかわからない環境で「シリアのサンタ」と呼ばれるラミさんを待ち続ける子供たち。ラミさんが運んでいるのは玩具だけではなく世界中からの支援の心。シリアに暮らす子供たちが、少しでも平和に暮らせるようになるには海外支援が不可欠です。

玩具を手にして喜ぶ子供の笑顔が眩しい

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現在、シリアから逃げて来た子供たちが、ヨーロッパのあちこちにある難民キャンプで暮らしていますがその数なんと9万人と言われています。この9万人の子供たちは、親がいない子供たちです。

その弱い立場の子供たちを狙った人身売買や誘拐、性的虐待などの犯罪は増える一方です。戦争の傘下に暮らすシリアの子供たち同様、シリアを出ても困難な生活をしている子供たちのどれほど多いことか。

だからこそ、海外からの支援が大切だとラミさんも考えているのでしょう。玩具を手にした子供たちの眩しい笑顔が消えてしまわないように、シリアの戦争が一日も早い終結を迎えることを願ってやみません。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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