10月、オーストラリアで街を歩くとひょっとしたら、一本の指にネイルを塗った男性に出会う確率が高いかも知れません。たった一本の指に施されたたった一つのネイル。そこには深い理由がありました。

「Polish Man」と呼ばれるキャンペーン期間中

現在、オーストラリアの非営利団体「YGAP」が主催するソーシャル・キャンペーン「Polish Man(ネイルを塗る男性)」が行われています。このキャンペーンの目的は子供たちの周りにある暴力への注意喚起です。

5人に1人が虐待を受けている事実

18歳以下の子供のうち、5人に1人が身体的もしくは性的な虐待を受けているというのが現状です。

そこで「YGAP」では、「男性の指一本にネイルを塗ることから始めよう。そしてそこから子供たちへの暴力がいかに頻繁に行われているかという会話を生みだそう。会話が生まれれば、次は子供たちのために寄付を募ろう」というキャンペーンをしているのです。

そしてその寄付は、注意喚起、防止、保護に繋がっていく

「YGAP」の取締役であるエリオット・コステロさん(写真)も、「Nailed it」という言葉と共に自らキャンペーンを立ち上げ、サポートしています。

コステロさんがこのキャンペーンを始めたのは、コロンビアでThea(セア)ちゃんという一人の子供に出会ったことがきっかけでした。セアちゃんは孤児院にいる間、性的・身体的な暴行を長い間受けていたのです。

セアちゃんと話をしている時に、セアちゃんがコステロさんの指にネイルを塗ったことでアイデアが湧いたのだそう。セアちゃんのような子供を一人でも無くすために、コステロさんはこのキャンペーンを立ち上げ、「Nailed it(やったね、完璧)」というキャッチフレーズと共に世間に広める活動をしています。

「世界中の子供たちが、暴力に苦しんでいるという事実を終わりにしたい」という大きな目的をもって始められたキャンペーン。オーストラリアを中心に行われていますが、セレブの間にもこのキャンペーンは広がっており、Instagramにはオーストラリアの俳優、クリス・ヘムズワースの写真も。

男性だけでなくもちろん女性も参加可能。現在、虐待が原因でトラウマになってしまった子供たちへの治療や、虐待防止のために集められた寄付金は、257,000オーストラリアドル(約2千万円)にも上っているのだそう。

YGAPのキャンペーンの発端となった非営利団体「Hagar International」(アフガニスタン、コロンビア、ベトナムなどで子供と女性の権利を守る活動をしています)と一体となって、「虐待された児童を救う・児童虐待から子供たちを守る」ためのキャンペーンを行っています。

私たちにできることは絶対に、ある

Licensed by gettyimages ®

何十億人という人口がいるこの地球上で「世界中の子供たちを救う」という考えは、とてつもなく大きいもののように感じることでしょう。でも、YGAPのキャンペーンは誰でもできることの一つ。指に一本ネイルを塗ることで誰かとの間に会話が生まれれば、それは児童虐待防止へと繋がっていくに違いありません。

日本にいるあなたも、「指一本だけのネイル」を始めませんか?

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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