“想い出とともに蘇る珠玉の1曲”を振り返るコーナー「あの時、あの曲。」。連載16回目となる今回は、特別なゲストを迎えてお届けします。

田中聖さん。アイドルグループでの歌手、俳優、タレント活動を経て、2014年、ロックバンドINKT(インク)のボーカリスト・“KOKI”としてリスタートを果たされました。いわゆるロックだけに留まらず、ヒップホップやミクスチャー・ロックを愛し、我がものへと昇華させている田中聖さんが「これまでの人生で1番好きな歌」と断言するナンバーとは…。

出典Spotlight編集部

「衝撃でした。X JAPAN、hideさんの存在です」

あの時、あの曲。

#16 「ピンク スパイダー / hide with Spread Beaver」

出典 YouTube

「小学生のときでした。X JAPAN、hideさんに衝撃を受けた僕は、『ピンク スパイダー』が好きすぎて、その後、“hideモデル”のギターを全種類掻き集めたんです。

hideさんが愛し続けた“モッキンバード タイプ”のギターを、“イエローハート”はもちろん、全部全部掻き集めて…。1番好きなモデルは、hideさんが自分でペイントした“PAINT”ですね」

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(hideさんのモデルギターを代表する、永遠の名機“イエローハート”)

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(hideさんが奏で続け、イエローハート同様に「永遠のMAIN GUITAR」と呼ばれる“PAINT-ペイント”。ボディのペイントは、hideさん自らフリーハンドで描いたことによって筆圧感、濃淡が生み出された)

君は 嘘の糸張りめぐらし
小さな世界 全てだと思ってた
近づくものは なんでも傷つけて
君は 空が四角いと思ってた

出典hide with Spread Beaver『ピンク スパイダー』

「『ピンク スパイダー』は、何度もコピーさせていただいています。モデルギターを全部掻き集めてるって話したばかりですが…バンドでコピーするときはボーカルをやるんです。なんだろう…hideさんの曲は、歌いたくなる気持ちが強くなるかもしれない

そう思わせてくれるのは、たとえば歌詞かな。“イカレタ”歌詞のようでスゴい深いし、hideさんにしか見えていない世界、色が曲の中に入っているので、曲ひとつで人生をみせる方だなって感じます。

たとえば『DOUBT』の歌詞にある、“頭の中の双子が叫ぶ”なんて、俺にはなんのことか分からないけど、hideさんの中では、本当に頭の中で双子が叫んでるんだろうな、って思わせてくれる世界があるんです

出典Spotlight編集部

「X JAPANやhideさんは、バンド、ロックの在り方を変えてくれました。“ああ、ロックな人たちだな”と、音楽のジャンル”ではなく、人として思わせてしまう。ロックスターであるべき、ステージに立つべき人なんだなという気がしました。ミュージックステーションでhideさんが『DICE』を歌って…上半身が素っ裸のオンナの人が踊っている。そういうことができたのもhideさんだからです。

衝撃すぎて、一時期僕も、hideさんと同じぐらいの赤髪に染めてリーゼントっぽいヘアスタイルにしたり、その真っ赤のままモヒカンにアレンジしてたんですよ。

実際に私生活を知っているわけじゃないけど、ファンの間での噂を聴いていると、本当にプライベートからステージ上までずっとロックスター。X JAPANは、再結成しても絶対に当時のオリジナルメンバーで集まることはできないそれを背負い、抱えた上で再結成をしたX JAPANは、いくつになっても死ぬまでロックスターだろうし、hideさんも死ぬまでロックスターだった…

ーーたとえば、hideさんがご存命でいらしたら、今どんな姿だと思いますか?

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「…想像できないですね…うん…スゴく自分の中で葛藤します

hideさんは、人生をひとつまるまるロックにかけた方なので、“死”も含めて伝説になった。だから“存命しててほしい、会ってみたい”っていう気持ちと、“スーパーロックスターのあのままの姿で、記憶に残っていってほしい”っていう両方の気持ちがあります」

キッズの頃からずっと憧れていた、hideさんに想う“ひとつのこと”

「最近、俺たちのバンドINKTは、山嵐、UZMK、The BONEZといった上の世代のカッコいい先輩方とやらせていただいているんですけど、俺らがキッズの頃から憧れていて未だにカッコイイ人たちって、もう本当にスゴいんですよね。

洋楽も同じく、AerosmithLinkin Parkとけっこう昔に音楽番組で一緒になったときは、鳥肌が立ちました。ロックキッズに戻っちゃいますね。裏で、Linkinのメンバーみんなに「すんげぇファンです!!」って言っちゃってたんで(笑)。

そういった歴史の中でも、別格なX JAPANやhideさん。俺、思いますもん。「後つっかえてるから!」ってこんな未だ永遠にカッコよかったら、これからのアーティストが出てこられないんじゃないか?って。そのぐらい、ずっとずっと、衝撃を受け続けているんですよね」

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ーー「田中聖さんにとって、人生の1曲はなんですか?」。そう尋ねた瞬間に「僕は、X JAPAN、hideさんの…」とキラキラした眼差しをみせた田中聖さん。実は直前まで、彼の一人称は“”でした。衝撃の出会いをした当時のhideさんを想うと、瞬間で小学生だった“ロックキッズ時代の自分”に戻られたのかもしれません。

あまりに大好きだから。ご存命していたらどんなhideさんなんだろうと想像することに、葛藤すら覚えた田中聖さん。その末に紡ぎだされた「後つっかえてるから!」という言葉に、憧れ続けるスーパーロックスターへのリスペクトや、同じ道を歩むこととなった自分自身への、揺るぎない意志が滲み出ているようでした。

【田中聖(たなかこうき)プロフィール】
1985年11月5日生まれ。千葉県柏市出身。2014年10月1日に、ロックバンドINKTのボーカル・KOKIとして始動を発表。唯一無二の歌声と変幻自在のRAPが特徴のボーカリスト。

9月21日にINKT 3rdミニアルバム「Life’s Color」をリリース。2016年10月よりアルバムを引っさげた「INKT LIVE HOUSE TOUR 2016」の開催も決定している。またその端正なルックスと高い演技力から、俳優としても積極的に活動を行っている。

Interview&Text / Spotlight編集部、黒川沙織   Photo / 梅田直子 Location / レインボー倉庫2

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