◆お礼は日本刀で……

「ふるさと納税」の謝礼品に『日本刀』の決定をしたのは、岐阜県関市

関市の刃物づくりには700有余年の伝統があり、「関の包丁」といえば全国でも有名なブランド品です。関市は、イギリスのシェーフィールド、ドイツのゾーリンゲンと並ぶ世界有数の刃物工業都市でもあります。

市では本年度からすでに、謝礼品に『小刀』を追加していましたが、そこに10月3日より、関の刀匠の手による刃渡り72cm前後、本格的な『日本刀』が加わります。

市は「関市の謝礼品としては『伝家の宝刀』」と位置づけている。

出典 http://www.gifu-np.co.jp

なるほど! 刀だけに!(笑)

日本刀』には、好みの銘文を彫ってもらうことも可能。ただ、「私のために日本刀を作ってもらう」ともなれば、さすがに金額もそれなりに……。

刀は2種類。

500万円を寄付した人に市重要無形文化財保持者の尾川光敏さん(刀匠名・兼國、山県市)ら熟練の刀匠が作った刀を、300万円を寄付した人に若手刀匠が作った刀を贈る。

出典 http://www.gifu-np.co.jp

いずれも、限定5本!

日本には「銃砲刀剣類所持等取締法」があり、刃渡り15cm以上の刀には所持許可が必要ですが、ちゃんと「所有登録証」も用意していただけるそうです。

2万円以上寄付すると、ペティナイフや万能包丁がもらえたりもするので、もう少しお手頃に……という方には、そのような選択肢もあります。

※謝礼品の進呈は、10,000円以上の寄附をした場合で、市外の方を対象としています。

出典 http://www.city.seki.lg.jp

(関市の場合です)

では「ふるさと納税」をするには、どうしたらよいでしょうか?

◆「ふるさと納税」って?

ふるさと納税」という言葉から勘違いしやすいのですが、「納税」ではなく「税金控除」です。「控除」とは、ある金額から一定の金額を差し引くこと。

実際には、都道府県、市区町村への「寄附」です。

一般的に、自治体に寄附をした場合、確定申告を行うことでその寄附金額の一部が、所得税および住民税から控除されます。

ですがふるさと納税では、自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となります。

出典 http://www.soumu.go.jp

気をつける点として、税が軽減される上限額があります。たくさん寄付すればたくさんお金が還ってくるわけではありませんので、ご注意ください。上限額は、各ふるさと納税ポータルサイトに「シミュレーター」がありますので、そちらをご利用になると分かりやすいです。

「ふるさと納税」の仕組み

自治体に寄附した時に適用されるのが「ふるさと納税」です。

平成27年分から、次の2点が改定されました。

・ふるさと納税ワンストップ特例制度
・住民税の控除額がこれまでの二倍に

「ふるさと納税」の流れは、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の対象か否か、で違ってきます。ざっくり言うと、「確定申告」が必要か否かです。

「ワンストップ特例制度」の対象になるには

・寄付を行った年の所得について確定申告をする必要が無い事
・1年間のふるさと納税納付先自治体が5つ以内(回数不問)

※ 制度を利用するには、寄付の都度、「申告特例申請書」などの各種書類を納税先の自治体へ郵送する必要があります。

もともと確定申告が必要な方、あるいはふるさと納税先の自治体が6つ以上の方は、普通に確定申告してください。確定申告には、自治体から受領した寄付の証明書が必要です。

その寄付の「お礼」として、「謝礼品」を送る自治体が多い、というわけです。

※ 総務省が2016年06月に発表したところによれば、返礼品を送付していない自治体も9.4%あります。

自治体に寄付をするには……

寄付する自治体が決まっている場合は、まずその自治体の公式サイトから詳細をご覧になるとよろしいかと思います。

謝礼品を比較検討される場合は、各社が運営している「ふるさと納税ポータルサイト」がおすすめです。

各サイトを経由して、契約している自治体に寄付を行うことができます。サイトによってどこの自治体と契約しているかが異なります。

◆「ふるさと納税ポータルサイト」まとめ

いくつかリンクを載せますので、比較なさってみてください。普段からお使いのサイトもあると思いますし、サイトによってポイントがもらえたり、特典があったりもします。

※ 支払い方法はサイトではなく、自治体によって異なります。詳細は以下の各サイトよりご確認ください。

総務省「ふるさと納税」ポータルサイト

まず「仕組み」や「概念」を知るなら基本、こちらですね。

こちらでは、寄附金控除額の計算ができるエクセルシートがダウンロードできます。サイト上部のタブ「ふるさと納税のしくみ」から辿ってみてください。

自治体をさがす」には、もちろん全都道府県が掲載されてはいますが……ところどころリンクが切れています(汗)

謝礼品については各ポータルサイトにリンクで飛ぶようになっているものが多く、ここでは、品ぞろえについてはほとんど分かりません。

※「控除金額シミュレーター」は以下の各「ふるさと納税ポータルサイト」にもありますので、使いやすいところをお探しになってみてください。

「ふるさとチョイス」

関市の「ふるさと納税」もこちらからできます。記載されている自治体数、謝礼品数ともに、現時点でおそらくナンバーワンの老舗サイトです。

「JTBのふるさと納税ポータルサイトふるぽ」

ふるさと納税を地域産品や旅行をポイントと交換できる自治体を紹介しています。納税するとポイントがつき、旅行に使える「JTBふるさと納税旅行クーポン」がもらえます。

「ANAのふるさと納税」

すっきりと見やすいサイトです。一寄附ごとに、ANAウェブサイトで航空券と旅行商品の支払いに使える「ANA SKYコイン」がもらえます。
※ANAマイレージクラブ会員である必要があります。

「楽天ふるさと納税」

「楽天市場」の「ふるさと納税」ページです。普段から楽天をご利用の方は、こちらをお使いになってもいいかもしれません。

「Yahoo!ふるさと納税」

「Yahoo!JAPAN」内の「ふるさと納税」ページです。すでにYahoo!をお使いの方はこちらがよろしいかもしれません。普段Yahoo!ショッピングをお使いの方は違和感ないと思います

ふるさと納税サイト「さとふる」

ソフトバンクグループの株式会社さとふるが運営するサイトです。最近よくこちらのTVCMを見かけますね。「ふるさと納税」ポータルサイトとしては後発になります。その分よく考えられていて、とにかくサポートが充実しています。

ほかにも、「ふるさと納税ふるなび」、「ふるさとエール」、「わが街ふるさと納税CityDO!」などのポータルサイトがあります。

◆「ふるさと納税」スタートは8年前

2008年、第一次安倍内閣の時に始まっています。

地方の場合、多くの人が進学や就職を機にふるさとを出て行ってしまいます。結果として、税金は都会に流れ、生まれ育った自治体には入ってきません。

そこで「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」という問題提起から生まれたのが、「ふるさと納税」制度です。

とはいえ、必ずしも「自分の生まれ育った自治体に納税」しなくてもよいのが「ふるさと納税」のいいところです。

「ふるさと納税」認知度上昇のきっかけは東日本大震災

東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県では、震災を機に寄付金額が急増した。震災から3年が経過し、減少傾向の自治体もあるが、「応援メッセージ」とともに届けられ、復興に一役買っている。

出典 http://www.sankei.com

岩手県陸全高田市は、震災の被害が大きく、「ふるさと納税」の返礼を休止していました。ですが、市の担当の方は以下のようにコメントされています。

市の担当者は「復興の中で市でも特産品がたくさん生まれている。市のPRにもなる『ふるさと納税』はいずれ再開したい」と話す。

出典 http://www.sankei.com

現在は再開されています。

震災前にも陸前高田のふるさと納税は行われていましたが、震災によって一旦中止に追い込まれました。5年を迎え、お客様に提供できる特産品を安定して揃えられるようになってきたので、再開となりました。陸前高田市は震災からの『産業復興施策』の一つとして、陸前高田市の特産品をふるさと納税をいただいた皆様に贈呈させていただき、地元産業復興をさらに加速していきたいと考えております。

出典 https://www.taka-furu.com

熊本地震の際にも、「ふるさと納税」を役立てたいという声が多くあがりました。

ただし、「ふるさと納税」には問題点もあります。

◆過熱する謝礼品競争に総務省が「待った」

「忍者の里」として有名な三重県伊賀市では、500万円以上の寄付者に対して、24金で作った40万円相当の手裏剣の「お礼」を打ち出しましたが、金の「換金性」が問題となり、総務省の指導を受けて終了しています。

また、千葉県市川市ではインターネット経由のふるさと納税で「Tポイント」を、鳥取県日吉津村ではイオンの商品券、山口県宇部市では宝くじ、福岡県宇美町は図書カードを出し、総務省が自粛を要請しています。

総務省は昨年、自治体間の特典競争が過熱している「ふるさと納税」について、転売しやすい家電製品や商品券など、合計11項目について謝礼品としないよう通知を出しています。

金銭に類似するもの」として、プリペイドカード、商品券、電子マネー、ポイントマイル、通信料金。「資産価値があるもの」として、家電など電気機器、パソコンなど電子機器、貴金属、ゴルフ用品、自転車。

通知に法的な拘束力はないので、受け入れるかどうかは各自治体の判断に委ねられています。

また、PRや謝礼品の経費が収入を上回って赤字になってしまう自治体も出てきたりして、「本来の趣旨を逸脱している」、「本末転倒」という批判もあがっています。

「お礼辞退」も可能

純粋に被災地に寄付だけをしたい」という場合、謝礼品を辞退することもできます。「ふるさと納税」の各ポータルサイトでは、選択肢で「寄付のみ」を選べるようになっていたり、「災害支援募金」というコーナーがあったりするので、そちらが使えます。

とはいえ、いろいろと知恵を絞り、「おらがマチの名産品を広く知ってもらいたい」「ウチの市に実際に足を運んでもらいたい」という気持ちで返礼品を選んでいる自治体も多いので、そのあたりは状況など、勘案ですね。

◆さいごに

「謝礼品」が欲しかったり、自身の故郷や縁のある土地を応援したり、被災地支援として利用したり……。いろいろな理由で「ふるさと納税」を考えていらっしゃる方がいることでしょう。

この地方にこんな名産品があるのか!」というのを知るのは、純粋に楽しいものです。体験型の「謝礼品」もあるので、その自治体へ足を運んで、地域活性化に繋げられる面もあります。

ただし、「謝礼品」は品切れになったり、入れ替わる可能性もあります。最新の情報をご確認のうえでのご利用をお勧めいたします。

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