出典 https://www.youtube.com

かつて人気を博した「マネーの虎」という番組、覚えている方も多いかと思います。この番組に出演した挑戦者たちの行く末も気になりますが、出資者として挑戦者と対峙していた社長たちのその後の人生も波乱万丈なようです。

無料メルマガ『戦略経営の「よもやま話」』では、軌道に乗せた経営を維持することの難しさについて、マネーの虎に登場した社長たちの「その後」を追いつつ考察しています。

チャンスは身近にこそありますが

十数年前の話ですが『マネーの虎』という人気テレビ番組がありました。売上数10億といった勝ち組の経営者たちが、起業を志すプレゼンターから創業プランを聞き取って、これはと思える人物に投資をするというものでした。

興味をもって見られたのは、考えの甘い創業希望者に対する世間の荒波を越えてきたプロ経営者の手厳しい指摘がうけたからのようです。

その勝ち組経営者の一人堀之内九一郎氏は、ホームレスからアイディア一つでリサイクルショップ「創庫生活館」を立ち上げ1992年には法人化して直営店とフランチャイズ店によって全国チェーン展開をはたしました。

しかし、2013年に同業他社との競争激化の対応ができず資金繰りが悪化し破綻して受け皿会社であるリハンズに譲渡されてしまいます。このチェーン展開をした「創庫生活館」をはじめて多くの同業態店を見て、この業態にこそチャンスがあると確信した人物がいました。

1997年中古厨房機器を販売する「テンポスバスターズ」を設立し、そのわずか5年後の2002年ジャスダックに上場させた森下篤史氏です。今では、本体の直営店だけでも49店舗を展開させています。

同業態なのに一方が破たんし、もう一方が栄えているのは何が違ったのか、「創庫生活館」の堀之内九一郎氏と「テンポスバスターズ」の森下篤史氏の何が違ったのかを探るのは、経営のコツを知る重要な手がかりになります。

マクドナルドのレイ・クロックが言う「勇気を持って、誰よりも先に、人と違ったことをする」こそ重要ですが、その続きがあるということです。「テンポスバスターズ」の森下篤史氏は、このように言っています。

「テンポスの事業だって、特別新しいものじゃない。ただ、競争相手が普通の努力しかしてないなかで、注ぎ込むエネルギーの量が違うんだ」と。お笑い芸人でも一発芸で一世を風靡しても、多くはすぐに萎んで行きます。ビジネスの世界でもまったく同じ現象がおこっています。

戦後の物不足の時代から高度成長までの良き時代では、勇気があって仕事を立ち上げればマネジメントがまずくても時代がそれをカバーしてくれました。

今の時代は、テンポスバスターズの森下氏の言うように「競争相手が普通の努力しかしてないなかで、注ぎ込むエネルギーの量が違うんだ」に気付き実行するする経営者が大きく成長して行きます。

イノベーションを考えない経営者を待つもの

良い企業(ここで一言加えますが「良い企業」とは「大きい企業」と同じではありません)になるには、戦略経営と呼ばれる「勇気」に「知恵と実行」を加味した経営でなければならないということなのでしょう。

森下氏の「閉店する飲食店などから定価の1割で買い取った厨房機器や備品をリサイクルし、1割の粗利益を乗せて販売する」などは具体例です。

少し補足します。「定価の1割で買い取る」は誰にも明確で安心できる方式で、「リサイクルし、1割の粗利益を乗せて販売する」も同業他社に抜きんでる明確な価格政策であろうと判断されます。

もちろん個々の状況においては例外も多々あるのではと推測しますが、この「考え方」の実践こそが企業に「強み」をもたらす強力な武器になります。

テレビ番組『マネーの虎』の出演者のその後を見ますと、現在も活躍中の経営者も少なからずいるものの多くは破綻しています。貞観政要という中国の古典に「守成は創業より難し」という言葉があります。

一時は栄えても、それを維持するの「難し」
です。変化しなければ革新(イノベーション)しなければ、破綻してしまいます。

「マネーの虎」のあの社長は、いかにして復活を遂げたのか?

現在も活躍中の一人に南原竜樹氏がいますが、氏は復活した経営者です。外国高級車の内外価格差に目をつけ輸入販売ビジネスをはじめて年商55億円まで行ったのですが、輸入権を獲得していたMGローバーが破綻したことで100億円の負債を負い全てを失いました。

しかし、持ち前のアイディアと活力とで再起を成し遂げたのです。栄枯盛衰は世の常で、多くの名経営者には失敗の中から一回り大きな知恵を見い出して一回り大きな事業を展開することが多く見受けられます。

ところで、松下幸之助さんは稀な人で、破綻の少し手前でまた破綻しないように先回りして一回りも二回りも大きな知恵でもって成長を実現させました。「水道哲学」や「人をつくっています」が、知恵の果実です。

先の南原竜樹氏ですがどのように復活したかを見ますと、もともと経営手腕が劣っていたから破綻したのではないので、元手のいらない人材派遣業の成功を切っ掛けにして事業を広げ次々に規模を拡大しています。

ちなみに、同氏の株式会社LUFTホールディングスの理念は「誠実と真心を持ってお客様に接し、人を活かして社会に貢献します」です。

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