初めての子供

写真家のアシュレー・ラダッツさんと夫でドイツ人のステファンさんは、6年前に米国カリフォルニア州からドイツへと移住しました。2人は、その1年後に彼らの初めての子供、‘オーガスト‘君を授かりました。

夫婦にとって初めての息子

何かが違う

当初から夫妻は彼らの息子が他の男児と違うような気がしていました。彼はちょっとしたことで感情が高ぶり、泣いて暴れていました。オーガスト君が初めてしゃべった時、夫婦はもしかしたら、この子は耳が聞こえていないのではと不安になりました。

他の子と何かが違う。。

自閉症スペクトラム

数年に渡る様々な検査の結果、オーガスト君は自閉症スペクトラム障害(ASD)と昨年診断されました。

写真家であるアシュレーさんは、息子オーガスト君の成長記録を写真に納めると同時に、自閉症スペクトラムでの息子さんの症状を撮り続けました。

息子さんの成長記録を写真で撮り続けた。

好きな事

彼はコスチュームが大好きです。レゴで遊び、スティック(棒)を集めるのが大好きです。

スティック(棒)を集めることが特に好き。

写真を通して冷静に息子を判断できる

「このプロジェクトは、私自身があらゆる方向から息子を見ることに役立ってます。いろんなことに気が付かされます。息子を特別なニーズで写真の中で見ることで、私自身が冷静に、明確に、そして平和的に判断できます。」とアシュレーさん。

レンズを通してASDの症状を冷静にとらえる

ASDと診断された時

彼は2年以上のセラピーと治療を受けてきて、今年初めて自閉症スペクトラムであると診断されました。その時、アシュレーさんは思いました。

「彼の将来は、自分が彼を身ごもっている時に想像していた未来とちょっと違ってくるかもしれない」と。オーガスト君は今年で5歳になりました。

ちょっと違う将来になるかもしれない。。

レンズを通して冷静になれる

「私はドイツに住むアメリカ人です。だから、オーガストが最初にそう診断された時、なんだか自分自身が孤立したような気がしました。だって、私を支えてくれるであろう私の兄弟や親などが近くにはいないのです。

彼を撮影することで、私自身が救われています。写真におさめることで、彼の症状を受け入れることができるのです。」とアシュレーさん。

レンズを通して息子を見ることで、ASDの息子の症状を受け入れることができる。

息子がASDであるとなかなか受け入れられなかった

「最初にASDと診断された時、私たち夫婦はなかなかそれを素直に受け入れることができませんでした。彼の言葉が遅いのは、きっとバイリンガルな環境で育ったせい。。だと考えようとしました。でも、彼が3時間、ドアノブと遊んだ時に、やっとこれがASDの症状なんだと受け入れることができたのです。

でも、その時、母親として胸が引き裂かれるような痛みを覚えました。私はそういう自分の気持ちを説明できませんでした。」と当時を振り返るアシュレーさん。

かわいい初めての息子がASDであるとは、なかなか受け入れられませんでした。

母としての心の格闘

「夫は息子のASDをとても現実的にとらえることができました。そしてオーガストは何ができるのかをリストアップしたのです。

一方で母親である私は、3日間、まるで霧の中を彷徨っていたような感じでベッドからもなかなか起き上がることができませんでした。

けれど、突然、私は気が付いたのです。何が起きても、息子にどんな障害があろうとも、オーガストは私たちの息子であることに変わりないのだということに。

これが自分たちの息子なんだ。その息子のすべてを私たち両親は受け入れなければならないのだと。私たちは彼を守ってやらなければならないということに。」とアシュレーさんは語りました。

息子であることには変わりはない。

ASDの症状

「儀式、リズムの繰り返し、規則正しい、ということが息子の大部分を占めています。私たちは日々繰り返される息子のパターンを読み取ろうと努力しました。そしていつもと違うことをしなければならない時は、彼のためにあらかじめ準備をしなければなりません。」

いつもと違う事をするときは心の準備が必要

決まり事

彼の日常の中には、毎日、衣装やマスクを身に着けるという決まり事があります。

マスクをつけることは日常の日課。

パターン

彼の中には好きなことを行う順番がちゃんとあります。

「例えば、朝、幼稚園に行くためにバスに乗る時は、私がキッチンの窓から午後に彼を迎えに行くことを伝えなければなりません。」

彼の中には好きな事をやる順番がちゃんとある。

細部にこだわる

彼はとても小さな事にこだわります。例えば彼が好きなレゴの小さなパーツが無くなっていることを彼はちゃんと判っています。

小さなことにとても拘ってすぐに気づく。

ハードタイム

彼にとってハードな時間がやってきた時には彼は必ず両手や物で彼の目を隠します。そして時々彼は自分自身をひっかいたり叩いたり、自分の指を口に突っ込んだり、大きな音を立てたり、叫んだりします。

ASDの息子の生活の中にはパターンというリズムがある。いつもと違う時に要注意する必要がある。

彼自身の行動を尊重

「彼自身が自傷行為をやらない限りは、我々は彼を放っておく事も必要で、彼のリズムで物事を処理させなければなりません。」

彼は自分でやりたい順番がある。

不快

「オーガストが不快な時には、彼の両手をねじったり、指を交差させたり、手で何かを叩いたりします。」

彼自身の決まったサインがある

快適

彼が快適を感じている時は、彼自身の足や膝を胸のあたりまで持ってきます。

快適な時もサインがある

恐怖とリラックス

彼が恐怖を感じている時は指で耳をふさぎます。でも、これは彼がリラックスしている時にも同じことをするので。。

耳を指で塞ぐ時は恐怖を感じている時か、リラックスしている時

敏感

オーガスト君は光、音、テクスチャーなどに非常に敏感です。普段と違う状況に置かれることにとても戸惑いを示します。

普段と違うことに対してとても敏感に反応する

弟の存在

オーガスト君は、とても良い兄です。彼には3歳になるフィネガン君という弟がいます。フィネガン君はASDではありません。フィネガン君が生まれた時、オーガスト君はとても幸せでした。フィネガン君が生まれたことをとても喜んだのです。

オーガスト君はとても良い兄です。

幸福

オーガスト君は幸せな時、いつも空を見上げます。

写真に納めることで、自閉症スペクトラムの息子の症状が冷静に判断できる

我が子が自閉症スペクトラムという現実

自閉症スペクトラムの子供の症状は様々です。また、成長とともにそれは変わってきます。最も難しいことは、親としてそれらが判らないことです。

セラピストなど専門化の治療を受けることもとても重要ですが、親としてASDの子供に対する理解を示すこともとても大切です。

また、その障害を親として受け入れることもとても難しいと思います。その診断を我が子に下された時、衝撃的過ぎてなかなか受け入れられないのが普通なのです。

なかなか現実を受け入れられなくて普通

最初の言葉

最初にその治療を始める時は、専門家と医師たちとのとてもたくさんの予定が組まれるので、圧倒されてしまいます。5歳くらいから言葉らしい言葉を少しずつ喋りはじめます。それは2つか3つのセンテンスです。あなたが子供の名前を呼んだ時、「ママ、僕はここにいるよ!」と答えたり。。そして、その言葉は、今後の人生の中で最も重要な言葉となるでしょう。

母親のアシュレーさんとオーガスト君

感謝

「何度も何度も自分が撮った息子の写真を見て、彼のパターンを読み取ろうとしました。そして写真を見ることで自分自身が癒されていることに気が付きました。

彼が他の子と違うことをしっかりと受け入れた時に、彼が自分たちの息子であることの意味を読み取ることができました。彼が自分のもとに生まれてきてくれたことに感謝しています。」

写真を通して、自分の息子のことを知る

希望

「私の希望は、彼が成長しながらたくさんいろんなスキルを身に着けて行き、彼が素晴らしい人格を得ていくことです。自閉症の子供たちにとって、そしてその両親たちにとってもっと開かれた世の中になってくれることを望みます。

私は奇妙なのではない。私は限定版なのです。

出典元

最後に

自閉症を持つ親の気持ちがよく表れていると思い、訳させていただきました。

筆者も自分の息子をNYで産み育てている時に、自閉症ではないかという疑いがあり、数年間に渡って同じような経験を積んだ過去があります。

アシュレーさんと同じで、‘バイリンガルな家庭環境で育てているので言葉が遅いのだ‘とその時心の中で否定していました。

結局、筆者の息子は最終的には自閉症とは診断されませんでした。現在、無事、社会人として普通に働いています。

あれは。。なんだったんだろう。。と今でも思いますが。。

母親として初めての息子が自閉症ではないかと疑いを持たれた数年間は、ほぼ同じような経験をしているので、今回のアシュレーさんの記録は、とても共感を持ちました。

自分の子供がそうであるということが判りながらも、親として素直に受け入れられない心の格闘。これは大変苦しいものです。それを写真に撮って冷静に見つめることができるということがアシュレーさんには早い段階で気が付くことができて、良かったと思います。

ダダをこねたり、思い通りに行動できなかったりすることに対して、ヒステリーになる親も多いかと思います。それはある意味虐待になったりしやすいです。そうならないように、親御さんたちは、何かで自分を見つめなおせるものを早期の内に発見できること、これが一番大事かと思います。そのためにも、今回のアシュレーさんの体験談が他の誰かの役に立ちますことを願うばかりです。

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さくらまい (Mai Sakura) このユーザーの他の記事を見る

最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。
I am working as the Spotlight web writer in Japan now.
Estoy trabajando como un escritor web del centro de atención en Japón.
Я работаю в качестве веб-писателя в центре внимания в Японии.

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