私は高齢者福祉関係の仕事をしているのですが、テレビで高齢者を取り上げた番組を見ていると、基本的な用語を正しく使っていないことが多くあります。

そこで、高齢者福祉に関する基本的な用語についてまとめてみました。


あなたは正しく理解していますか?

日本は『高齢化社会』ではありません!

まずは、中学、高校の教科書に書かれているレベルの内容について。


高齢化率 7~14% → 高齢化社会

高齢化率 14~21% → 高齢社会

高齢化率 21%~ → 超高齢社会


高齢化率とは全人口に占める65歳以上の人口の割合を指します。
高齢化率が7%以上、14%未満の場合を「高齢化社会」と言います。

日本が「高齢化社会」だったのは、かなり前のことです。


現在は「超高齢社会」なのです。


このことが頭に入っていない人たちの話は、福祉をきちんと勉強してきた人間にはスッと入ってきません。

テレビ番組でそれぞれが意見を戦わせていても、素人の集団が喋ってるのを公共の電波で流す意味???という気分になります。

高齢化の原因は少子化です

現在の日本の高齢化率は27.3%です。

4人に1人以上が65歳以上の人という状況です

高齢化というのは主に少子化によって起こっていることなので、少子化についても考えていく必要があります。

人口に占める子どもの割合が少ないから高齢者の割合が高くなる

当然ですよね。

高齢化というのは絶対数ではなく割合の問題なんです。


今、日本はどのような状況かというと、合計特殊出生率は最低を記録した1.26から1.43と徐々に上がってきており、出生率は回復傾向にあります。

政府は1.8まで上げると言っていますが、それはさすがに無理としても1.6程度なら可能な数値です。

また、高齢化問題を考えるうえで非常に大事なことなのですが、昔の65歳と現在の65歳は違います。今の65歳の人って普通にお元気ですよね。

高齢化、高齢化と言いますが事実上の高齢者は75歳以上と考えるのが妥当です。

後期高齢者 → 高齢者

そう考えると、テレビが深刻に捉えるほどは高齢化は進んでないのです。

実際に介護保険の適用を受けている方の多くは、75歳以上です。
75歳以上の方の割合なら約13%で、およそ8人に1人が高齢者ということになります。

現在の日本のフルタイム労働はちょっと働きすぎな気がするので、みんなが70歳くらいまで緩やかに働くほうがいいのではないか、と私は思います。

高齢者が65歳以上とされている理由

では、なぜ65歳以上は高齢者と規定されているのでしょうか?

実は、昭和4年に施行された「救護法」で、65歳以上の人は老衰者と規定されていたためです。救護法は恤救規則の流れを受けた法律で、簡単に言えば、日本で2番目にできた福祉関連の法律です。

昭和4年(1929年)の感覚では、65歳以上の人はお年寄りだったわけです。

しかし、今は当時より平均余命は当然長くなっていますので、感覚的にも違和感は生じています。支援や介護が必要かどうか?という観点でとらえた場合、もう少し上の年齢設定に変えてもよいかもしれません。

後期高齢者が昭和4年の高齢者にあたると考えるほうが、現実的です。

65歳の人たちは元気です

65歳で要介護認定を受けている方はごくごく少数で、ほとんどの方が自立して元気に生活しています。高齢化率が27%を超えたからといって、27%の方が介護を必要としているわけではありません。

65歳でも無理なく仕事ができる仕組みや、ボランティア活動を充実させるなど、社会参加が当たり前という世の中にしていく必要があるのではないでしょうか?

年金制度が導入された当初は修正積み立て方式だったのです。いつの間にやら賦課方式にすり替わってしまっていますが、「自分の年金は自分で積み立てる」とすれば、高齢化率はそれほど関係ないのです。

少子化対策を地道に行い、年金制度の本来のあり方をもう一度見直し、誰もが安心して暮らせる社会を作っていくことが大切なのではないでしょうか。

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