記事提供:messy

こんにちは。ファイナンシャルおねえさんこと、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

就職して間もない若い方でも、生命保険加入を考える機会があちらこちらに仕掛けられているのがこの国です。実際に私の元にも、「生命保険に入った方がいいの?」という若い女性からの質問が多々寄せられます。

前回「生命保険は必要?ファイナンシャルおねえさんが考える『ちょっと変わった』理由」で、「保険は必要」という結論を出しました。

詳しくは前回の記事を見ていただきたいのですが、簡単に言えば「どうせいずれ保険に入りたくなるのだから、LOVE!と思える保険を探しちゃおう」というのがその理由です。

今回は、「じゃあ、どんな保険がいいの?」「保険料はどのくらいのものがいいの?」という素朴かつ難しい疑問がカンタンに解決できるように、そして日本中の女子たちが「LOVE!」と思える保険を見つけられるように、そんな願いを込めて生命保険を選ぶヒントをお伝えしたいと思います。

「死亡保険」を考える際のヒント

生命保険は、大きく2つに分けることができます。1つは、自分が死んでしまった時に家族にお金が入る「死亡保険」、そして、もう1つは病気やケガで入院や手術をした時に自分にお金が入る「医療保険」です。

まずは「両方いるの?」と考えてみましょう。おそらく多くの場合、「死亡保険はいらないかも!」と思うのではないでしょうか。そういう方は、死亡保険には入らなくてOKです。

ただ全員が全員「死亡保険はいらない」と思うわけではないでしょう。

シングルマザーで自分の稼ぐお金に子供たちの生活すべてがかかっているとか、たった1人で親を養っているとか、自分が死んでしまうことで路頭に迷う家族がいるような方は、死亡保険に入っておきたいはず。

それでも、即「死亡保険に入るべき!」とはなりません。

例えば厚生年金保険をかけている会社員であれば、「遺族厚生年金(+遺族基礎年金)」という国の制度がありますし、厚生年金保険がなくても、「国民年金保険」をかけていれば、あなたが亡くなった時にお子さんには「遺族基礎年金」が支払われるので、大きな心配はいりません。

その際、「掛け捨て」と言われるシンプルな「定期保険」が安いのでオススメです。

「定期保険」とは、例えば10年満期のものなら、10年の間にあなたが死んでしまったら家族に契約した保険金が出ますが、無事10年間生き延びて満期がきたら、その瞬間に効力がなくなり1円も戻ってこない保険です。

定期預金の「定期」ではなく、期限がきたら使えなくなる定期券の方の「定期」をイメージしてください。

「掛け捨て」と呼ばれる理由にも納得ですよね。

なお「遺族厚生年金」「遺族基礎年金」などは別の機会に詳しく説明するので今は難しく考えず「そういうものがあるんだなあ」と思っていてください!

「医療保険」を考える際のヒント

「医療保険」は「死亡保険」と違って、皆さんに検討してほしい保険です。オススメは「死亡保険」と「医療保険」がセットになっていないものです。

かつては、セットになったものが主流だったのですが、必要のない死亡保険を持つ理由がありませんし、家族のために死亡保険に入る場合でも、セットだと、家族構成や収入などの状況が変わったときなどに柔軟に変更しづらいので、バラ売りの単品をオススメします。

医療保険を探していると必ずと言っていいほど出てくるのが、女子向けの保険に多い「3年ごとに15万円の貯金ができる!」というようなものです。

これは、生存給付金(お祝い金)といったオプションが付いている保険ですが、損することがほとんどなのでオススメできません。

というのも、月々の保険料の「内訳」を見てください。上記の場合「保険料のうち生存給付金に当てている額×12カ月×3年」で計算すると、給付される15万円よりも上回っているはずです。

だったら、タンスに積み立てる方がマシ。利率の良い時代のもので、貯蓄性のとても高い保険(養老保険、終身保険、個人年金)も存在しますが、イマドキの医療保険でお金を貯めようとするのは間違いです。

また、特約と呼ばれるオプションも無数に存在します。しかし、骨折、介護、女性特有の疾病など、あれもこれもとたくさんオプションを付けていたらキリがないし、付けたぶんだけ余計にお金もかかります。

しかも困ったことに、新しいオプションはどんどん登場するものです。そんなものにいちいち付き合わずに、「入院したら1日につきいくら受け取れる『入院給付金』のみでいい」くらいの気持ちで構えましょう。

健康保険に加入している会社員であれば、傷病手当金があるので、まずは入院給付金が1日5000円付いているオプションから検討をスタート。フリーランス・個人事業主なら、入院給付金10000円まで考えておきましょう。

保険期間には先ほど説明した期間限定の「定期」だけでなく、一生涯続く「終身」というものもあります。

終身の医療保険を選んだ場合は、極限までオプションを省いたシンプルなものを選び、新しい商品などにも目もくれず、出来るだけ解約せずに一生続けましょう。

10年などと期間の決まった定期の医療保険を選んだ場合でもその後使えなくなるのではなく、ちゃんと更新できるので心配はいりません。

医療保険は入院日数が決まっています。一昔前は1回の入院で120日までお金をもらえるものが主流でした。ただ、今は入院日数が短くなってきていることに合わせて、60日のものが多く出ています。

よっぽどの病気をしない限りはこれで十分です。ここは保険料を節約できる部分でもあります。

医療保険の保険料の目安は?

会社員女子の毎月の保険料の目安ですが、月に1度の飲み会、あるいは女子会で「2時間飲み放題付き」をイメージして、「このくらいなら、まぁOKかな」と思える額を上限にしてください。それより高いと、「LOVE!」とは言い難いと思いませんか?

高過ぎる保険料を払っても、飲み会や女子会のように楽しいわけでもないですし、健康に過ごせれば1円の得にもなりません。

ですから、「毎月の保険料の支払いが苦しい」と感じることのないような額を設定することが重要です。言うまでもなく、あらゆる災難に備えようとすると、それだけオプションが増え保険料はどんどん高くなっていきます。

数年経つと、今回の記事では触れていない「がん保険」にも加入したくなって、さらに保険料が増える可能性があります。「いつか別の保険に入るかもしれないし…」くらいの気持ちでちょうどいいと思います。

入院や手術などでかかった費用に当てるお金は、ハッキリ言ってどこからどう持って来たお金でも良いのです。

何も生命保険会社から支払われるお金である必要はありません。もしものために貯めておいたお金でもよければ、資産を売却して工面するのでも問題ありません。全てを生命保険でカバーしようと思わないことが保険貧乏にならないコツです。

それに、そもそも入院や手術をしないかもしれないですよね。それなのに、まるで入院や手術をするという残念な方に勝負をかけているかのような保険料の設定って何だか悲しいと思いませんか?

もちろん、確率は低くても、病気やケガで入院・手術という立場になってしまう人は必ずいます。そして、その立場になってしまった人にとっては、入院・手術の確率の低さなんてもう無意味なのです。

その時に、自分を支えてくれるのが医療保険ですから、やっぱり入っておきたいですね。ただし、医療保険にガッチリ支えてもらおうとすると保険料がどんどん高くなります。

フル装備ではなくて公的な保障を補うようにフワッと支えてくれる程度を目指すことが、「LOVE!」な保険と付き合い続けるコツです。

川部紀子

1973年北海道生まれ。ファイナンシャルプランナー(CFP(R)1級FP技能士)・社会保険労務士。大手生命保険会社のセールスレディとして8年間勤務。その間、父ががんに罹り障害者の母を残し他界。親友3人といとこも他界。自身もがんの疑いで入院。

母の介護認定を機に27歳にしてバリアフリーマンションを購入。生死とお金に翻弄される20代を過ごし、生きるためのお金と知識の必要性を痛感する。保険以外の知識も広めるべくFPとして30歳で起業。

後に社労士資格も取得し、現在「FP・社労士事務所川部商店」代表。お金に関するキャリアは20年を超えた。セミナーに力を入れており講師依頼は年間約200回。受講者も3万人超。テレビ、ラジオ、新聞等メディア出演も多数。

twitter:@kawabenoriko
サイト:FP・社労士事務所 川部商店 川部紀子】

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