記事提供:CIRCL

高齢になると体が疲れやすくなったり、足腰が思うように動かなくなったりすることで、引きこもりになりやすいとされている。

高齢者の引きこもりは、孤独死などの社会問題の要因にもなるものだ。この高齢者の引きこもりに、歯の健康もかかわっているというのだ。

歯の健康が、高齢者の引きこもりの原因の1つに

東北大学で、歯の健康と高齢者の引きこもりの関連についての研究が行われ、結果は次のようになった。

・歯が20本以上ある高齢者は、週に1度も外出しない引きこもりの割合が4.4%
・歯が19本以下で入れ歯を使用している高齢者では、引きこもりの割合が8.8%
・歯が19本以下で入れ歯を使用していない高齢者では、引きこもりの割合が9.7%

研究結果から、歯の健康状態が悪いと、食事や人と会うのが億劫になり、引きこもりの原因になっていると指摘している(※1)。

高齢者が維持したい歯の数

厚生労働省と日本歯科医師会が掲げる指標に「80歳で20本の歯を残す」という8020(ハチマルニイマル)運動がある。

人間の歯は、親知らずを除くと上下合わせて28本あり、20本という数は7割に相当するものだ。これは咀嚼機能を維持するためのラインとされており、20本を下回ると硬い物を食べるのが難しくなるという。

さらに歯の数が半分の14本以下になれば、ごはんなど軟らかい物を食べるのも難しくなるそうだ。実際に歯の数が20本未満では、やせている人が多くなり、栄養摂取への影響も懸念されている(※2)。

高齢者の歯のケアのポイント

高齢になるまで長年使い続けた歯や歯肉はすり減っているので、汚れがたまりやすくなる。歯のメンテナンスをきちんと行うには、やはり毎日の歯磨きが大切だ。

歯磨きの途中で、歯肉から出血することもあり、歯磨きやめてしまう人もいるだろう。日本歯科大学の名誉教授である鴨井久一氏は、歯磨き時の出血は、炎症によって細菌に侵された血液であるため、出血しても歯磨きを中断することはないと指摘している。

もちろん出血の量が多いならば、なにか他の病気が潜んでいる可能性もあるので、専門医を受診しなければならない(※3)。

高齢者の歯の健康を維持することは、生活の質を高めることにつながるものだ。筆者も、毎晩歯磨きをせずに寝床につく老親に、しっかり歯磨きをするように助言しようと思う。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス