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生理予定日まで、まだ日があるのに生理痛? こんな経験をした方もいるのではないでしょうか。 排卵痛とは排卵日前後に起こる腹痛です。

実際にこの排卵痛に悩まされている方もいるでしょう。今回は、排卵痛の症状や原因をご紹介します。

要チェック項目

□排卵痛は卵胞が発育する刺激や卵子が飛び出た時の出血の刺激によって起こる
□排卵痛は防げないが、排卵痛をひどくしないことはできる
□排卵痛を和らげるには、日頃の運動と体を温めてリラックスすること

排卵日とは

排卵とは女性の月経周期の中で起こる現象で、卵子が卵巣の表面にできた卵胞から飛び出すことを言います。月経周期は以下のようなサイクルです。

【月経期】
妊娠が成立しなかった場合は、子宮内膜が剥がれ落ち、月経が起こります。

【卵胞期】
月経終了後、卵巣の中の卵胞が育ちはじめ、再び子宮内膜が厚くなっていきます。

【排卵期】
卵胞ホルモンの働きによって卵胞は発育し、成熟すると黄体化ホルモンが分泌されて排卵が起こります。

【黄体期】
排卵直後は黄体ホルモンの分泌が増え、受精卵を迎えるために子宮内膜をふかふかにする準備が整えられます。

そして、受精卵が着床しなかった場合は、月経が起こるというサイクルになっています。

排卵が起こってから月経が来るまでの日数は14日前後とされていますが、環境や体調、ストレスなどによって月経周期は変化しますので排卵日を特定することはできません。

排卵が起こっているかどうかは、基礎体温を毎日つけ、低温期と高温期の2相に分かれているかどうかをみることで判断できます。

排卵は、基礎体温が最も低い日の前後2日間の、計4日間のいずれかに起こっている確率が高いとされています。排卵日検査薬やおりものの変化(卵の白身の様にやや透明がかってドロッとしており、量が多い場合)でも排卵日の前後は予想することができますが、排卵日を断定することはできません。

排卵痛の症状

排卵痛の主な症状は下腹部の痛みです。腰痛や少量の出血がみられることもあります。痛みの感じ方は人によって様々で、「チクチクする」、「しくしくする」、「重だるい感じ」、「生理痛と同じような痛み」などと表現されます。

痛みの程度も個人差が大きく、排卵痛を全く感じない人もいれば、右と左、どちらの卵巣から排卵が起こったか分かるほど敏感に痛みを感じる人もいます。中には眠れないほど痛いという人もいます。

あまりにも排卵痛の症状がひどい、数日間で治まらないという人は、他に痛みの原因があることもありますので、一度受診して相談してみましょう。

排卵痛が起こる仕組み

排卵は、卵巣の表面にある卵胞から卵子が飛び出す現象ですが、排卵が起こる時には卵巣の表面が破けて出血します。

「卵巣が破ける」ということを聞いただけでも痛みを感じてしまいそうですが、卵巣自体には痛みを感じる知覚神経はありません。

ですが、卵胞の外膜にはわずかな神経線維があるとされているので、卵胞が排卵に向けて発育していく過程で、卵胞の外膜が引き伸ばされる刺激や卵胞が破ける刺激で痛みを感じることは多少あるかもしれません。

また、敏感な方は卵巣の変化で下腹部の張り感を感じる方もいらっしゃるでしょう。

多くは、卵胞が破けた時に起こる出血が、卵巣の前表面を覆う腹膜に刺激を与えることで起こる痛みによるものとされています。

腹膜は神経支配が非常に優位な構造をしている組織で、出血などのわずかな刺激でも敏感に感じとり、痛みとして脳に伝えます。排卵痛は、排卵が起こる前から排卵後までの数日間にみられます。

生理痛との違いとは

生理痛は、必要なくなった子宮内膜を剥がして子宮の外に押し出すために、子宮を収縮させる働きのあるプロスタグランジンというホルモンが分泌されることで起こります。

このホルモンには血管を収縮する作用もあります。血管が収縮することで血流が悪くなり、痛み物質が発生してさらに痛みがひどくなるという悪循環を生じることもあります。

もともと、運動不足で筋肉量や筋力が低下している人や、冷え性の人は体内の血流が低下しているのでさらに痛みを助長してしまう傾向があります。

ストレスを過度に感じている時や睡眠不足の時も、交感神経が興奮して血管が収縮するので痛み物質が発生しやすく、痛みを感じやすくなります。

排卵痛を和らげる方法とは

排卵痛は女性の月経周期に起こる生理現象であり、排卵がある人であれば、避けて通ることはできません。

ただし、排卵痛の痛みを助長しない方法はあります。体の血行を良くして、十分な睡眠をとり、リラックスして過ごすことです。

日頃からストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を続けて、筋力・筋肉量を維持し、血流を良くしておきましょう。

そして、痛みを感じる時はできるだけ血管を収縮させる原因となる冷えやストレス、カフェインの摂り過ぎなどは避け、リラックスできる環境を整えて痛みの悪循環を引き起こさないようにしましょう。

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排卵痛は女性の生理現象。上手く付き合っていきましょう。

排卵痛は女性の生理現象であり、未然に防ぐことはできません。自分の月経周期を知り、排卵前後には身体を温めてリラックスする時間を持つなど、

自分の身体と向き合いながら上手く付き合っていきましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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