新刊『超現代語訳戦国時代』がヒットしているブロードキャスト房野さんから戦国時代の話を教えてもらうライブが11月21日に決定しました。

会場は私の個展『えんとつ町のプペル展』がおこなわれているギャラリーの地下2階イベントスペースでございます。

イベントに参加希望の方は→コチラ

さて、ブロードキャスト房野さんが語る戦国時代とは、一体どんなものなのでしょうか?

新刊『超現代語訳戦国時代』の中から、『真田三代』について書かれた文章を抜粋して、ご紹介したいと思います。

これが分かりやすいのなんのって。

コチラ







【華麗なる一族が放つ若草物語】

味方だけでなく、敵からも絶賛された真田一族って何者よ!?

「真田日本一の兵(つわもの)いにしへよりの物語にもこれなき由(よし)」

(真田は日本一の武将だ。古くから伝わる物語にもこれだけのやつはいない)

今回は、今大河ドラマでも取り上げられている、真田一族(俗に「真田三代」と言われたりしますね)についてです。

戦国時代の中でも、こんなに知略(頭をふんだんに使って計画することって感じ)に優れて、こんなに勇気ある一族はいないんじゃないかってくらい、優秀な人達です。

その才能は、織田、豊臣、徳川、武田、上杉という、戦国時代のスーパースターたちにも認められ、そして恐れられました。

冒頭に書いた「真田日本一の兵…」というのは、真田信繁(幸村って名前で知ってる人もいるかもですね)のことを語った言葉です。

信繁が最期の戦いで見せた勇姿を、当時の人がこう言ったのだそうです。

その見事すぎる戦いっぷりに、味方だけでなく、敵からも絶賛された武将でした。

「真田日本一の兵」は、彼へ向けられた賞賛の声の中の一つです。

このたった一回の戦いがあまりにも鮮烈で、現代にまで語り継がれる真田信繁という男。興味をそそられませんか?

真田の血がどう紡がれていったのか、そのルーツを紐解いてみましょう(カッコつけてルーツ紐解くとか言いましたが、そんなに詳しく書かないんで、ルーツ紐解けないと思います)。

まず、真田さんとこの、ざっくりしたプロフィールはこんなかんじ。

「真田三代」

というのは、一般的には、真田幸綱(おじいちゃん)――真田昌幸(お父さん)――真田信繁(息子)、のことを言います。

ちなみに真田家が使用した家紋。旗印(旗に描く目印だよ)は、「六文銭(ろくもんせん)」でした。

当時の小銭を並べた感じ。

死んだ後に渡る、三途の川って聞いたことあります?

六文銭はそこを渡るのに必要なお金の数です。

これを掲げるってことは、「戦う時、死ぬ事さえ恐れない」っていう意気込みがあるってこと。とか言われてます。カッコいいー。

さて、真田家は「国衆(くにしゅう)」という立場でした。国人とか、国人領主とか、豪族とか、いろんな呼び方があります。

ちなみに大名(だいみょう)っていうのは、自分の力だけで、その地域の政治や経営をしてる人のことです。

ホントに独立してるから、その地域のことを「国」って呼んでる感じかな。

甲斐国(かいのくに)とか、尾張国(おわりのくに)とかいいますよね。

国衆っていうのは、「さすがにちょっと独立はキツイかなー…」っていうくらいのレベルの村の代表者で、大名に「守ってよ!私を守ってよ!」って感じの人たち。

大名の下についているけど、その村の経営は独自でやらせてもらいますみたいな。

大名が「戦うぞー!兵を出せー!」ってなったら、「わっかりましたー!」って国衆は従います。

規模で言うと、

大名→県知事

国衆→市長、町長、村長

形で言うと、

大名→学校一のお金持ちお嬢様

国衆→それに従うプチ金持ちお嬢様

てな具合。

全部が当てはまる訳じゃないけどね。

戦国時代は、力あるものがどんどん上に昇りつめる世の中でした(まさにこの世は世紀末)。

国衆でも、だんだん力持っちゃって大名になるパターンもいっぱいありました(徳川家康さんや毛利元就さんがそうです)。

真田という姓を名乗り出したのは、信繁のおじいちゃん、真田幸綱(幸隆って名前もあるよ)の頃でした。

海野(うんの)という武将が、真田郷(さなだごう。長野県の村)をゲットして、「オレ!今日から真田!この村の名前とって真田!真田幸綱!」

って宣言したところから、真田さんのスタートらしいです(この辺の名前の流れ、ひじょーにややこしいんで、はしょりまーす)。

幸綱さんが真田と名乗ったこの頃、海野棟綱(うんのむねつな)って人の下についていました。

海野さんは、幸綱さんのお父さんとも、おじいちゃんとも言われてる人です(資料少なすぎてよくわからないんだって)。

そこは切り離して考えて、とにかく上司と部下の関係だったといっていいでしょう。

じゃ、国衆の幸綱さんが従うから、海野さんは大名?

いいえ、そうではないんです。

海野さんも国衆の一人でした。

(普通の女子高生が、自分よりちょっとだけお金を持ってる女子高生に従ってて、出来れば、どこかのお金持ちの令嬢に出会いたい状態。なんだこれ。変なの!)

そんな、国衆たちが肩を寄せ合って(たかどうかは知りませんが)、仲良く平和に暮らす(わけないですが)、村に、悪の大魔王がやってきます。

しかもセオリー無視して、3つ同時に。

まず武田信虎(武田信玄のパパ。大名)、さらに村上義清(超強ぇー国衆)、でもって諏訪頼重(超強ぇー)、その連合軍。

幸綱たち「僕たちの村は…僕たちの村は!自分たちの手で守ってみせる!!魔王の好きにはさせない!!来てみろ!!お前たちのような卑劣なやつに、僕たちは決して負けない!!!」

負けます。

そりゃやっぱり負けます。大名クラスが3ついっぺんに攻めて来たんですから。

そして、幸綱と、海野棟綱(父ちゃんかじいちゃん)と、矢沢頼綱(幸綱の弟)は、別々の道を辿ります。

幸綱「僕たちは生き残るために、別々の主を見つけよう。でもいつか、また必ずこの地に集おう!(多分こんな事は言ってません)10年後の8月また出会えるのを信じて!(さらに絶対言ってません)」

ここで、3人はバラバラに。

そこで幸綱は、長野業正という武将を頼ります。

自分たちの土地を追い出されて、しばらく経ったある日のこと…。

知らせを持ってきた人「幸綱さん!大変です!」

幸綱「どうした、知らせをを持ってきた人」

知らせを持ってきた人「武田信虎が、息子の武田信玄(この時は晴信って名前ですけど、めんどくせーから信玄って書きますね)に、甲斐国(今の山梨県)を追い出されました!」

幸綱「何!?それは本当か、知らせを持ってきた人!!」

知らせを持ってきた人「はい!ですから甲斐国は武田信玄が大名ということに!」

幸綱「これはとんでもない知らせだ…知らせを持ってきた人、知らせを持ってきてくれてありがとう!」

…甲斐国でクーデターが起きたのでした。息子が父親を追い出すという。

(今川という大名のところに自分の娘を嫁がせている信虎は、娘の様子を見に行ったまま、そこで身柄を拘束されたんです。これは全部信玄が仕組んだことでした。戦争ばかりして、領民(自分とこの民)のことを考えない親父に対して「こいつダメだ」って考えた信玄の結論だったんだね)

幸綱「信虎は敵だったけど、信玄になったってことは、もう敵じゃないよな…」

この後、幸綱は武田信玄に仕えることになります。

(信玄の部下になるタイミングが、文献によってバラバラ。理由もバラバラ。誰かに推薦されてとか、自分から進んでとか、信玄から声をかけてとか。もうバラバラ。とにかく仕える)

幸綱は信玄の元で、いっぱい働きます。

その中でもデカい働きは、対、村上義清戦のときでした(武田と村上は、信虎のときは連合軍だったけど、信玄の代になったらケンカしてるんだよね)。

知ってる人も多いと思いますが、武田信玄は戦国大名の中でも最強とされた武将です。

本人も超優秀なら、家臣も超優秀集団。

後に、あの織田信長が「こいつとは出来ることならケンカしたくねーな…」って感じで、信玄に貢物送ってるくらいです。

(その後、信玄の娘と、信長の息子が結婚するくらい仲良くなってるんだよ。ま、仲良いのは、ある時期までですが…)

その信玄が、村上義清に負けてるんですよ。

しかも2回も。

しかもボッコボッコに。(1回目は重要な家臣を、2回目はとんでもない数の兵士を失ってます)

2回目の戦いは砥石城(といしじょう)ってとこで負けてるので「砥石崩れ」っていう名前の戦いです。

それを、真田幸綱はたった1日で攻略してしまうんです。

そのやり方は…よく分かってません。

文献にも、「砥石の城真田乗っとり」としか書いてません。(一番知りたいとこなのに!なんでよ!)ただ、おそらく少人数で、謀略(人をおとしいれる計画)によって。

謎が多すぎるけど、スゴすぎる幸綱。

村上義清が支配していた一部が、幸綱に与えられます。

ここで幸綱は、晴れて真田郷を取り戻すのです。

幸綱「しゃーーーーー!!!!!!!」

村上義清は、幸綱に敗れたことをキッカケに、どんどん力を失っていきます。

で、ある人物を頼ります。

長尾景虎。

後の、上杉謙信です。

武田信玄vs上杉謙信(有名なライバル)は、けっこう村上義清さんキッカケみたいなとこあります。

その後も、有名な川中島の戦いとか、様々な戦で活躍をみせる真田幸綱。

武田家の中でも、昔からいた家臣と同等の扱いを受けるようになっていきます。

真田一族の礎(いしずえ)を築いたのはおじいちゃん、真田幸綱だったのです。

その意思は、息子、真田昌幸へと受け継がれていきます。

しかし、昌幸が真田家の頭領(トップ)になるいきさつは、自然の流れではありませんでした。

そこには悲しいからくりが…。

(つづく)

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