知っているようで知らない、だけど気になるあの仕事をSpotlight編集部が深掘り取材する連載企画「シゴトペディア」

今回は会社の社長や役員の片腕である「秘書」の仕事に迫ります。重役をサポートする業務だからこそ、一般社員にはわからない謎めいた部分が多い職業。実際にはどのようなことをしているのでしょうか。

お話を伺ったのは、秘書業務に携わる人々のスキル向上のためにセミナーなどを行う「日本秘書協会」の事務局長・高森邦彦さん(以下、高森)。秘書というと女性のイメージが強いですが、優しそうな紳士の登場にちょっぴり驚き。

そもそも秘書ってどんな仕事?

――秘書は気が利いてデキる女の代表というイメージですが、具体的にはどのような仕事をしているのでしょうか?

高森:社長や役員などの重役(上司)につき、スケジュールの管理、社内外の応対、会議や出張の準備などを行います。上司がパーティなど公の場に出る際には、TPOに合わせて秘書が服に対しても助言することもあります。

――服選びもするのですか!? それは意外でした。

高森:企業のトップたちは忙しいので、本業に集中してもらうために身の回りのことは秘書が行うことが多いですね。

――事務的な仕事をこなすだけでなく、あらゆるマナーや一般常識を熟知していることも秘書の大切な能力なんですね。

高森:そうなんです。基本的には1人の役員につき1人の秘書がつくことが多いですが、秘書の仕事内容は多岐にわたるので、専門性や特技に合わせて複数人で分業することも。企業によっては社長に5人ほど秘書がいるところもあるんですよ。

採用基準はビジュアルより「雰囲気」

――秘書はどのように選ばれるのですか?

高森:採用試験は一般の入社試験と同じことがほとんど。だいたい面接時に適正を見極め、選びます。はじめは事務や営業など違う職種で入社し、社内異動で秘書室に移るパターンもあります。

――採用のポイントはあまり一般社員と変わらないのですね。秘書のかたは美しい人が多そうなイメージがあるのですが、ビジュアルは重視されていないのですか?

高森:ビジュアルよりも「常識がある人」「雰囲気がいい人」などが重視されます。社内外問わずに対応するので、相手のかたに不快な印象を与えないことが大切ですから。そういう人って、自分の表情や身だしなみに気を遣っていることが多いですね。「秘書」と聞いて美しいイメージがあるのは、そういったことが要因かもしれません。

「秘密は墓場まで」が鉄則!

――秘書の仕事の辛さがわかりますね…。上司の身の回りのお世話もするとなると、知ってはいけないような上司の秘密を知ってしまうこともあるのでは…?

高森:ありますね。具体的には言えませんが、些細なことから、その会社の信用が揺らぐのでは?と思うことまで様々ですね。

――もしそれを知ってしまったらどうするんですか?

高森:墓場まで持っていく覚悟です。例え自分の家族や信頼する人であっても絶対に口外しないものです。

――たまに、週刊誌で「秘書が激白!」のような記事を見ますが(笑)。

高森:政治家の秘書などの暴露記事が時々出ますが、いずれにしても、それは上司と部下が良い関係を築けなかったからでしょうね。上司が横柄な態度だったり、優しさに欠けていたりすると、部下もいい気はしないですよね。しかし、通常秘書は「この人のために秘密はしっかり守る」という意識で仕事をしています。それだけ良い人間関係は重要ですね。

細やかな気配りと印象の良さ、さらに口の堅さとオトナの対応――。様々な能力を使い上司をサポートする秘書たちの人間力には脱帽です。

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