先日掲載した記事「【海外の反応】安定の斜め上を行くNIPPON式ロボットに世界は?」でもご紹介した、長崎県佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスの「変なホテル」が好調です。

無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、今後ロボットが行う仕事がますます増加していくと分析していますが…、そうなった時、仕事を取って代わられる側の私たち人間は、なす術もなくただ見ていることしかできないのでしょうか。

「変なホテル」のロボットは「おもてなし」を不要にするのか?

20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。

出典ラリー・ペイジのインタビュー

これは、グーグルの創業者であり、前CEOのラリー・ペイジ氏がフィナンシャル・タイムズのインタビューに答えた際の言葉です。人工知能の発達により、現在日常で行われている仕事のほとんどをロボットが行うだろうというのです。

オックスフォード大学の調べでは、現在人間が行っている47%の仕事が20年以内に機械によって代行されるとしています。

ビル・ゲイツ
は「ソフトウエアが運転手やウエイター、そして看護師の代行をするために、仕事の需要がどんどん減っていくだろう。特に大したスキルを必要としない仕事は次の20年でどんどん少なくなる」と述べています。

これらの話は店舗型ビジネスを展開する人たちにとって、他人事ではないといえるでしょう。ビル・ゲイツが言うように、ロボットがウエイターになり、ロボットが販売員になり、ロボットが調理をし、ロボットが清掃をし、ロボットがレジ打ちをするようになるかもしれないということです。

「そんな馬鹿な…」と思う方がいるかもしれません。しかし、こういったことが現実に起こり始めているのも事実です。

ロボットが接客する「変なホテル」が好調

長崎県にある人気テーマパークの「ハウステンボス」は、2015年7月にロボットが宿泊客をもてなす、「変なホテル」を開業しました。

「変なホテル」ではチェックインカウンターでヒト型ロボットが対応します。荷物の回収や運搬、清掃など主要業務を全てロボットが担います。

ハウステンボスのキャラクター「ちゅーりー」の小型ロボットが宿泊客に声をかけ、照明や空調の調整などを行います。

人間のスタッフもいますが、その数はロボットより少なく、人間のスタッフはあくまでロボットのサポート要員という位置付けになります。全体の7割の業務をロボットが行っているので、人件費を低く抑えることに成功しています。

「変なホテル」は好調です。ハウステンボスは2号店を17年3月末までに千葉県浦安市でオープンすると発表しました。東京ディズニーリゾートの最寄り駅であるJR舞浜駅から徒歩圏内の立地です。海外店も計画しているようです。

ロボット化の進展は逆に「おもてなし」が大事になる!?

「変なホテル」の躍進は、店舗型ビジネスを行う人にとっては他人事ではないでしょう。人工知能型のビジネスの波が近い将来に到来することは間違いなさそうです。

ただ、ロボットやコンピューターは人間をサポートするものであって、完全に人間にとって変わることはないと私は思っています。どんなにテクノロジーが発達しても、人間がもつ感情までも真似することはできないだろうと思うからです。

逆に、従業員のロボット化が進めば進むほど、生身の人間がもつおもてなしの心や気遣いといったヒューマンスキルのレベルが高い店が競争優位をもつと思っています。

牛丼を販売する吉野家が券売機を置かない理由は、顧客とのコミュニケーションを大事にしたいからだといわれています。この吉野家の考え方は非常に示唆に富んでいるといえます。

ロボット化が急速に進むこの10年、20年では、逆に吉野家のような考え方がある店が競争優位をもつと私は考えます(券売機を置くことを否定はしません。

券売機を置いても、それ以外の接客において顧客とのコミュニケーションが十分できていれば問題ないと考えます)。

ロボット化の流れを止めることはできません。それはそれで受け入れることが必要です。その上で、顧客とのコミュニケーションにおいて関係性の強化が図れるかが問われることになるでしょう。

多くの仕事が人工知能に代行されていきます。一部の人にとっては脅威です。仕事を奪われます。それでもやはり、むしろ逆に、生身の人間がもつ接客コミュニケーションスキルの重要性がより大事になっていくと思えてなりません。

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