出典 http://ddnavi.com

『ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」』では、日本の漫画が大きく取り上げられていた。

フランスでは芸術の序列として順に「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」であるとされ、漫画は「9番目の芸術」として評論や研究の対象になっているという。

日本では30年くらい前までは「漫画=低俗」という扱いだったのだが、今やオリンピックのプロモーションにも使われるのだから、その地位も随分と向上したものである。

もはや「文化」であり「芸術」でもある漫画ゆえに、やはりそれに感動し「漫画家になりたい!」と思う若者たちも数多いるはず。最近では専門学校で「漫画コース」を設けているところもあるが、独力で目指している志望者も多いのではないだろうか。

最初は好きな作家の真似から入るとして、いずれはどこかで壁に突き当たるだろう。およその場合、それは「ストーリー」なのではないか。かくいう私も漫画家を目指したことがあり、そこに至った経験がある。

どのようにストーリーを構成すればいいか分からないという人には『漫画で使えるストーリー講座100』(榎本事務所:著、榎本秋:監修/エムディエヌコーポレーション)が、その一助となるかもしれない。

本書では漫画のストーリーに使えそうなアイディアのプロットを100本収録している。プロットとは物語の簡単なあらすじのこと。

このプロットに対し、著者が注釈を加えていく形式で構成されている。ジャンルは「ファンタジー」「現代ファンタジー」「バトル」「学園」「恋愛」「青春」「ミステリー」の7つに分類され、読者の興味があるテーマにすばやく対応できるような作りだ。

また本書の特徴としては「掲載プロットは翻案・加工して使用できます」という点。つまり100のプロット中で使えそうなエッセンスが含まれていた場合、それをうまく加工して作品を作れば漫画賞などに応募することが可能なのだ。

ただし各プロットそのものの著作権は著作者にあり、そのまま使用することはできないので注意。

とはいえ、おそらく掲載プロットをそのまま使用することは、現実的にほぼできないだろう。なぜなら使われているネタは大体が、どこかで見たことがあったり簡単に思いつきそうなものばかりだったりするからだ。

例えば「ファンタジー」では勇者と魔王が共に行動する物語とかドラゴンと人間が争っているというようなものが多い。

要するにこの本の使用法としては、プロットの作りかたとその考えかたを学ぶことだといえそうだ。サンプルのプロットは大体、400文字程度で書かれている。

それに著者がよい部分、悪い部分といったことを解説。さらに長編連載用のアドバイスも加えられている。

漫画などの専門学校で講師を務めている監修の榎本秋氏が、これまでに見てきた事例を参考に作られているのであろう。

掲載プロットも「よくまとまっているもの」から「なんだかよく分からないもの」まで幅広い。なのでプロットのどのような部分に修正が入っているのかを見て、まずはしっかりとしたプロットが作れるようになることを目指すのがいいだろう。

物語の構成は計算式とよく似ている。つまりベースの物語にさまざまな要素を「足し」たり「引い」たりして手を加えていくのだ。

本書の100のプロットもそのままでは使えないが、そこから自らのアイディアを加えたり引いたりすれば、思いもよらなかったストーリーが生まれる可能性も皆無とはいえない。

とにかく最初は本書を参考にプロットを量産し、ストーリー作りに慣れていくのがオススメのステップだ。

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