記事提供:キングコング西野 オフィシャルダイアリー

「昔に比べてCDが売れなくなった」と嘆く前に、

「どうして90年代はCDが売れたのか?」を掘り下げて考える方が遥かに楽しくて、

僕は、配信サービスが原因ではなくて、「90年代はCDがインテリアとして機能していたから」と結論してみました。

売れるモノと売れないモノの分け方は至極単純で、「必要か、必要じゃないか」です。

お茶や牛乳、少し高くてもエアコンや冷蔵庫は売れます。生きていく上で必要だからです。

作品は売れません。生きていく上で必要ではないからです。

しかし、90年代のCD(作品)は売れました。

はてさて?

時計の針を僕の中学生時代(90年代)に戻すと…

僕の姉ちゃんの部屋は、CDラックにCDがズラーッと差さっていて、カッコ良かったんです。

「僕も、あんなのやりたい」と思ったんです。

CDを買う前に、CDラックを買って、そのラックがCDで埋まっていく光景を見て悦に入っていました。

しかし、『断捨離』なんて言葉が横行し、モノが少ない部屋がオシャレとなった今は、さすがにそんなことはしません。

つまり、当時の僕らが買っていたのは、自分の好きな曲が入った『12cmの円盤』だったという話。

当時、『12cmの円盤』は自分のステージを上げる為に【必要】だったのです。

カテゴリーとしては、90年代のCDというのは、水や牛乳、エアコンや冷蔵庫といった生活必需品に分類されていたというわけ。

CDの話をする時は、『音楽』と『12cmの円盤』を切り離して考える必要があって、

『音楽』の価値は当時から変わっていませんが、

『12cmの円盤』は、たとえば部屋に並べても友達から憧れられるわけでもないので、価値はグンと下がっちゃった。

せっかく一生懸命作った音楽を、ほとんどの人が求めていない『12cmの円盤』にわざわざ入れて、「あ~、CDが売れない…」と嘆くのは変態の所業で、「そりゃそうだよ」って話。

消費者からすると、

「この店の服は買いたいけれど、買ったら、あの、20年前の紙袋に入れられる。あの紙袋を持って街を歩くのは恥ずかしいから、買うのは辞めておこう」

みたいな感じ。

時代が変わったら、当然、売り方も変えなきゃいけない。

それを踏まえて、『えんとつ町のプペル』の売り方の話をしたかったんだけれど、長くなったので、また次回。

この辺の『モノの売り方』の話は、新刊『魔法のコンパス ~道なき道の歩き方~』に書いてあるので、是非

『モノの売り方』のことを書いている本がキチンとベストセラーになって、少しホッとしている西野でした。

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