死ぬ時には、身辺を綺麗さっぱり整理して、安らかに逝きたいもの。それでも、「借金が膨れ上がって自殺」「親が借金を残したまま死去」など、金銭の問題を抱えたままこの世を去ってしまうケースがあるのも現実です。

実際、もし借金をしていた人物が死亡してしまった場合、そのお金の支払いはどうなるのでしょうか?誰かが払わなければならないのか、それとも免除される方法があるのか、調べてみました。

借金も「相続」をしなければならない

結論から言うと、死亡した人の借金も相続することになります。「相続」と聞くと、資産などプラス財産の印象がありますが、実はマイナスの財産も対象に。

そしてその相続の主体となるのが、死亡した人の配偶者、いわゆる「相続人」なのです。

「相続人」って一体誰のこと?

さて、その相続人ですが、「それって親類のことでしょ?」と思った方、正解は正解なのですが、そこには法律で決められた細かい決まりが存在。その解説を臼井総合法律事務所の増子和毅弁護士にわかりやすく説明していただきました。

「まず前提として、亡くなった方に奥さん(or旦那)がいた場合、常に相続人となります。そして他にも「血族相続人」という立場の人がいるのですが、そこには優先順位が存在していて、第1順位が子供(孫も含む)、第2順位が親、第3順位は兄弟姉妹となります。優先順位の高い相続人がいると、低い順位の相続人は相続できないということを覚えておいてください」

相続人は「放棄」もできる

とは言ったものの、相続の権利を持った人たちはマイナスの財産を必ず相続しなければならないのでしょうか…。

いえ、そんなことはありません。相続には、プラス財産が多い場合に対応する単純承認、プラス財産とマイナス財産、どちらが多いかはっきりしない場合に対応する限定承、マイナス財産が多い場合に対応する相続放棄、3つの方法があります。相続人には、被相続人(亡くなった人)が亡くなってから三ヶ月以内にいずれの相続をするか、選択の自由が保障されています。もし、さらに考える期間が必要であれば、家庭裁判所に延長の申立てをすることも可能です」

もし自分が「連帯保証人」になっていた場合は?

ここまで、借金を残したまま親類が亡くなっても、それを背負わずに済む方法があることがわかりました。ですが、ここで一つ気になることが。亡くなった人の「連帯保証人」に自分がなっていた場合も、相続放棄という手段を使うことが出来るのでしょうか。

残念ながらそれは出来ません。相続で引き継ぐのは『借主としての地位』なので、連帯保証人としての地位がなくなることは無いのです(連帯保証人は貸主に対して、借主とは別にお金を返す義務を負っています)。知らず知らずのうちに保証人にされていた、というケースでは外れることが出来ますが、自分の意志で連帯保証契約をしていた場合は必ず支払う義務が生じ、場合によっては『任意整理』もしくは『自己破産』をする必要があります」

「自分には関係ないや」と思っていても、いつどこで転がるか分からないこの問題。負わなくともよい借金を負ってしまう前に、この記事を参考にぜひ対策してみてください。

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