記事提供:日刊大衆

8月24日未明に北朝鮮が行った新型ミサイルの発射実験が、世界に大きな衝撃を与えている。朝鮮半島東岸部から発射されたミサイルは、約500キロ飛翔して日本の排他的経済水域に落下したのだが、

「今回のミサイルは、日本列島をかすめたとか、そういうレベルの話ではなく、世界中に脅威を与えうる、非常に大きな意味合いを持つんです」(全国紙記者)

「これは、潜水艦で隠密裏に他国へ接近したうえでミサイルを発射できるうえに、核弾頭を装備できるため、“究極の核兵器”の異名を持つんです。接近して撃つことで、命中率や射程距離といった問題をクリアできるのは言うまでもありません。現在、これは世界で最高レベルの軍事的脅威と見なされています」(前同)

その緊迫感は、現在、北朝鮮と“休戦中”の韓国の反応に如実に表れている。韓国の国防省は、SLBMの飛行試験を成功したと見なしたうえで、1~3年程度で戦力化できると分析。さらに、「北朝鮮は技術面で相当進展した」として、現在の韓国のミサイル防衛能力で防ぐことは不十分と明言したのだ。

加えて、「“米本土をもその脅威の下に置きうる”としたんです。当然、日本列島はすべて、その射程距離内ということです」(在ソウル記者)

実際、いつもは北朝鮮に対して強気な姿勢を崩さない韓国の朴槿恵大統領も、「韓国の国家と民族の尊厳が危機にさらされる」と悲壮感を露わにしている。

また、米国のジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の研究所も、「2020年までには、日本やそれ以上の遠方をも射程内とする実戦配備が整うだろう」と分析結果を公表。今回の500キロに及ぶ飛行距離にも、「大きな節目」と懸念感を表明した。

米韓両国の、今までのミサイル実験とは明らかに異なる反応が、SLBMの脅威を物語っているが、軍事ジャーナリストが補足する。

「これまでの北朝鮮の軍事力といえば、“通常兵器は旧式ではあるが、核兵器を保有していて決して侮ることができない”というものでした。そのため、北朝鮮は核兵器の“運搬方法”を確立するべく、テポドンなど弾道ミサイルに血道をあげてきたわけです」

中でも、「テポドン2」は射程距離1万3000キロと米国本土を狙えるもので、今年5月には米韓情報当局が「(北朝鮮は)核兵器運用可能」との認識を示していた。今回のSLBM以上の脅威に思えるが、それは違うという。

「陸地にあるテポドンは、衛星写真などを駆使して事前に発射の兆候を把握できますが、潜水艦となれば、そうはいきません。いつ、どこから発射するか分からない。現在の北朝鮮の軍事的脅威は、ミサイル実験前と比べて、10倍に膨れ上がったと断言することができるでしょう」(前同)

さらに、今後の北朝鮮の核戦略の鍵を握るのが、原子力潜水艦だという。

「原潜は数か月にわたる潜水航行が可能で、他国に、その動きを察知されにくい。一方で、建造には高度な技術と資金力が必要です。原潜1隻のコストは、通常の潜水艦の10隻分との試算もありますからね。SLBMの能力を最大限発揮するには、原潜は不可欠な装備です」(同)

次なる行動は、原潜の開発着手なのだろうか――。

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