記事提供:messy

9月4日放送の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)は、「穏やかな私ですが、あの時は本気でキレました」というテーマで、主演映画が公開中の大竹しのぶや、長谷川京子、ラーメンズの片桐仁らがゲスト出演。

再現VTRを使い穏やかな彼らが「キレた」出来事を明かす内容だった。そのなかで、片桐の「家庭生活がしんどい」という吐露は全然特別なものではなく、実は多くの既婚子持ちの内心を暴露するものだったのではないか、気になっている。

片桐が怒っている人は妻の友紀さん。元モデルでかなりの美人、家族写真も公開された。夫婦には2人の男児が誕生しており、長男は小学6年生、次男は5歳。片桐はTwitterに子供たちの写真をよく投稿しており、可愛いと評判だ。

しかしVTRでは「片桐家には、妻の決めた厳しいルールがある」「地獄の団体行動」と煽る。

片桐が苦痛に感じているのは、たとえば「家での食事は必ず家族4人一緒に食べるのが決まり」といった家族ルール。

「たとえ前日、明け方まで撮影だったとしても、朝8時には必ず起こされて朝食。起きてこないとしばらくごはんを作ってもらえない」

「自分の部屋でゆっくりマンガを読むことも許されない。用がなかったらリビングにいろ、と、家族のいるリビングに戻される。どうしても漫画を読みたいときは、中学生のように隠れて読んでいる」などがあるそうだ。

創作活動をする際は自室にこもってもいいらしい。

片桐は「子供生まれてからすごいですね女性は、変わる、女帝みたいに」と言い、MCの東野幸治にのせられてか、「育ってきた環境が違うじゃないですか夫婦は他人だから。向こうの家族は団体行動が好き。うちは両親も弟も単独行動派」

「家族でいると『お父さん』でいなきゃいけないじゃないですか。これテレビで言うと怒られちゃうけど、しんどいんです」「正直、子供と一緒に風呂なんか入りたくない」と本音を明かした。

片桐と共演経験のある長谷川京子は、二児の母という立場から、ひたすら眉をひそめていた。

30歳で結婚した片桐だが、実家にいた子供時代、そして一人暮らしをしていた20代は、時間の使い方も自由だったのが、家族を持ったことでそうもいかなくなったことに、今なお慣れないようだった。

また東野が「本音はそう、わかるよ。外で一日働いて家ではゆっくりしたいよね」「家族のこと何ひとつ、本音ではやりたくない?」と意地悪く煽るもので、片桐の弁舌は止まらない。

「ちょうど、長谷川京子ちゃんと舞台共演してるとき長男が生まれていろいろグッズをもらって『お父さんにならなきゃいけないよ』とか周囲にも言われたんだけど、知らねえーよと。本音では何もしたくないし(家族)旅行もしたくない。

僕以外で旅行に行ってきて、僕が仕事で帰ってきて疲れたアピールしてるとあっちも旅行帰りで疲れたーって、知らねえよ。そりゃお母さんだけで子供の面倒みてたら疲れるだろうけど。家族が旅行でいないときの解放感はすごい」

あくまでテレビ番組なので、全部が全部、心からの本音とは思わないが、しかし鬱憤はたまっていそうである。疲れていても子供と過ごすことで癒されたり、あるいは妻や夫と一緒にいられればハッピーだという人もいるだろう。

そういう層から見れば片桐の言い分は子供じみていてワガママかもしれない。

だが、“お父さんでいなきゃならないのがしんどい”というコメントは、お母さんの立場でも共感する。子供の前では常にお母さんの顔でいなければならない(と思い込んでいる)から、筆者も長い時間、子供とずっと一緒に過ごすのはしんどいのだ。

お父さん・お母さんを、本当の自分とは違う、自分から切り離したキャラクターのように構築してしまうと、その仮面を長時間被ることで息苦しくなる。家族がいても一人の時間を持ちたい気持ちもわかる。

一方で、片桐の妻のいう「家族で団体行動ルール」も、わからなくもないのだ。子供が幼いうちは特に、父親としてなるべく触れ合ってほしいと思う。

サラリーマンと専業主婦のカップルが一般的だと考えられた時代、「家族サービス」などという言葉が当たり前に使われていたが、家族とともに過ごすことを「面倒なサービス業」と捉える男性は今でもいるだろう。

それを幼稚と喝破することは容易だし、まあ家の外では「お父さん」でいなくて良いのだから、家の中では「お父さん」をやってくださいよ頼むから…というのもまた、お母さんとしての正直な気持ちである。

育ってきた環境が違ううえ、家族観も育児方針も完全に一致する夫婦など存在し得ないのだから、お互いに折れながらルール改訂を重ねていくしかない。さもなくば「地獄」になってしまうのが家という場所であり、家族なのではないだろうか。

家族全員にとって家が「天国」であるのが理想だが、あらかじめ天国が用意されているなんてことはない。

ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

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